20190115今日の一手
9月30日の名南将棋大会から、YさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
先手の1歩損ですが、持ち歩があるので損得なしと見ます。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は68飛88角(55歩で止められているので働きが弱いが)で2枚。
後手の攻め駒は76飛65桂で2枚。
総合すれば互角か先手もちです。
☆ 大局観として
先手は美濃囲いの分だけ指しやすいのですが、直前に後手の52金を63に離れさせた(歩がぶつかっていて63歩成同金とした)のが利いています。
後手陣を乱したところで、先手の攻め駒となるべき78銀89桂がまだ前面に出ていないのが気がかりです。左の銀桂さらには飛角をさばくというのが大きな方針です。まあ全部さばききるのは難しいものなのですが、攻め駒が増えれば先手が有利になるでしょう。
駒得を目指すならば、今は後手にだけ右桂を使われているので、これを取ることができればよくなりそうですが、うまくいくでしょうか?ただ取りできなくても89桂と交換になるだけでも手得です。
△ 「桂の高飛び歩の餌食」で66歩を打ちたいところですが
56歩と取り込まれると65歩とはできません。歩切れなので56同金に75飛
飛車をかわされた(77歩~65歩を防がれた)として、55歩は同角同金57桂成
とされて面白くないです。
55歩ではなく67銀として
桂を取ろうとするわけですが、86歩65金同銀同歩88角成同飛79飛成66角
金と銀桂の交換でも竜を作られています。88飛にひもをつけて角を打ちますが、後手は22角か33角か、角を合わされて交換して再度66角と打つくらい。後手の手番ということもあり形勢互角くらいですがちょっと不安です。
× 実戦は77桂とぶつけたのですが56歩
77同桂成としてもらえば先手有利でしたが、「勝手読み」でした。88角にひもをつける手がうまくいかない(67銀には77飛成か57歩成)のでどうしようもありません。やむなく65飛と切ったのですが、65同銀68桂75飛
76歩も同銀でだめ、96歩と待った(97角ねらい)のですが67歩
を取れずにぼろぼろになりました。
△ 55歩と取るのは自然な手です。
55同銀に65飛で成功、ではありません。78飛成
銀を取られます。63飛成88竜とするよりは、55角と銀を取るほうが得で、55同角同飛76角85角
と角を打ちあうのでしょうか。角を交換してもらって85飛~82飛成が王手になるので、このさばき合いはまあまあ指せそうです。
後手としては55歩を取らなくてもよいので56歩
と打っておくことができます。67銀57歩成76銀68と
駒がぶつかったままですが、先手から銀を取りにくいので何とも言えません。形勢互角くらいなのでしょう。
○ 67銀と出ると
飛車取りで88角に飛車のひもがつきます。75飛66銀85飛
67飛56歩では不満なので、55歩87飛成54歩67歩58飛57歩48飛
銀得でも竜を作られて67歩57歩を利かされています。まだ難しいですが、駒得が大きいと見ます。
65銀として
桂を取ってしまうほうがさばく感じです。65同銀77桂87飛成65飛62歩85飛
桂得で飛車をさばきました。でも88角が負担なのでそれほど形勢が良いわけでもないです。
△ 64歩を利かすと
多分64同金で、これが得になるかどうか。歩切れなので動かねばなりません。先ほどと同じように67銀75飛66銀85飛
55歩や65銀に備えさせた感じで、これは得にならなさそうな変化です。ただし形勢は互角くらい。
× 69歩は渋い手です。
後の79飛成に備えているわけですが、歩切れになるのが不安です。56歩22角成同銀67銀57桂成
後手は79飛成が先手にならないので57桂成(57歩成よりも得)としてどうか。76銀には47成桂
から57歩成を見て、後手が指せるようです。
× 何か待つならば36歩
が一番有効でしょう。高美濃の弱点が減り、玉が広くなります。56歩22角成同銀77歩に57歩成
先手玉が堅くなっても、飛車の取り合いで78銀も取られるので後手が指しやすいです。
58歩として57歩成のほうを受けても88歩
があるのでこれもだめです。
となれば56歩に67銀がどうか。
88角成76銀55馬
後手は飛角交換でも馬を使い、65桂にひもをつけて57歩成ねらい。これが手厚くて後手有利です。
× 最初に77歩でも56歩
歩切れで58歩を打てずに困っています。
△か× 77銀とすると
77同桂成同角66歩
くらいでしょうか。最後の66歩では64歩か65歩かという比較は悩むところです。左銀をさばいたとはいえ、後手の右桂をさばかれたとみるのでしょう。駒損で、残った89桂と54銀を比較すれば、54銀のほうが働きが良いですね。後手が指しやすい図です。
× 66角も角にひもをつけているのですが67歩
が痛いです。67同銀しかないので79飛成~89竜で駒損になります。
× 79歩は先ほどの67歩を消した手(68飛を動きやすくした手)ですが56歩
こうなると79歩の意味はなくなります。
× 58飛56歩
これも苦しそうです。
☆ まとめ
結局は後手からの56歩の取り込みにどう対応するかという感じでした。
少しぬるい手で(36歩とか69歩とか79歩とか58飛とか)は56歩とされて困っています。先手の88角にひもがついていないと、さばき合いで後手の65桂が働き出します。
実戦の77桂は取ってもらえば先手よし(77同桂成同銀は理想)ですが、後手の56歩の破壊力が増してしまいました。
先手から55歩と取っても、次に54歩と銀を取りにくいので形勢互角に近いです(がちょっと指せるか)。
66歩と打って後手の56歩を甘くさせるのはあり得ます。
ということで67銀と使うのが良い手でしょう。88角にひもがつき、75飛に66銀と前進して、左銀を攻めに使っていきます。
先手の左翼の戦いでは、左の銀桂が戦いに参加していないのが課題でした。後手の65桂54銀はしっかり前に出ているのでこれに対抗しておく必要があります。
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