先手番大山先生の手を考えます。
第1問
ちょっとひねって応対するのが大山先生らしいです。
A 75同歩 B 77桂 C 37桂
第2問
桂を取る前に。
A 35歩 B 75歩 C 25飛
第3問
受けにくそうですが。
A 55歩 B 57玉 C 75玉
第4問
やさしい詰みです。
先手番大山先生の手を考えます。
第1問
ちょっとひねって応対するのが大山先生らしいです。
A 75同歩 B 77桂 C 37桂
第2問
桂を取る前に。
A 35歩 B 75歩 C 25飛
第3問
受けにくそうですが。
A 55歩 B 57玉 C 75玉
第4問
やさしい詰みです。
今日から大山康晴全集第1巻を並べます。これまで駒落ちは並べていませんが、平手に近いので香落ちくらいは並べようかと思っています。
今日の棋譜20200207
昭和11年8月、細田清英さんとラジオ将棋です。大山先生は13歳で始めての公式戦、関東の奨励会員とラジオ局で棋譜符号のやり取りをして指したとか。大山先生が3級なので先手番です。
相掛りです。当時はこれが主流でしょう。振り飛車や矢倉はマイナーです。飛車先の歩を交換するのが遅く感じるのは、後年にひねり飛車などが流行ったからです。でも現代では38銀や72銀が先だったりするのである意味で先祖返りかも。
大山先生は飛先の歩を交換して28へ。細田さんも飛先の歩を交換するのですが
5筋の歩を突き合うというのが古い将棋です。中央の位を取られてはいけないと考えられていました。そのあとで87歩を打って、細田さんの飛は84へ。浮き飛車のほうが攻撃的で、引き飛車のほうが守備的です。
大山先生が受け将棋になったというのは、兄弟子の升田先生を攻めても弾き飛ばされたからとも。
66歩と止めるのは受け将棋です。
雁木に組みました。細田さんも雁木にするのもあるのですが、後手番ながら攻撃的です。84飛の位置なので右桂を使えるのです。攻め筋は75歩同歩65歩とやっていくのですが
大山先生は77桂。素直に応じないのはこれまで見てきたとおりですが、子供のころからだったのですね。細田さんは74飛として
7筋の歩を切っておきます。大山先生は桂頭を強化するためにも86歩を突いて
84飛には87金と守ります。85歩の合わせには、素直に応じても良さそうですが
85同桂同桂25飛。ちょっとひねります。
55歩を突かせてから桂を取っておきます。これで飛を引かせて、55歩で角筋が止まっているというわけです。
細田さんは軽い攻めの棋風なのでしょうか。角銀を使うためにも54歩くらいが本筋ではないかと思うのですが、65歩同歩95歩
95同歩96歩同金に95香と捨てて
86飛と走ります。78玉に手があるかどうか。ぱっと見は飛桂だけなので無理筋です。
85桂は77歩ねらい。これで手になると見たのですが、87香で飛が捕まっています。
77歩同角同桂成同玉。角を取りましたがどうしたものか。89飛成同玉24香から飛を取り返すのが勝負手だったか。
56歩を入れようとしたら飛を取られて
銀を取って59角から
馬を作ります。桂香飛と角銀の交換はひどい駒損ではありませんが、相居飛車では飛の価値が高いです。先手有利がはっきりしてきました。馬を追われて
24歩同飛15馬。細田さんは手の見える人のようですね。
22角を使ってから飛を抑えて
角を切って馬を活用します。しかし大山先生の75玉が大胆で、入玉を目指します。飛の王手があるから後手は73銀などの抑えが利かず、入玉できそう。
入玉できて
ちょっと危なさそうな局面ですが、81歩成とすれば
問題ありません。これで優勢です。
細田さんも入玉できないかという25金ですが
金銀の両取りも食らいました。
入玉に望みをつなぎますが
45桂に44歩というのがおかしいでしょう。だめでも22玉から上に逃げださねば。この33歩が取れずに
金をはがされて、馬筋を止められ
馬を取り合いますが
23歩同金15桂、32玉ならば詰みません。でも入玉できないので望みなし。
14玉は32角から
即詰みでした。
大山先生の快勝譜です。師匠の木見先生は弟子の昇級昇段を遅めにしたと聞きますから、実力は大山先生のほうがあったのでしょう。
細田少年は手が見えるし、才能がありそうですが、全体が見えていない感じです。プロにはなりませんでした。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1936/08/23
手合割:平手
先手:大山3級
後手:細田清英2級
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 3二金(41)
7 4八銀(39)
8 6二銀(71)
9 2四歩(25)
10 同 歩(23)
11 同 飛(28)
12 2三歩打
13 2八飛(24)
14 4一玉(51)
15 6九玉(59)
16 3四歩(33)
17 7六歩(77)
18 8六歩(85)
19 同 歩(87)
20 同 飛(82)
21 5六歩(57)
22 5四歩(53)
23 8七歩打
24 8四飛(86)
25 5七銀(48)
26 7四歩(73)
27 3六歩(37)
28 5三銀(62)
29 5八金(49)
30 9四歩(93)
31 9六歩(97)
32 5二金(61)
33 6六歩(67)
34 6四歩(63)
35 6八銀(79)
36 4二銀(31)
37 6七銀(68)
38 7三桂(81)
39 4六歩(47)
40 7五歩(74)
41 7七桂(89)
42 7四飛(84)
43 7五歩(76)
44 同 飛(74)
45 7六歩打
46 7四飛(75)
47 8六歩(87)
48 8四飛(74)
49 8七金(78)
50 8五歩打
51 同 桂(77)
52 同 桂(73)
53 2五飛(28)
54 5五歩(54)
55 8五歩(86)
56 同 飛(84)
57 8六歩打
58 8一飛(85)
59 5五歩(56)
60 6五歩(64)
61 同 歩(66)
62 9五歩(94)
63 同 歩(96)
64 9六歩打
65 同 金(87)
66 9五香(91)
67 同 金(96)
68 8六飛(81)
69 7八玉(69)
70 8五桂打
71 8七香打
72 7七歩打
73 同 角(88)
74 同 桂成(85)
75 同 玉(78)
76 5六歩打
77 8六香(87)
78 5七歩成(56)
79 同 金(58)
80 5九角打
81 6八桂打
82 4八角成(59)
83 5八金(57)
84 2四歩(23)
85 同 飛(25)
86 1五馬(48)
87 2七飛(24)
88 5五角(22)
89 6六銀(67)
90 2六歩打
91 4七飛(27)
92 6六角(55)
93 同 玉(77)
94 3三馬(15)
95 7五玉(66)
96 5一歩打
97 8三香成(86)
98 6三金(52)
99 8四玉(75)
100 6二銀(53)
101 9三玉(84)
102 6六馬(33)
103 8四金(95)
104 8一銀打
105 8二歩打
106 7三銀(62)
107 8一歩成(82)
108 8四銀(73)
109 9二玉(93)
110 7三銀(84)
111 9三香成(99)
112 6二銀(73)
113 7二銀打
114 2五金打
115 8七飛(47)
116 3一玉(41)
117 6三銀成(72)
118 同 銀(62)
119 3七桂(29)
120 3六金(25)
121 4五角打
122 3五銀打
123 6三角成(45)
124 5二銀打
125 6四馬(63)
126 2七歩成(26)
127 4五桂(37)
128 4四歩(43)
129 3三歩打
130 4五歩(44)
131 3二歩成(33)
132 同 玉(31)
133 5五銀打
134 5三銀(52)
135 6六銀(55)
136 6四銀(53)
137 2三金打
138 同 玉(32)
139 1五桂打
140 1四玉(23)
141 3二角打
142 1五玉(14)
143 1六金打
144 2四玉(15)
145 2二飛打
146 投了
まで145手で先手の勝ち