☆ 昨日の復習

後手番加藤先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜

大内先生が76歩に84歩だったので、大山先生が四間飛車に。

大内先生は穴熊党総裁ですから、居飛車穴熊に。

このころから44銀から固める穴熊が多くなっているのですが

素直に組み合うと52の金を寄せられないです。52金右を保留して組むようになったのは、アマチュアが先か田中寅彦先生が先かはよくわかりませんが、もう少しあとでしょうか。

大内先生は金を寄せるために75の歩を交換し

うまくいったようなんですが、55銀は狙い過ぎです。大山先生は飛車を使い

かなり軽い形です。大内先生の飛角銀が重すぎます。

それでも後手の陣形はだんだんに整っていきますが

やはり大山先生の形がいいですね。

このあたりから難しくなります。86飛があるけれど、54歩ではないかな、と思うのですが

大山先生は77桂と跳ねて86飛に備えたら、75歩?

銀をぶつけられました。この図でいろいろありそうです。55角75銀同飛同角82角成は先手よし、ではないですね、後手が寄せあい勝ち。64歩75銀同飛64角71飛成86飛は互角ですが後手もち。銀をかわす手はないので、84同銀が本譜。

なんですが、55角は危ないです。85桂だったか。

というのはこの角は取られてしまうからで

先に桂を取って居飛車持ち。

桂を取り返しましたが、香を先に取られました。さて、ここです。54桂とか41銀とか54歩とか、怖くても寄せあいを考えるのが普通です。

大山先生は57銀から56歩と後手を引いて守ったのが、今は駒損ですからうまくないはず。

91香を取れなくなっても桂を打ってよし、と見たのですが

銀と桂香の2枚換え。穴熊は薄くなりましたがまだ攻略できません。後手の攻め駒が増えてしまったので受けにくくなっているのです。46銀は54桂からがりがり削られるのでしょう。

また駒損で受けに回ることになり

竜を引いて頑張ります。

59馬に48金左がおかしかったか、桂頭を攻められて

香を走られたら負けです。同銀に36桂を食らって

投了図。
形勢は難しいはずなのだけど、居飛車穴熊のほうが勝ちやすい、という将棋です。対等で駒を取り合っての攻防は振り飛車が勝ちにくいので、なにか主張しておきたいです。中盤では54歩と垂らして と金で攻める、左桂を85に逃げておく。終盤では2枚竜が生きているうちに寄せがなかったか。せめて91竜と香を取って受けることはできなかったか。
本譜は駒損で後手を引きつつ受ける、という手に賛同できません。26桂から34桂も、銀1枚を剥がしても、渡した桂も利用されるのですから効果はなく、26桂から15歩のほうがましか。最後は強襲を食らってしまいました。
勝った後手をもって並べるほうが楽しいのですが、先手をもってこうやったらいいのになあ、と思って並べてしまいます。大山先生はまだ居飛穴に対する感覚に戸惑っている感じがします。振り飛車穴熊に対する時とは少し違うのです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山十五世名人
後手:大内延介8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 1四歩(13)
13 1六歩(17)
14 5四歩(53)
15 2八玉(38)
16 5三銀(62)
17 6七銀(78)
18 3三角(22)
19 5八金(69)
20 2二玉(32)
21 4六歩(47)
22 5二金(61)
23 4七金(58)
24 8五歩(84)
25 7七角(88)
26 1二香(11)
27 3六歩(37)
28 1一玉(22)
29 3七桂(29)
30 4四銀(53)
31 3八銀(39)
32 4二角(33)
33 8八飛(68)
34 2二銀(31)
35 2六歩(27)
36 3一金(41)
37 2七銀(38)
38 7四歩(73)
39 3八金(49)
40 9四歩(93)
41 9六歩(97)
42 7五歩(74)
43 同 歩(76)
44 同 角(42)
45 6八角(77)
46 5五銀(44)
47 7八飛(88)
48 7四歩打
49 7六飛(78)
50 7二飛(82)
51 5六歩(57)
52 6四銀(55)
53 4五歩(46)
54 4二金(52)
55 4六角(68)
56 8四角(75)
57 7八飛(76)
58 5一角(84)
59 6五歩(66)
60 7三銀(64)
61 5五歩(56)
62 同 歩(54)
63 6六銀(67)
64 8二飛(72)
65 7六飛(78)
66 8六歩(85)
67 同 歩(87)
68 3二金(42)
69 2五歩(26)
70 4二角(51)
71 7七桂(89)
72 7五歩(74)
73 同 銀(66)
74 8四銀(73)
75 同 銀(75)
76 同 飛(82)
77 5五角(46)
78 5四飛(84)
79 5六飛(76)
80 5五飛(54)
81 同 飛(56)
82 6六角打
83 5二飛成(55)
84 7七角成(66)
85 7一飛打
86 9九馬(77)
87 8一飛成(71)
88 6六馬(99)
89 5七銀打
90 6五馬(66)
91 5六歩打
92 6四馬(65)
93 2六桂打
94 5一歩打
95 7二龍(52)
96 6五桂打
97 3四桂(26)
98 5三角(42)
99 2二桂成(34)
100 同 金(31)
101 5五銀打
102 5七桂成(65)
103 同 金(47)
104 7五馬(64)
105 6六歩打
106 7一歩打
107 7三龍(72)
108 3三香打
109 4七金(57)
110 8六馬(75)
111 4四歩(45)
112 同 歩(43)
113 7八龍(73)
114 5九馬(86)
115 4八金(47)
116 3五歩打
117 同 歩(36)
118 3六歩打
119 同 銀(27)
120 3五香(33)
121 同 銀(36)
122 3六桂打
123 2七玉(28)
124 4八桂成(36)
125 同 金(38)
126 6八金打
127 投了
まで126手で後手の勝ち

後手番加藤先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜

大内先生が76歩に84歩だったので、大山先生が四間飛車に。

大内先生は穴熊党総裁ですから、居飛車穴熊に。

このころから44銀から固める穴熊が多くなっているのですが

素直に組み合うと52の金を寄せられないです。52金右を保留して組むようになったのは、アマチュアが先か田中寅彦先生が先かはよくわかりませんが、もう少しあとでしょうか。

大内先生は金を寄せるために75の歩を交換し

うまくいったようなんですが、55銀は狙い過ぎです。大山先生は飛車を使い

かなり軽い形です。大内先生の飛角銀が重すぎます。

それでも後手の陣形はだんだんに整っていきますが

やはり大山先生の形がいいですね。

このあたりから難しくなります。86飛があるけれど、54歩ではないかな、と思うのですが

大山先生は77桂と跳ねて86飛に備えたら、75歩?

銀をぶつけられました。この図でいろいろありそうです。55角75銀同飛同角82角成は先手よし、ではないですね、後手が寄せあい勝ち。64歩75銀同飛64角71飛成86飛は互角ですが後手もち。銀をかわす手はないので、84同銀が本譜。

なんですが、55角は危ないです。85桂だったか。

というのはこの角は取られてしまうからで

先に桂を取って居飛車持ち。

桂を取り返しましたが、香を先に取られました。さて、ここです。54桂とか41銀とか54歩とか、怖くても寄せあいを考えるのが普通です。

大山先生は57銀から56歩と後手を引いて守ったのが、今は駒損ですからうまくないはず。

91香を取れなくなっても桂を打ってよし、と見たのですが

銀と桂香の2枚換え。穴熊は薄くなりましたがまだ攻略できません。後手の攻め駒が増えてしまったので受けにくくなっているのです。46銀は54桂からがりがり削られるのでしょう。

また駒損で受けに回ることになり

竜を引いて頑張ります。

59馬に48金左がおかしかったか、桂頭を攻められて

香を走られたら負けです。同銀に36桂を食らって

投了図。
形勢は難しいはずなのだけど、居飛車穴熊のほうが勝ちやすい、という将棋です。対等で駒を取り合っての攻防は振り飛車が勝ちにくいので、なにか主張しておきたいです。中盤では54歩と垂らして と金で攻める、左桂を85に逃げておく。終盤では2枚竜が生きているうちに寄せがなかったか。せめて91竜と香を取って受けることはできなかったか。
本譜は駒損で後手を引きつつ受ける、という手に賛同できません。26桂から34桂も、銀1枚を剥がしても、渡した桂も利用されるのですから効果はなく、26桂から15歩のほうがましか。最後は強襲を食らってしまいました。
勝った後手をもって並べるほうが楽しいのですが、先手をもってこうやったらいいのになあ、と思って並べてしまいます。大山先生はまだ居飛穴に対する感覚に戸惑っている感じがします。振り飛車穴熊に対する時とは少し違うのです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山十五世名人
後手:大内延介8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 1四歩(13)
13 1六歩(17)
14 5四歩(53)
15 2八玉(38)
16 5三銀(62)
17 6七銀(78)
18 3三角(22)
19 5八金(69)
20 2二玉(32)
21 4六歩(47)
22 5二金(61)
23 4七金(58)
24 8五歩(84)
25 7七角(88)
26 1二香(11)
27 3六歩(37)
28 1一玉(22)
29 3七桂(29)
30 4四銀(53)
31 3八銀(39)
32 4二角(33)
33 8八飛(68)
34 2二銀(31)
35 2六歩(27)
36 3一金(41)
37 2七銀(38)
38 7四歩(73)
39 3八金(49)
40 9四歩(93)
41 9六歩(97)
42 7五歩(74)
43 同 歩(76)
44 同 角(42)
45 6八角(77)
46 5五銀(44)
47 7八飛(88)
48 7四歩打
49 7六飛(78)
50 7二飛(82)
51 5六歩(57)
52 6四銀(55)
53 4五歩(46)
54 4二金(52)
55 4六角(68)
56 8四角(75)
57 7八飛(76)
58 5一角(84)
59 6五歩(66)
60 7三銀(64)
61 5五歩(56)
62 同 歩(54)
63 6六銀(67)
64 8二飛(72)
65 7六飛(78)
66 8六歩(85)
67 同 歩(87)
68 3二金(42)
69 2五歩(26)
70 4二角(51)
71 7七桂(89)
72 7五歩(74)
73 同 銀(66)
74 8四銀(73)
75 同 銀(75)
76 同 飛(82)
77 5五角(46)
78 5四飛(84)
79 5六飛(76)
80 5五飛(54)
81 同 飛(56)
82 6六角打
83 5二飛成(55)
84 7七角成(66)
85 7一飛打
86 9九馬(77)
87 8一飛成(71)
88 6六馬(99)
89 5七銀打
90 6五馬(66)
91 5六歩打
92 6四馬(65)
93 2六桂打
94 5一歩打
95 7二龍(52)
96 6五桂打
97 3四桂(26)
98 5三角(42)
99 2二桂成(34)
100 同 金(31)
101 5五銀打
102 5七桂成(65)
103 同 金(47)
104 7五馬(64)
105 6六歩打
106 7一歩打
107 7三龍(72)
108 3三香打
109 4七金(57)
110 8六馬(75)
111 4四歩(45)
112 同 歩(43)
113 7八龍(73)
114 5九馬(86)
115 4八金(47)
116 3五歩打
117 同 歩(36)
118 3六歩打
119 同 銀(27)
120 3五香(33)
121 同 銀(36)
122 3六桂打
123 2七玉(28)
124 4八桂成(36)
125 同 金(38)
126 6八金打
127 投了
まで126手で後手の勝ち