tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

初釜の道具をやっと・・・

2013-01-20 18:37:36 | 茶の湯
1月20日

今日は大寒、一年で一番寒い日とされております。

大寒と聞いただけでも寒さが身に沁みます。相変わらずの寒さと、もの凄い北風が吹いて、その通りの寒さになっております。
わずか三行を書くのに「寒」という字を6回も使っております・・・寒い。

今日は朝から、初釜で使用した道具の片付けをいたしました。あちこちの棚にところ狭しと並んでいる、松花堂や重ね弁当、そして茶道具を丁寧に箱に戻しました。



茶道具

細かいものは1週間ほどで仕舞いましたが、島台をはじめ茶碗類は今日になってしまいました。

いつもの事ですが、出す時は何となく楽しく、次々と出して行きますが、仕舞うのはただ黙々と仕舞うことが多く、この道具達も来年までじっと待つことになります。



長盆や半月盆

こちらは塗り物ですので、手袋をして指紋が付かないように気をつけながら仕舞ってゆきます。長盆や半月盆は、擦れや爪などで傷つきやすく、いくら丁寧に扱っても、あちこちと傷が付いてしまいます。

お稽古を始める時に、まず注意をするのは爪を切る、髪を束ねる、そして指輪やネックレスをはずすなど細やかな注意をしますが、何で付く傷なのでしょう・・・



重ね弁当

この重ね弁当は二段重ねで、一組ずつ箱に収めて大きな段ボール箱にしまいます。全部で10客がありまして、仕舞うにも大変な場所をとります。

年々貸茶室を借り、料理屋さんからの仕出しで済ませる人や、お料理屋さんで全部済ませてしまう人などがが多くなっていると聞いておりますが、道具の運搬を思うと考えてしまいます。

でも、今は使う人の流派に沿った道具を貸してくれるところもあるとか・・・・。


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お家元の初釜は・・・

2013-01-19 18:17:12 | 茶の湯
1月19日

寒い日が続いております。風さえ吹かなければこれほどの寒さは感じないと思いますが・・

今日は私達の学んでおりますお家元の初釜でした。

実際は16日から始まっておりますが、私達下々はずっと遅れて今日でした。
今年は、京都の修復工事が始まったとかで、関西の人たちもこちらに来ていたようで、例年に比べて、随分と多かったように思います。

毎年の事ながら、お家元のお点前を身近で拝見できる機会でもあります。

お家元が点前坐にすすまれますと、満座の人々の緊張からか空気が張りつめます。



お家元染筆 富貴満

お稽古で毎週通ってはおりますが、お家元に直接お目にかかれることなど皆無に等しく、こういった初釜など、お家元主催の行事だけがお目にかかれる機会かもしれません。

今日は美味しい点心とお菓子を頂きまして幸せな気持ちで帰ってまいりました。

私共の初釜でも花びら餅を使いましたが、お家元では川端道喜 (かわばたどうき)のお菓子ですので、それはもう申し分のない美味しさです。

川端道喜は京都でも有数のお菓子屋さんで、道喜製と聞いただけで美味しさが想像できます。

幸せな一日が終わりました。



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評判のイチゴ大福をガブリと・・・

2013-01-18 17:50:04 | 日常雑感
1月18日
朝からの気温が日中でも上がらず、その上に北からの強風が吹きつけ寒い一日でした。

今日は旧友達と昼食を取りながら、随分長いおしゃべりを楽しみました。

そこで出されたお菓子が、今一番人気の「イチゴ大福」。



子供の拳ほどの大きさで、作っても作っても売れるそうで、午後には売り切れの掲示を出すそうです。

お菓子屋さんのお菓子にしては、ちょっと不細工なように見えますが、ガブッとかじった時の美味しさは表現のしようがありません。

買って来てくれた奥さんが、「切ってなんていないで、かじちゃった方が美味しい!!」という一声で、一斉にかじりつきましたが、なるほど言うとおりの美味しさでした。



切って見ると

表面に餅を薄く、そして、イチゴの間に白い餡子で薄っすらとくるんでいるのでは・・・?

かじったものはお見せできませんので、お土産に頂いてきたイチゴ大福を、家に帰ってから、いつものように銘々皿に移して切った写真ですが、イチゴを薄く包んだようで、病み付きになりそうな美味しさです。


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お菓子の盛り付けにも意味が・・・

2013-01-17 18:00:33 | 茶の湯
1月17日

朝から気温が上がらずに寒い一日でした。

今日は朝からこまごまとした用事を順番に片付けておりましたら3時を大きく回ってしまいました。
朝から今日は散歩に行こう。と決めておりましたから大慌てになってしまいました。



1月

1月はいつ散歩に出かけたか忘れてしまうほどです。いつ行ったかな??

さて、今日は昨日と一昨日のブログの写真について少し書いて見ようと思います。



どちらも大きな器にお菓子が1個だけ盛り付けてありますが、これには大きな理由があります。

自宅での稽古では、小さなお皿に1個をのせ黒文字を添えて出しますが、大学ではそれをすると、ある事の練習にならないからです。

そのある事・・・日本人であれば必ず使う箸の持ち方です。

正しい箸の持ち方は、それぞれの家庭で親から教わりながら覚えるものだと思っておりましたところ、そうではないことにビックリしたのは数十年前です。

1年生で入って来て箸を正しく持って、お菓子をちゃんと取れる学生が余りにも少ないのには驚きました。
そういった事からお菓子は、器に盛り付けて箸で取るようにしております。

箸を右手で取り、左手に持たせ、そして右手でしっかり持つ、という一連の動作が出来ないのです。
順番を覚えても、右手で正しく持つことが出来ずにお菓子を掴むことすら出来ないという寂しい現実に戸惑うばかりです。

それでも週1回のお稽古を続けている内にお菓子を取ることが出来るようになりますから、子供の頃から正しい箸の持ち方を覚えてしまえば、大人になってからこんなに苦労をしないで済んだものを・・・と思う昨今です。

お茶を始めたからこそ、自分の箸の持ち方がおかしいと気がつきますが、何もしないで卒業してしまったら、きっと、どこかで恥ずかしい思いをするんでしょうね。



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お点前は心の鏡

2013-01-16 18:02:46 | 茶の湯
1月16日

相変わらず寒い日が続いております。

今日は薮入りで、かっては、奉公人が主人から休暇をもらって、親もとなどに帰えれる貴重な一日であったそうです。
その語源は諸説あって不明だそうです。

さて、今日も大学の稽古に行ってまいりました。

こちらの大学では初稽古になりますので、例年の通り花びら餅が使われてのお稽古になりました。



花びら餅

今年初めて花びら餅の写真を撮りました。
自宅では余りの忙しさに写真を撮る事すら忘れてしまい、もう一方の大学でもカメラも携帯も忘れて撮影ならず、今日やっと撮影が出来ました。

今日もカメラを忘れてしまいましたが、携帯を持っておりましたので辛うじて写せました。

この時期になりますと、4年生は就職も決まり、卒論も提出して一番ホットしている時ですので、お点前をしていても動きに余裕が生まれております。

こんな姿を見ていると、人間の心持ちが、いかにその人の行動を左右するかよく解ります。

いつも流れるようにお点前をする人が、手順を間違えたりすることが良くあります。そんな時は、何かが頭の片隅から離れないでいる状態のままでお点前をしているのだと思います。

そんな時は、1週間の間がありますから、同じ様な状態でしたら、声を掛けて見ますが、中々難しいところです。

お点前はその人の心の鏡で、イライラしている人のお茶は美味しくありませんが、今日のようにリラックスして楽しく点ててくれたお茶は実に美味しいものです。

又、いらだった気持ちがお茶室に座ったとたんに静まったという人もおりますから、お稽古も楽しいものです。


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道具の重なることを嫌うのは・・

2013-01-15 18:32:14 | 茶の湯
1月15日

今日は小正月で小豆粥など召し上がった方もいると思います。

今日も冷たい北風がビュウビュウと吹き付けておりました。

午後から大学の稽古でしたので出かけてきました。
行く道々では、昨日の雪もすっかり消えておりましたが、大学の入り口が一面凍っておりまして、ソロリソロリと入って行きました。



鶴の絵の器に梅

鶴の絵が描かれた大きな器に梅のお菓子が一個盛られて出てきました。

煉りきりで、切った時のこし餡とのバランスがとても綺麗で、口に入れるととろけるような美味しさです。和菓子の美味しさが凝縮されているようなお菓子でした。

大学では、道具の数が余りありませんので、このようにお正月だけ使う道具は稀有で、今月いっぱい使って再び棚の奥へ閉まわれてしまいます。

学生の皆さんにも、季節の道具を使わせてあげたいのですが、予算の都合で中々出来ません。やはり、ある道具を精一杯有効に使うしかありません。



梅の絵

お茶の世界では、道具が重なる事を嫌いますが、お正月らしい茶碗といえば「梅の絵の茶碗」になりますので、運んできてくれた人は、梅を正面に持って来てくれましたのでしょう。

見事なほど美味しそうに点っております。

梅のお菓子を食べて、梅の絵の茶碗・・・・こんな宿題を残して稽古は終りました。


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茶道具を見つめていると・・

2013-01-14 16:40:02 | 茶の湯
1月14日

成人の日。朝から雪になってしまいました。晴れ姿の新成人の皆さんも大変な一日になったことでしょう。

朝からの雪でしたので、すべての約束をキャンセルして自宅に閉じこもりでした。

キャンセル相手も、私が雪が降ったら車に乗らないことを徹底して守っていることを知っておりますから、快く承知してくれました。

昨日は本を一冊読み終えたので、今日は映画にしよう。昼食を挟んで2本見たところで3時でしたので、お茶にすることにいたしました。



根来の器に又新と和三盆

この「又新」は、裏千家14代家元淡々斎の嘉代子夫人が、好んで作られたお菓子だそうだで、今では、今日庵好「又新」といわれております。
麩の焼きですので噛んだら直ぐに溶けてしまうほど柔らかなお菓子です。



三河万歳の絵

烏帽子の太夫が、才蔵の打つ鼓に合わせて、 かけあいで、めでたい文句をとなえながら歌い舞えば、歌のとおりになる、と信じられて、おめでたい時に門々で歌い踊ったそうです。

江戸時代には徳川家から優遇されていたといわれておりますが、明治以降は衰退してし、元々の三河地方にのみ残されて継承されているそうです。

この三河万歳のかけあいが、現代の漫才になって、ボケと突っ込みのかけあいになったといわれております。

今では「三河万歳」は国の無形民俗文化財に指定されております。

一服のお茶から飛躍した話になってしまいましたが、茶碗ひとつでも道具を見ながら、色々な事を連想したり、調べたりと面白いですね。




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利休の風景 山本兼一著 淡交社刊

2013-01-13 18:35:05 | 本棚の中から
1月13日

さすがに寒中です。

朝の冷え込みはもの凄く、水道も蹲の水も凍りついております。
蹲には、よく小鳥が水を求めて来ておりますが、凍っていてはどうしようもありません。

今日は久しぶりのお休みです。

完全オフの日曜日。朝から何をしようかと思い巡らしておりましたが、結局本を読むことにしました。



利休の風景 山本兼一著 淡交社刊

暮れの内に送られて来ておりましたが、手にすることすら出来ない状態でしたので、今日やっと封を切って取り出しました。

中には振替伝票が入っておりまして、このまま読み始めるとお金を払う前に読んでしまうことになりますが、暫しお許しを願ってページをめくり始めておりました。

お茶の歴史を勉強しようとすると、必ず出てくる歌や言葉があります。

それも、村田珠光・武野紹鷗・千利休といった、茶の湯草創期の巨人たちが今に伝える茶の湯の真髄を歌や言葉に例えて残したものです。

作者は著書の中で次のようなことを書いております。

村田珠光  藁屋ニ名馬ヲ繋タルカヨシ
  侘茶といえど、かならずしも枯れて寒々しい世界ばかりを喜ぶのではない・・・

利休居士  花をのミ 待らん人に山ざとの 雪間の草の 春を見せばや
  枯れかけてかじけた寒々しい世界にあって、いままさに芽吹こうとしている生命の美しさ・・・

武野紹鷗  見ワタセハ 花モ紅葉モナカリケリ 浦ノトマヤノ 秋の夕グレ
   この歌が侘茶の心といい、ただ枯れてうらぶれた風情を楽しんでいるばかり・・・

こんな風に、書きながら進んでおります。

まだ半分くらい、この先も楽しみです。
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初稽古は芽出度さを・・・

2013-01-12 17:44:22 | 茶の湯
1月12日

朝の冷え込みから気温が上がらず、底冷えのするような一日でしたが、風が吹かなかったので体感温度はそれ程ではなかったかも知れません。

今日も、朝からお稽古でした。

今週は、誰もが初稽古になりますので、床の間の飾り付けはそのままにして置きました。
初釜を都合で欠席した人も何人かおりますので、その人たちにも初釜の気分を味わっていただこうという気持ちもありましたから・・・



干支の皿に万両を

黄身餡のお菓子ですが、中のこし餡の甘味との融合が優しい味になり絶妙、食べ終わったら直ぐにお抹茶が欲しくなります。



点前坐

水指は「束ね熨斗」 棗は「独楽」 茶碗は「鶴に若松の絵」 茶杓は「福禄寿」というお正月らしい取り合わせでのお稽古風景です。



一服どうぞ

こうしたお正月モードのお稽古も今週までで、次の稽古までにはすべて片付けを済まさなければなりません。

今年もお茶を通して、様々なことを学んで行きたいと思っております。

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一富士二鷹三茄子の縁起物を・・

2013-01-11 17:26:07 | 茶の湯
1月11日

朝から北風の強い一日でした。
今日は鏡開きで、お汁粉など召し上がった方もいると思います。

1月11日に正月の間に供えていた鏡餅を下げて、割り砕いて無病息災と延命を祈願して食べる習慣を「鏡開き」というそうです。
その起源は武家社会から始まり、男は具足に女は鏡台に供えた鏡餅をその月の11日(元々は20日)に切って食べていた習慣が一般社会に広まったといわれております。

また、武家社会から始まった習慣ですので、鏡餅に刃を掛けてはならない(切腹を連想させる)と云われており、木槌などで砕いて割ることから、「鏡開き」といわれるようになったそうです。(広辞苑より)

さて、今日は午後からの稽古でした。

稽古に見えていえる方から故郷の銘菓を頂きましたので、お稽古用のお菓子のほかに皆さんにお出ししました。



初夢漬

このお菓子は、茄子をお菓子にしたもので、「一富士 二鷹 三茄子」といわれております縁起物です。

千葉県匝瑳市八日市場の鶴泉堂という、天明元年創業という老舗で販売されております珍しいお菓子です。

お菓子も珍しいものでしたが、匝瑳市にも驚きました。
まず、読めない。書けない。意味も解らない。

畿内(現在の近畿地方)の豪族であった物部小事(もののべのおごと)という人物が、坂東(ばんどう・現在の関東地方)を征した勲功によって、朝廷から下総国の一部を与えられ、匝瑳郡(さふさごおり)とし、小事の子孫が物部匝瑳(もののべのそうさ)氏を名乗ったと伝えられています。
(匝瑳市ホームページより)

最初に食べた人の感想によると、「どう?」という問いに「茄子です」「それでは答えにならないでしょう」と大爆笑。



美味しいお茶を

この茶碗は、今年の干支の巳にちなんだ物で、「へびつかい座」が描かれております。

出されても何だか解らない方は多くおりますが、今年の干支の・・・」と話し始めれば話は弾みます。

こんな風にお茶を楽しめるといいと思います。



初夢漬の箱

食べ応えのある老舗のお菓子です。





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