本日は第238回名南将棋大会(弐)を開催しました。結果速報です。
G級優勝
安田達登さん
H級優勝
荒木昭一さん
I級優勝
髙木弘志さん
J級優勝
加藤了さん
K級優勝
松岡好美さん
L級優勝
金田輝行さん
船山松平さん
木村克司さん
優勝された方々、おめでとうございます。
参加された皆様ありがとうございました。
本日は第238回名南将棋大会(弐)を開催しました。結果速報です。
G級優勝
安田達登さん
H級優勝
荒木昭一さん
I級優勝
髙木弘志さん
J級優勝
加藤了さん
K級優勝
松岡好美さん
L級優勝
金田輝行さん
船山松平さん
木村克司さん
優勝された方々、おめでとうございます。
参加された皆様ありがとうございました。
後手番升田先生の手を考えます。
第1問
これは仮想図なのですが、どう受けますか?
A 55同歩 B 45歩 C 28角
第2問
駒得で後手良しと言いたいのですが。
A 65歩 B 49と C 44桂
第3問
受けるべきか攻めるべきか。
A 46歩 B 35銀 C 36桂
第4問
どこに逃げますか?
A 14玉 B 12玉 C 22玉
今日の棋譜20230223
1954年8月、大野源一先生と王将戦です。
後手升田先生の一手損角換わりです。Wikipediaによると、南口繁一先生や小堀清一先生も指していたということです。プロに限ったとして、だれが最初なのでしょうか。
大野先生の56歩がちょっと変ですが、
早繰り銀にしてしまえば、現代将棋のようです。
68金や55歩もおかしな感じがありますが、
組みあがってしまえば、今の将棋だと言われても疑わないでしょう。35歩と仕掛けて中盤です。
45歩には同銀35歩でも先手十分そうでしたが、18角も見えたら打ちたくなるでしょう。
35歩45角54歩
35銀34歩24歩。好調な攻めです。
攻めの銀と守りの銀の交換は少し得で、3歩持っているので先手が指しやすいはず。升田先生は歩切れなので
44銀18角55銀。銀を手放してしまったし、苦しさを感じていたでしょう。
大野先生は22歩同玉24歩同歩25歩。
25同歩同飛23歩37桂。これは2歩渡して、2つ前の図から25飛22玉37桂とした局面なのです。もちろん37桂ではなくて、55飛同歩63角成で先手有利だと読んでいたのでしょう。AIに聞いてみると、55飛に同歩(63角成は先手有利)ではなくて28角で後手有利だと。
44銀46歩35銀、先手が攻めにくい形です。
55歩24歩29飛。升田先生はどう指しても良いような形ですが、
38角59飛65角成、これは良さそうでも難しくなっていたのです。
48金47歩
49金46銀56銀、馬が死んでも二枚替えになるので、悪くはないのですが。
37銀成65銀に、65同歩54歩では面白くないのでしょう、銀を取らずに48歩成。
56飛44桂46飛47成銀。先手の飛を追ってしまえば、65銀も取りやすいし、もちろん49金も取りたいです。
45飛33桂48金
45桂47金49飛。この局面では角銀と飛桂の交換で駒得ではないです。あちこちで駒が取れるのですが、
58銀19飛成45角
まだ65歩としません。46歩に23歩33玉37角
29竜46角65歩。角と飛香の交換で竜ができているので駒得が確定しました。先手玉のほうが堅く、攻め駒は3対3。形勢はまだ互角です。
54歩55歩
36桂54銀。2筋が不安ですが、右銀を使えたので後手が良くなるでしょう。
24角23玉54角同金51角成。駒得が広がり、あとは後手玉が安定すれば優勢です。33銀あるいは35銀と埋めるのが当然だと思ったのですが、24銀同銀同桂同竜同馬同玉は難しいのか。24桂の形で33金とか、ならば24銀同銀同馬22玉なのか、というややこしい話です。
46歩同金28角47金46歩。竜の縦の利きを消したので危なさそうですが、48金17角成とできれば大丈夫だというのでしょう。でも28角では19角のほうが安全、でも28歩同角成とすれば同じような、1歩得で馬ができるからちょっと後手が得なような、そういうことがあるのですが、方針としては受けずに攻める方が勝ちやすいのです。
24銀14玉15銀23玉、これは繰り返しても連続王手の千日手なので先手の負けです。よって44桂47歩成。先手玉は詰めろだけど、後手玉は?
24馬22玉32桂成同玉。詰みはないですね。
69銀43玉。広いほうに逃げて、やっと升田先生の優勢が確定しました。
25桂56桂
33桂成53玉34成桂68桂成同銀。まだ即詰みはなく、58金か58銀が普通の寄せですが、
56歩は攻防の手で2手すき、35馬64玉まで。
大野先生の作戦は成功しているのですが、決めに出たら失敗で後手良しになっています。薄い受け方で勝ってしまうのは升田先生らしいです。表面下の手を考えると難しくて面白い将棋でした。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.60 棋譜ファイル ----
開始日時:1954/08/02(月) 00:00:00
棋戦:王将戦
戦型:角交換その他
手合割:平手
先手:大野源一
後手:升田幸三
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 8四歩(83)
5 2五歩(26)
6 8八角成(22)
7 同 銀(79)
8 2二銀(31)
9 7七銀(88)
10 3三銀(22)
11 4八銀(39)
12 3二金(41)
13 5六歩(57)
14 6二銀(71)
15 5七銀(48)
16 6四歩(63)
17 3六歩(37)
18 6三銀(62)
19 4六銀(57)
20 5二金(61)
21 6八金(69)
22 4四歩(43)
23 5五歩(56)
24 4三金(52)
25 6九玉(59)
26 4二玉(51)
27 7八玉(69)
28 3一玉(42)
29 5八金(49)
30 7四歩(73)
31 3五歩(36)
32 4五歩(44)
33 1八角打
34 3五歩(34)
35 4五角(18)
36 5四歩(53)
37 3五銀(46)
38 3四歩打
39 2四歩(25)
40 同 歩(23)
41 同 銀(35)
42 同 銀(33)
43 同 飛(28)
44 2三歩打
45 2六飛(24)
46 4四銀打
47 1八角(45)
48 5五銀(44)
49 2二歩打
50 同 玉(31)
51 2四歩打
52 同 歩(23)
53 2五歩打
54 同 歩(24)
55 同 飛(26)
56 2三歩打
57 3七桂(29)
58 4四銀(55)
59 4六歩(47)
60 3五銀(44)
61 5五歩打
62 2四歩(23)
63 2九飛(25)
64 3八角打
65 5九飛(29)
66 6五角成(38)
67 4八金(58)
68 4七歩打
69 4九金(48)
70 4六銀(35)
71 5六銀打
72 3七銀成(46)
73 6五銀(56)
74 4八歩成(47)
75 5六飛(59)
76 4四桂打
77 4六飛(56)
78 4七成銀(37)
79 4五飛(46)
80 3三桂(21)
81 4八金(49)
82 4五桂(33)
83 4七金(48)
84 4九飛打
85 5八銀打
86 1九飛成(49)
87 4五角(18)
88 4六歩打
89 2三歩打
90 3三玉(22)
91 3七角打
92 2九龍(19)
93 4六角(37)
94 6五歩(64)
95 5四歩(55)
96 5五歩打
97 3六桂打
98 5四銀(63)
99 2四角(46)
100 2三玉(33)
101 5四角(45)
102 同 金(43)
103 5一角成(24)
104 4六歩打
105 同 金(47)
106 2八角打
107 4七金(46)
108 4六歩打
109 2四銀打
110 1四玉(23)
111 1五銀(24)
112 2三玉(14)
113 4四桂(36)
114 4七歩成(46)
115 2四馬(51)
116 2二玉(23)
117 3二桂成(44)
118 同 玉(22)
119 6九銀(58)
120 4三玉(32)
121 2五桂打
122 5六桂打
123 3三桂成(25)
124 5三玉(43)
125 3四成桂(33)
126 6八桂成(56)
127 同 銀(77)
128 5六歩(55)
129 3五馬(24)
130 6四玉(53)
131 投了
まで130手で後手の勝ち