所司先生の別の本「早分かり中飛車定跡ガイド」では、75角の前に11竜が載っています。この本は2011年出版なので、(75角が難しいから) 見直された手なのでしょう。
さていきなり難しい話になるのですが、72玉とした場合にに66香54銀23角51金右34角成
後手苦戦とされているのですが、この図の評価値は-187の後手ペースなのです。89馬として43桂成同銀同馬99馬
自然に進めて評価値は-300ほどになりますから、間違いありません。
では先手はどうするか。AIに聞くと、
72玉66香54銀22歩
23角ではなくて歩を垂らし、駒得をねらいます。55銀同歩57歩同金55飛46銀25飛
18角27歩21歩成42銀22と52金左28歩・・・というのが進行例で、評価値は少しプラスで推移するのですが、どうやら0付近の互角に収束するようです。
ということでまた戻って
先の変化との比較が難しいけれど、先手の最善手は75角のほうでしょう。
昨日まで調べてきた形に似ていますが、32銀には33香があります。だから21歩同竜32銀11竜74歩86角
後手は1歩捨てて1手稼いでいます。51金左の受けに、目につく53香は87馬で後手有利。なので63桂成同玉66香
歩切れになったので香打ちが厳しくなります。72玉77角89馬61香成
61同金63金ではつぶれるので、61同玉63金92飛23歩
先手の攻めは続きます。62銀打64金52桂54金57香
取ると65桂はまずいようで、48玉58香成同金21金13竜
この図の評価値は0付近の互角なのですが、79馬16竜23銀33角成・・・手を進めていくと、再び評価値はプラスに転じます。
ということで62玉は少し劣る手だという結論です。他の変化が悪ければ、後手はここに戻ってくるのですが。
先手が11香を取った図に戻ります。
所司先生はここで54歩もだめな手だと書いているのですが、63桂成同玉66香
後手不利だとされています。でも話はそんなに簡単ではなく、72玉に96角51飛41角成
41同飛12竜42桂24歩
ここまでの手順を見つけて、やっと評価値は+191の先手良しです。