5月の予定が決まりました。
第171回は
壱3月20日(月);R1400以上 (祝日です)
弐3月5日(日);R1400以下 開催済み
第172回は
壱4月22日(土);R1400以上
弐4月2日(日);R1400以下
第173回は
壱5月13日(土);R1400以上
弐5月7日(日);R1400以下
です。ご参加お待ちしております。
ところで、左下、カウントダウンのブログパーツが使えなくなります。よって文字だけの告知パーツにします。
第171回は
壱3月20日(月);R1400以上 (祝日です)
弐3月5日(日);R1400以下 開催済み
第172回は
壱4月22日(土);R1400以上
弐4月2日(日);R1400以下
第173回は
壱5月13日(土);R1400以上
弐5月7日(日);R1400以下
です。ご参加お待ちしております。
ところで、左下、カウントダウンのブログパーツが使えなくなります。よって文字だけの告知パーツにします。
☆ 昨日の復習

後手番大内先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜
昭和53年11月、西村一義先生と第28期王将戦です。

西村先生が振り飛車の出だしで

したが、相居飛車に。

大山先生は雁木を見ていましたが

25歩に33銀で矢倉です。

大山先生の矢倉は古い形ですが、西村先生の矢倉は一周して最新形。

早囲いから棒銀になりました。これは攻めの速度がかなり違います。西村先生の作戦勝ち。

さらに角を好位置につけ

大山先生は一度64歩と止めてからようやく反撃です。

西村先生は2回46角を打ってから棒銀に。(ところでこの図面、大きなX印になっていますね。しばらく続き面白い。)
24同銀同角23歩は51角成なので

23歩に33銀成。25桂が残るので33同桂しかないです。

24歩を打ち捨てて55歩。ここは難しい形勢に見えます。95歩、86歩、75歩、66歩、どこから攻めるかと考えたのですが、いっぱい歩を渡すと23歩同金25歩と攻められるから難しいのですね。守るなら23銀か。

大山先生は45歩から55銀と守ろうとしたのですが、35角と出られました。取れば十字飛車ですから技あり。
でも本当かな?35同歩24飛23歩64飛で、66歩同金86歩同歩85歩というのも難しそうに見えますが。

44銀と打ったら、取られてもう一度35に捨てられて

これは55銀から受けました。西村先生はなけなしの一歩で23歩同金から64銀。これでまだバランスが取れています。84角でまだまだ、と思ったのですが

14歩と懐を広げました。好手のような緩手です。39角にも桂を取られるのは痛く

52飛53歩同飛、と驚きの手順で耐えます。(14歩と突くところで)これでよいとみていたのでしょうか。

でもこの銀取りを受けにくいのです。逃げると57の馬が浮いていますから王手馬取りの飛車打ちがありますね。

26角で受けたら、3回目の35への捨て駒(52飛でも勝てそうに見えますが)。これで西村先生優勢です。

ただし大山先生は早逃げで粘ります。うまくすれば入玉ですが

西村先生は飛車を使い

これで優勢をキープ。

大山先生は41桂とか71桂とか、怪しく粘って寄せ合いです。

先に詰めろがかかりました。

西村先生は2回早逃げでかわします。これで3手すき以上。

大山先生は最後の粘りでしたが

受けなしになり

投了図。
二人ともこのときは振り飛車党ですが、大山先生は居飛車党の時代が長かった(無敵時代は居飛車党)ので困らないはず。しかし(今の目で見れば)先手の作戦勝ちでした。作戦勝ちのはずなのに進んでみれば形勢互角という局面が多かったです。まだ並べていませんが、昔はこういう勝ち方も多かったのでしょう。
35に3回捨て駒が好手、としておきますが、実は取られて難しいのかもしれません。相居飛車で鋭く寄せるというのは現代将棋で大きく発達した分野で、それは大山先生の将棋を並べても出てこないでしょう。升田先生あるいは天野宗歩先生の将棋ならそれが学べるかもしれませんが、相居飛車は現代の将棋を並べるほうが普通でしょうね。
本当の好手は終盤の早逃げです。竜と馬で追われても、まだ攻め駒が足りないので97まで逃げ込んでしまえば勝ちでした。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:西村一義7段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八銀(79)
6 6二銀(71)
7 5六歩(57)
8 5四歩(53)
9 2六歩(27)
10 4二銀(31)
11 5八金(49)
12 3二金(41)
13 7七銀(78)
14 5三銀(62)
15 6七金(58)
16 4四歩(43)
17 2五歩(26)
18 3三銀(42)
19 4八銀(39)
20 5二金(61)
21 7九角(88)
22 4三金(52)
23 3六歩(37)
24 4一玉(51)
25 6八玉(59)
26 3一角(22)
27 7八玉(68)
28 9四歩(93)
29 9六歩(97)
30 4二角(31)
31 8八玉(78)
32 3一玉(41)
33 7八金(69)
34 7四歩(73)
35 3七銀(48)
36 8五歩(84)
37 2六銀(37)
38 2二玉(31)
39 1六歩(17)
40 5一角(42)
41 4六角(79)
42 6四歩(63)
43 3七桂(29)
44 7三角(51)
45 1五銀(26)
46 6五歩(64)
47 7三角成(46)
48 同 桂(81)
49 4六角打
50 6四角打
51 同 角(46)
52 同 銀(53)
53 4六角打
54 5五歩(54)
55 2四歩(25)
56 同 歩(23)
57 同 銀(15)
58 2三歩打
59 3三銀成(24)
60 同 桂(21)
61 2四歩打
62 同 歩(23)
63 5五歩(56)
64 4五歩(44)
65 3五角(46)
66 4四銀打
67 同 角(35)
68 同 金(43)
69 3五銀打
70 5五銀(64)
71 4四銀(35)
72 同 銀(55)
73 2三歩打
74 同 金(32)
75 6四銀打
76 1四歩(13)
77 4三金打
78 6六歩(65)
79 同 金(67)
80 3九角打
81 7三銀成(64)
82 5二飛(82)
83 5三歩打
84 同 飛(52)
85 同 金(43)
86 同 銀(44)
87 3八飛(28)
88 5七角成(39)
89 6三成銀(73)
90 4七馬(57)
91 6八飛(38)
92 2六角打
93 3五桂打
94 同 歩(34)
95 5三成銀(63)
96 3七角成(26)
97 4三成銀(53)
98 1三玉(22)
99 4四銀打
100 2二銀打
101 5五金(66)
102 6五歩打
103 8三飛打
104 4一桂打
105 6五飛(68)
106 同 馬(47)
107 同 金(55)
108 5八飛打
109 3二角打
110 7一桂打
111 8一飛成(83)
112 6七金打
113 6八歩打
114 7八金(67)
115 同 玉(88)
116 4七馬(37)
117 4一角成(32)
118 5九飛成(58)
119 8八玉(78)
120 6九馬(47)
121 9七玉(88)
122 1九龍(59)
123 8二龍(81)
124 5二歩打
125 同 龍(82)
126 3一金打
127 3三銀(44)
128 同 金(23)
129 同 成銀(43)
130 8七馬(69)
131 同 玉(97)
132 8九龍(19)
133 8八歩打
134 投了
まで133手で先手の勝ち

後手番大内先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜
昭和53年11月、西村一義先生と第28期王将戦です。

西村先生が振り飛車の出だしで

したが、相居飛車に。

大山先生は雁木を見ていましたが

25歩に33銀で矢倉です。

大山先生の矢倉は古い形ですが、西村先生の矢倉は一周して最新形。

早囲いから棒銀になりました。これは攻めの速度がかなり違います。西村先生の作戦勝ち。

さらに角を好位置につけ

大山先生は一度64歩と止めてからようやく反撃です。

西村先生は2回46角を打ってから棒銀に。(ところでこの図面、大きなX印になっていますね。しばらく続き面白い。)
24同銀同角23歩は51角成なので

23歩に33銀成。25桂が残るので33同桂しかないです。

24歩を打ち捨てて55歩。ここは難しい形勢に見えます。95歩、86歩、75歩、66歩、どこから攻めるかと考えたのですが、いっぱい歩を渡すと23歩同金25歩と攻められるから難しいのですね。守るなら23銀か。

大山先生は45歩から55銀と守ろうとしたのですが、35角と出られました。取れば十字飛車ですから技あり。
でも本当かな?35同歩24飛23歩64飛で、66歩同金86歩同歩85歩というのも難しそうに見えますが。

44銀と打ったら、取られてもう一度35に捨てられて

これは55銀から受けました。西村先生はなけなしの一歩で23歩同金から64銀。これでまだバランスが取れています。84角でまだまだ、と思ったのですが

14歩と懐を広げました。好手のような緩手です。39角にも桂を取られるのは痛く

52飛53歩同飛、と驚きの手順で耐えます。(14歩と突くところで)これでよいとみていたのでしょうか。

でもこの銀取りを受けにくいのです。逃げると57の馬が浮いていますから王手馬取りの飛車打ちがありますね。

26角で受けたら、3回目の35への捨て駒(52飛でも勝てそうに見えますが)。これで西村先生優勢です。

ただし大山先生は早逃げで粘ります。うまくすれば入玉ですが

西村先生は飛車を使い

これで優勢をキープ。

大山先生は41桂とか71桂とか、怪しく粘って寄せ合いです。

先に詰めろがかかりました。

西村先生は2回早逃げでかわします。これで3手すき以上。

大山先生は最後の粘りでしたが

受けなしになり

投了図。
二人ともこのときは振り飛車党ですが、大山先生は居飛車党の時代が長かった(無敵時代は居飛車党)ので困らないはず。しかし(今の目で見れば)先手の作戦勝ちでした。作戦勝ちのはずなのに進んでみれば形勢互角という局面が多かったです。まだ並べていませんが、昔はこういう勝ち方も多かったのでしょう。
35に3回捨て駒が好手、としておきますが、実は取られて難しいのかもしれません。相居飛車で鋭く寄せるというのは現代将棋で大きく発達した分野で、それは大山先生の将棋を並べても出てこないでしょう。升田先生あるいは天野宗歩先生の将棋ならそれが学べるかもしれませんが、相居飛車は現代の将棋を並べるほうが普通でしょうね。
本当の好手は終盤の早逃げです。竜と馬で追われても、まだ攻め駒が足りないので97まで逃げ込んでしまえば勝ちでした。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:西村一義7段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八銀(79)
6 6二銀(71)
7 5六歩(57)
8 5四歩(53)
9 2六歩(27)
10 4二銀(31)
11 5八金(49)
12 3二金(41)
13 7七銀(78)
14 5三銀(62)
15 6七金(58)
16 4四歩(43)
17 2五歩(26)
18 3三銀(42)
19 4八銀(39)
20 5二金(61)
21 7九角(88)
22 4三金(52)
23 3六歩(37)
24 4一玉(51)
25 6八玉(59)
26 3一角(22)
27 7八玉(68)
28 9四歩(93)
29 9六歩(97)
30 4二角(31)
31 8八玉(78)
32 3一玉(41)
33 7八金(69)
34 7四歩(73)
35 3七銀(48)
36 8五歩(84)
37 2六銀(37)
38 2二玉(31)
39 1六歩(17)
40 5一角(42)
41 4六角(79)
42 6四歩(63)
43 3七桂(29)
44 7三角(51)
45 1五銀(26)
46 6五歩(64)
47 7三角成(46)
48 同 桂(81)
49 4六角打
50 6四角打
51 同 角(46)
52 同 銀(53)
53 4六角打
54 5五歩(54)
55 2四歩(25)
56 同 歩(23)
57 同 銀(15)
58 2三歩打
59 3三銀成(24)
60 同 桂(21)
61 2四歩打
62 同 歩(23)
63 5五歩(56)
64 4五歩(44)
65 3五角(46)
66 4四銀打
67 同 角(35)
68 同 金(43)
69 3五銀打
70 5五銀(64)
71 4四銀(35)
72 同 銀(55)
73 2三歩打
74 同 金(32)
75 6四銀打
76 1四歩(13)
77 4三金打
78 6六歩(65)
79 同 金(67)
80 3九角打
81 7三銀成(64)
82 5二飛(82)
83 5三歩打
84 同 飛(52)
85 同 金(43)
86 同 銀(44)
87 3八飛(28)
88 5七角成(39)
89 6三成銀(73)
90 4七馬(57)
91 6八飛(38)
92 2六角打
93 3五桂打
94 同 歩(34)
95 5三成銀(63)
96 3七角成(26)
97 4三成銀(53)
98 1三玉(22)
99 4四銀打
100 2二銀打
101 5五金(66)
102 6五歩打
103 8三飛打
104 4一桂打
105 6五飛(68)
106 同 馬(47)
107 同 金(55)
108 5八飛打
109 3二角打
110 7一桂打
111 8一飛成(83)
112 6七金打
113 6八歩打
114 7八金(67)
115 同 玉(88)
116 4七馬(37)
117 4一角成(32)
118 5九飛成(58)
119 8八玉(78)
120 6九馬(47)
121 9七玉(88)
122 1九龍(59)
123 8二龍(81)
124 5二歩打
125 同 龍(82)
126 3一金打
127 3三銀(44)
128 同 金(23)
129 同 成銀(43)
130 8七馬(69)
131 同 玉(97)
132 8九龍(19)
133 8八歩打
134 投了
まで133手で先手の勝ち