先手番山田先生の手を考えます。
第1問
ここを攻めるのが良い手でした。
A 54歩 B 55銀 C 36歩
第2問
後手のねらいに対応します。
A 35歩 B 26飛 C 24飛
第3問
あとは攻めつぶすだけです。
A 63銀 B 37桂 C 55角
第4問
ここからは即詰みです。
先手番山田先生の手を考えます。
第1問
ここを攻めるのが良い手でした。
A 54歩 B 55銀 C 36歩
第2問
後手のねらいに対応します。
A 35歩 B 26飛 C 24飛
第3問
あとは攻めつぶすだけです。
A 63銀 B 37桂 C 55角
第4問
ここからは即詰みです。
今日の棋譜20190415
昭和41年2月、山田道美先生と第15期王将戦第4局です。
大山先生は3筋の位を取り
四間飛車でした。
山田先生は玉頭位取りです。このまま駒組みが進むと34銀型が生きないので
大山先生は向い飛車へ(手損しただけか)
玉は堅く囲わず、2筋を逆襲します。
山田先生は玉が堅いので強く反撃に出ます。55銀~44銀があるので
53金上に36歩。銀交換になると23歩同飛32銀という攻め筋もあります。
25歩の受けに35歩
35同銀には38飛もありそうでしたが25飛。
大山先生は力づくで受けています。
山田先生は34歩、54歩を利かせて銀をぶつけ
交換すればまあまあの形勢です。
大山先生は68角成をねらいますが
山田先生の35歩がぴったり。
2筋の形が重いので、中央に転戦して十分です。
薄いところを飛角銀銀で攻めています。
大山先生は玉をかわしつつ受けるのですが
角を切られ
42飛と逃げると53銀が厳しくなります。
馬を作りけん制しますが
山田先生は65銀を取らせて寄せに出ました。
大山先生は16歩を無視して66歩。
先手玉も少し危なくなりました。
33成銀に同玉は32飛が厳しいので5筋に玉をかわしましたが
43銀も取れなくて(72角がある)
65角から清算して66桂。後手玉が狭いので
そのまま詰んでいました。
山田先生の快勝譜です。大山先生は相居飛車の入玉をねらうような将棋(何局か並べました)の感覚でいたのかもしれませんが、駒組が立ち遅れていてうまくいきません。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1966/02/21
手合割:平手
先手:山田道美8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 4二銀(31)
7 5六歩(57)
8 5四歩(53)
9 5八金(49)
10 4三銀(42)
11 6八玉(59)
12 3五歩(34)
13 2五歩(26)
14 3三角(22)
15 7八玉(68)
16 3四銀(43)
17 5七銀(48)
18 4二飛(82)
19 6八銀(79)
20 6二玉(51)
21 6六歩(67)
22 6四歩(63)
23 6七銀(68)
24 5二金(41)
25 7五歩(76)
26 7二銀(71)
27 7六銀(67)
28 6三銀(72)
29 9六歩(97)
30 2二飛(42)
31 6五歩(66)
32 同 歩(64)
33 同 銀(76)
34 6四歩打
35 7六銀(65)
36 4三金(52)
37 6八金(69)
38 5二金(61)
39 6七金(58)
40 2四歩(23)
41 同 歩(25)
42 同 角(33)
43 5五歩(56)
44 同 歩(54)
45 4六銀(57)
46 5三金(52)
47 3六歩(37)
48 2五歩打
49 3五歩(36)
50 同 銀(34)
51 2五飛(28)
52 3三桂(21)
53 2八飛(25)
54 2六歩打
55 3四歩打
56 同 金(43)
57 5四歩打
58 同 銀(63)
59 5五銀(46)
60 同 銀(54)
61 同 角(88)
62 5四歩打
63 7七角(55)
64 2七歩成(26)
65 同 飛(28)
66 3六銀(35)
67 3五歩打
68 2五金(34)
69 2八飛(27)
70 2七歩打
71 5八飛(28)
72 3五金(25)
73 2五歩打
74 同 銀(36)
75 6五歩打
76 5二玉(62)
77 6四歩(65)
78 4三玉(52)
79 6五銀(76)
80 5五銀打
81 2三歩打
82 1二飛(22)
83 5五角(77)
84 同 歩(54)
85 5四歩打
86 5二金(53)
87 2一銀打
88 3六角打
89 1二銀(21)
90 4七角成(36)
91 2二歩成(23)
92 6五馬(47)
93 2三銀成(12)
94 1五角(24)
95 1六歩(17)
96 6六歩打
97 1五歩(16)
98 6七歩成(66)
99 同 金(68)
100 5六銀打
101 3三成銀(23)
102 5四玉(43)
103 4三銀打
104 4五玉(54)
105 5四角打
106 同 馬(65)
107 同 銀(43)
108 同 玉(45)
109 6六桂打
110 4五玉(54)
111 5四角打
112 4六玉(45)
113 5六金(67)
114 投了
まで113手で先手の勝ち
20190415今日の一手
3月9日の名南将棋大会から、SさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
金銀と角桂の交換で、成桂成銀を作り合っています。ほぼ損得なしです。
玉の堅さは後手玉のほうがかなり堅いです。
先手の攻め駒は21飛と持ち駒角銀桂で4枚。(55角や53成桂を加えるかどうか。4枚あればそれ以上は同一視します。)
後手の攻め駒は39飛と持ち駒金で2枚。59銀を加えるかどうか、せいぜい3枚です。
総合すれば互角です。
☆ 大局観として
先手玉は薄いけれど攻撃力では優っています。
素直な寄せ合いはどちらの勝ちか。
うまくいかないのならば自玉に手を入れます。
攻防の手があれば形勢は良くなるでしょう。話としては単純です。
△ 利かしとしては85桂72金引
後手玉を固めさせた感じがあります。64角と出ると守りが薄くなるのでこれだけでは有効ではありません。
△ あるいは94歩も利かしで
94同歩に93歩同香85桂72金引
有効な利かしかもしれませんが、後手玉を寄せきれるわけではないので、先手玉が端に逃げていくときにはマイナスです。
× 横から攻めるならば63桂
72金上61銀68銀成
という寄せ合いです。72銀成78成銀97玉72金
これは後手が金銀3枚持っていて(銀を損した)、88銀とか85金が嫌味なので後手優勢か。
途中で68銀成に同金
としても、金を持っていないので68同飛成78銀79金
受けとしては失敗です。
△か× 62銀だと
68銀成71銀成78成銀97玉71銀同飛成72金打
今度は後手の持ち駒が金銀だけです。形勢は互角くらいですが、後手のほうが勝ちやすいか。
△ 受ける手を考えてみます。69銀
あるいは79銀、77銀もこれに近いですが、68金同銀同銀成79金打
これで千日手になるかと言えば、78成銀同金68金79銀78金同銀79銀
千日手にはなりません。手駒は増えても寄せ合いでは1手損をしているような感じです。
68金の時に71飛成同銀49金
という手段はあるのですが、78金同銀同飛成同玉68飛77玉88銀86玉78飛成
飛車を渡しているので強攻されて負けになります。
× 69銀68金を入れずに、71飛成同銀49金
としても、78飛成同玉68飛77玉69飛成
後手の持ち駒が少し違いますが(88銀を打てない)、後手優勢に違いはありません。
○ 実戦は49銀でした。
ここに打つのは銀でも良いのです。
後手が飛車を切るのはまだ早いですから8段目に利かして逃げたいのですが、28飛成には17角
これが攻防の手になります。68金には28角同成銀63桂
金を逃げれば二枚飛車で寄せられます。先手玉はまだ大丈夫です。
ということで実戦では39飛成でした。
これも49金ではなく49銀だから生じるのですが、94歩同歩93歩同桂
端で穴熊を乱しました。当然の手は62成桂のはず。81金54角71金打
これならば71同成桂同銀81角成同玉62金、と寄せて行けます。
後手は最初に81金打
と埋めるほうが粘れますが、71成桂同銀17角
とすれば難しくないです。
ところが実戦では71飛成から
71同銀63成桂同金17角
と攻めたのですが、これは竜にひもがついているので指しすぎです。81金39角同成銀
攻めあぐねてしまいました。ひもがついているので17角を先に打たないといけません。
蛇足ですが94歩同歩93歩を同香
と取れば、85桂72金引93桂成同桂63成桂
93桂成を同桂と取れば54角81金打63成桂
成桂を使って寄せて行けばよいです。
○ 47銀だと
48飛成が余計な変化ですが、71飛成同銀58金
飛を切って金を打てます。28飛とつながれたら、48金同飛成に26角が攻防で、47竜63成桂
と攻めて優勢です。
もちろん最初の47銀に28飛成と逃げれば17角
を打ちます。銀の位置が違うので48竜62成桂68銀成71成桂78成銀97玉
後手玉は詰めろで受けなしです。
× 47角だと
48飛成ならば71飛成同銀58金
同じようですが47竜同金68金
角を持たれているので後手の攻めが厳しいです。
なお28飛成ならば
攻防の17角はないのですが、62銀68銀成に38桂
を打てるので悪くはありません。
× ということならば56角ならば、とも思えるのですが、48飛成
内側に逃げられると38桂などの受けはありません。66歩で78金にひもがつくとは言え、55角の守りが止まるので有効ではないです。
△ 他の手は26角
銀取りなので68銀成が必然、48銀
48に駒を打って受けます。78成銀同玉28飛成37角38竜
というところでしょうか。これで62金と攻めれば72金打で千日手か。
☆ まとめ
8段目に飛車を打たれた時に、9段目に金銀を打って粘るというのもよく見られる手筋です。自玉を固めて粘る展開もありますし、手を稼いで寄せ合い勝ちをねらう展開もあります。この問題図ならば思いつきやすかったでしょう。
金ならば打ちやすいですが、49銀だと先のことを考えねばなりません。後手の飛車が移動すると攻防の角打ちがあって、先手が優勢になるのでした。