名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

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大山将棋研究(451);三間飛車穴熊に位取り

2017-03-07 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和53年12月、米長邦雄先生と第28期王将戦です。


米長先生の三間飛車に、大山先生は玉頭位取りです。

米長先生は44銀の形で攻勢をとりますが

大山先生は6筋の位も取り、それに対応して米長先生は穴熊に。位取りの圧力を避けるために穴熊にする、というのは当時の常識でした。

大山先生は総矢倉の形のままもう一つ位を取ります。本局はこのまま76銀の形(凸矢倉)にしませんでした。

4筋は角を引いて対応し

手待ちをして72金左を誘ってから

97角。角の移動が楽だ、というのが77銀の形の主張です。33角の筋を避けて76銀77桂だと66の地点が薄くなるという意味もあります。

少し穴熊を乱して75歩と打つことになりました。

中央から動かれたら

中央に駒を集めて対応します。

米長先生の46歩同歩57歩というのは手筋。これで金銀がぶつかるようになります。

55銀に大山先生の54歩というのも手筋。取れば45金です。金銀交換で収まって、米長先生は76歩から

64歩で動きますが、歩切れなので少し指し過ぎなのでしょう。


6筋の歩を交換して1歩を得て、8筋も。84同歩に87歩同玉84銀かな?でも前の76歩同玉に逆行しますね。

大山先生は放置して45歩は44銀を見せた手です。米長先生の46歩は、もう1歩あるなら55歩があるのですが

79角から46角が間に合ったので、大山先生が有利になりました。

57歩に88飛が幸便。

84歩の取り込みで優勢です。

93銀に74角がとどめで

投了図。

大山先生の変わった指し方でしたが、面白い中盤戦でした。勢いが良すぎて、米長先生が歩の手筋を使いすぎて歩切れに泣く、という局面が多かったです。悪くなった後で米長先生の逆転術は出現せず、終盤はあっさり終わりました。大山先生は最初はおとなしく指して、無理に攻めさせた後は大胆に応じています。こういうのがいいのでしょうね。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:米長邦雄8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 2五歩(26)
6 3三角(22)
7 4八銀(39)
8 3二飛(82)
9 6八玉(59)
10 4二銀(31)
11 7八玉(68)
12 6二玉(51)
13 5八金(49)
14 7二玉(62)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 5六歩(57)
18 5四歩(53)
19 6八銀(79)
20 8二玉(72)
21 7七銀(68)
22 5三銀(42)
23 7五歩(76)
24 4五歩(44)
25 5七銀(48)
26 4四銀(53)
27 6六歩(67)
28 5二金(41)
29 6五歩(66)
30 9二香(91)
31 8六歩(87)
32 9一玉(82)
33 8七玉(78)
34 8二銀(71)
35 7八金(69)
36 7一金(61)
37 6七金(58)
38 6二金(52)
39 1六歩(17)
40 1四歩(13)
41 8五歩(86)
42 4二飛(32)
43 7九角(88)
44 3五銀(44)
45 3八飛(28)
46 7二金(62)
47 4八飛(38)
48 1二香(11)
49 9七角(79)
50 4一飛(42)
51 7四歩(75)
52 6二金(71)
53 7三歩成(74)
54 同 銀(82)
55 7五歩打
56 4四銀(35)
57 6六銀(57)
58 5五歩(54)
59 8八角(97)
60 5一飛(41)
61 5八飛(48)
62 5六歩(55)
63 同 金(67)
64 4六歩(45)
65 同 歩(47)
66 5七歩打
67 同 銀(66)
68 5五銀(44)
69 5四歩打
70 7六歩打
71 同 玉(87)
72 5六銀(55)
73 同 銀(57)
74 6四歩(63)
75 同 歩(65)
76 同 銀(73)
77 6五歩打
78 7三銀(64)
79 6七金(78)
80 8四歩(83)
81 4五歩(46)
82 4六歩打
83 7九角(88)
84 5四飛(51)
85 4六角(79)
86 5七歩打
87 8八飛(58)
88 5五金打
89 同 銀(56)
90 同 角(33)
91 同 角(46)
92 同 飛(54)
93 8四歩(85)
94 4九角打
95 8三銀打
96 8四銀(73)
97 同 飛(88)
98 9三銀打
99 7四角打
100 6七角成(49)
101 同 玉(76)
102 8三金(72)
103 同 飛成(84)
104 投了
まで103手で先手の勝ち



コメント
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