名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

3月の予定

2017-01-07 | 名将会
3月の予定が決まりました。



第169回は
壱1月22日(日);R1400以上
弐1月7日(土);R1400以下 開催済み

第170回は
壱2月19日(日);R1400以上
弐2月5日(日);R1400以下

第171回は
壱3月20日(月);R1400以上
弐3月5日(日);R1400以下


3月5日は桑名将棋大会と重なってしまいました。休みの少ない月は難しいです。すみません。

ご参加お待ちしております。
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第169回名南将棋大会(弐) 結果速報

2017-01-07 | 名将会
今日は第169回名南将棋大会(弐)を行いました。結果速報です。


D級優勝
杉浦悠斗さん


E級優勝
杉山哲也さん

北爪邦治さん


F級優勝
坪田和政さん

松井祐三さん

西山勇樹さん


G級優勝
神谷拓摩さん


優勝おめでとうございます。
参加いただいた皆様ありがとうございました。
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大山将棋研究(392); 中飛車に左美濃

2017-01-07 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番二上先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和52年12月、中原誠先生と第31期棋聖戦第2局です。


大山先生の中飛車に中原先生は66歩と止めて

左美濃を目指したのでしょう。大山先生は腰掛銀に。中飛車で腰掛銀もおかしいのですが、英ちゃん流ならありえます。

左美濃を完成、このまま進むと33角の筋で攻められるのが嫌味です。

なので55歩と突きだしました。55同銀には65歩54歩64歩同銀66銀と進むのか、1歩手に入れたところで24歩同歩28飛33角35歩同歩34歩といくのか。

大山先生はそういうところを掘り下げるタイプではないので、おとなしく銀を引いて、中原先生が位を取ることになりました。

5筋の歩交換に58飛は、55歩63銀とすると後手玉が堅いのでそれを嫌ったのでしょう。

63金を誘って55歩でした。これなら左美濃のほうが堅そうです。

大山先生は位を取った分だけ角交換の隙があるだろうということで、13角とぶつけます。

中原先生はすぐに応じないで24歩同角28飛。見ない筋ですがこのほうが良さそうです。

結局角交換にはならず

大山先生は飛車交換を挑みます。31歩の受けがあるので、振り飛車の方に飛車の打ち込みがありません。

28飛39飛成23飛成32竜、また不思議な手順ですね。考えてみると必然のような気がするところですが。

中原先生は竜を交換して飛車を打ち込めるように工作します。

大山先生は自陣飛車で返し

なるほど角を出るのですね。

角交換かと思ったら44角でした。これも不思議な手順ですがなるほど。

大山先生は角を使うなら46角から66歩だろう、と思うのですが、66歩から31角?

香を取られても75歩がなかなかの攻めなんですね。66金には74桂か76歩同金75歩66金68歩~76桂か。

22歩成に同角ではなくて76歩でした。これもびっくり

桂を打って寄せようと。うるさいのですが桂を取っても攻め駒は3枚です。

金桂交換で桂を取って

68歩。68同銀は75桂から67歩でうるさいです。

中原先生は香を捨てて寄せあいの準備。

歩の手筋で乱して飛車打ちです。

ここからの大山先生の寄せがうまいのです。87香から99の香を取って詰めろ。

竜取りですが詰めろ。竜を取っても詰みます。

また詰めろで竜を取る暇がありません。

銀をはがして

59竜で詰めろ。中原先生は諦めて形作りでした。

名局といっていい将棋です。終盤までびっくりする手が双方に出て、形勢は互角。大山先生の寄せが素晴らしすぎました。わかっていれば中原先生にも粘る順があるのですが、ぴったり寄せられるとは思いませんでした。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:中原誠名人
後手:大山棋聖
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 4二銀(31)
7 5六歩(57)
8 5二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 5八金(49)
14 8二玉(72)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 6六歩(67)
18 4三銀(42)
19 6七金(58)
20 5四銀(43)
21 5七銀(48)
22 7二銀(71)
23 7七角(88)
24 6四歩(63)
25 8八玉(78)
26 3二飛(52)
27 2五歩(26)
28 3三角(22)
29 7八銀(79)
30 5二金(41)
31 3六歩(37)
32 7四歩(73)
33 3八飛(28)
34 2二角(33)
35 5五歩(56)
36 6三銀(54)
37 5六銀(57)
38 8四歩(83)
39 8六歩(87)
40 1四歩(13)
41 1六歩(17)
42 7三桂(81)
43 6八角(77)
44 5四歩(53)
45 同 歩(55)
46 同 銀(63)
47 5八飛(38)
48 6三金(52)
49 5五歩打
50 4三銀(54)
51 7七桂(89)
52 5二飛(32)
53 4六角(68)
54 1三角(22)
55 2四歩(25)
56 同 角(13)
57 2八飛(58)
58 2二飛(52)
59 3五歩(36)
60 3三角(24)
61 3八飛(28)
62 3五歩(34)
63 同 角(46)
64 5二飛(22)
65 4六歩(47)
66 3二飛(52)
67 1七角(35)
68 2二角(33)
69 2八飛(38)
70 3九飛成(32)
71 2三飛成(28)
72 3二龍(39)
73 同 龍(23)
74 同 銀(43)
75 2三歩打
76 1三角(22)
77 6五歩(66)
78 2六歩打
79 同 角(17)
80 2四飛打
81 6四歩(65)
82 同 金(63)
83 6五歩打
84 6三金(64)
85 3五角(26)
86 2九飛成(24)
87 4四角(35)
88 6六歩打
89 5七金(67)
90 3一角(13)
91 1一角成(44)
92 7五歩(74)
93 2二歩成(23)
94 7六歩(75)
95 3一と(22)
96 7五桂打
97 5九香打
98 6七歩成(66)
99 同 金(57)
100 同 桂成(75)
101 同 銀(56)
102 7七歩成(76)
103 同 銀(78)
104 6八歩打
105 7八金(69)
106 5九龍(29)
107 7五歩打
108 7四歩打
109 6四歩(65)
110 同 金(63)
111 6二歩打
112 7一金(61)
113 5一飛打
114 8七香打
115 同 玉(88)
116 9九龍(59)
117 8八銀(77)
118 8五桂(73)
119 9八香打
120 8三桂打
121 8五歩(86)
122 7五桂(83)
123 7七玉(87)
124 6七桂成(75)
125 同 玉(77)
126 5九龍(99)
127 5三角打
128 6五香打
129 投了
まで128手で後手の勝ち

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20170107今日の一手(その444): 動けば動かれる

2017-01-07 | 今日の一手
20170107今日の一手

12月11日の名南将棋大会から、私とAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答
少し前はこの図で

ノーマル四間飛車から角交換で持久戦になったのでしょう。少しもったいないのですが、角を打って77の銀を取って飛車をさばく手筋です。56歩77角成同桂86飛で問題図。

☆ 形勢判断をします。
銀と角の交換で先手の駒得です。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は持ち駒角2枚。
後手の攻め駒は86飛と持ち駒銀で2枚。

総合すれば互角です。

☆ 大局観として
駒得ですが持久戦というわけにもいきません。87飛成や89飛成が見えていますね。77桂か99香を取られるかもしれませんし、竜を作られたら駒得もかなり薄れます。87飛成から桂を取られるほうが飛車に当たるので痛そうです。77の桂は守りたいのですが、それにしても何か代償がないといけません。
86飛の位置はやや不安定なので、飛車取りに角を打って手を作れるか。あるいは角を打ち込んで馬を作り桂香を拾えるか。そういうことを考えるのでしょう。


× 88歩で収まればいいのですが

87歩と合わされるのもありますし、76飛66角75銀

と桂馬を狙われるのも嫌です。


× 97角で飛車取りにして

89飛成88飛同竜同角87飛89歩

と進むなら指せないこともないのですが

88飛の時に99竜

があるので駒損になってしまいます。


△ 実戦は64歩と突き捨てて

想定手順としては64同歩97角87飛成64角で同銀同角としたかったのだろうと思いますが、64角の時に77竜

があって失敗です。

よって87飛成の時に86角打

と粘ったのですが、75歩67飛88銀

で後手に駒損を回復され、竜で飛角を抑え込まれる展開になってしまいました。

戻って、97角ではうまくいかなかったので63角

として馬を作るほうが良さそうです。
87飛成67飛73桂74角成65桂

桂馬をさばかれるのはしゃくなのですが、あっさり65同桂67竜53桂成同金26桂

とするのは先手も十分指せるでしょう。

あとは変わった手ですが、65桂と捨てて

65同歩に64歩

取れば97角です。52銀72角51桂65飛62歩

と受けさせて、83歩73桂69飛87飛成81角成

と進めば駒損は回復できるので悪くはありません。

なお、最初の64歩に同銀なら

72角53金65桂52金引83歩

と、これも馬を作る指し方があります。


○ 97角を狙うなら35歩

が強い手です。35同歩に34歩(同金に97角が狙い)25桂26歩

と桂を取りに行きます。87飛成が厄介ですが、66角86銀67飛78竜58角87銀不成57飛

としてどうにか受かります。角2枚を自陣に使いますが駒得が大きいので先手も指せます。

なお、この変化を選ぶなら、問題図の前で55角に56歩ではなくて37桂として

こういう図を目指せば簡単に桂馬が取れるので先手よしでした。

また、最初の35歩を手抜いて87飛成なら34歩同金67飛

でしょうか。まだ互角ですが、後手玉が乱れているので先手が少し指しやすくなるのだと思います。


△ 馬を作るなら72角が普通の手です。

64歩同歩を入れていると73桂から使われるので、突き捨てのない方が良い気がするのですが
87飛成の時が悩ましくて(角を2枚持っていないと66角とはやりにくい)、67飛に52銀83歩73桂

と桂を跳ねられます。81角成に75歩91馬76歩

馬で桂香を取るよりも、と金を作って桂を取られるほうが痛いのです。後手玉が堅すぎるのでこれは先手が少し苦しい変化です。


× 他には55歩ですが

取ってもらえるかどうかも微妙ながら、55同歩に66角54銀

というのもぱっとしません。

☆ まとめ
これも動けば動かれるの例で、居飛車が55角から銀を取って飛車をさばく、というのはその瞬間が怖いのです。左美濃からこの筋になるのは珍しい(居飛車が急戦の構えで振り飛車が65歩ポンというのは二昔前にあった)のですが、すんなり飛車が成ってしまえば居飛車が十分指せます。振り飛車がどこに代償を求めるかという問題でした。
問題図が勝負どころで、駒得なのでなにかありそうなのですが、思ったよりも難しそうです。

97角を見て35歩同歩34歩の筋が一番有力です。(これを見越して37桂と跳ねておいたのなら完璧。)
また、64歩同歩65桂同歩64歩というのは凝った手順ですが成立します。(継ぎ歩が間に合わないので非常手段という感じです。)

馬を作る構想も悪くないです。この場合は73桂と使われるので、72角よりは64歩同歩63角の方が良い(74角成とできる)ようです。
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