金さえあれば、もそっと自由に、大胆に行動できるのにと思う。
が、今は、何をするにも、自分の軽い財布と相手の財布の中身を
いちいち気にしなければならない。
これでは、実際、何をしようとしても、思うように身動きがとれない。
現在は、とにかく、現状からの脱却を考えねばならない。
70歳、この歳では金になる仕事は無理だろうが、少なくとも、
体の自由が利く間は、何か他人のためになることはできると思う。
生涯現役、
・・・誰かが言っていた。
「出来ない」と決めつけるな。
もと小児麻痺の自分を踏み台にして、
今は、やるかやらぬか、
出来ると思うか、出来ないと思うか、
ただそれだけのことだ。
もっとも、私の相手となる他人様は、
かえって何かと面倒になると、嫌がるかもしれないが。
他人に、当てにされる苦痛。
寄りかかられる苦痛。
そうだ、それもあるかも知れない。
そうなんだ。
兄貴も、私に対してそう考えているかもしれない。
出来るなら、人に頼らず生きていきたい。
今でも思い出すことがある。
小学校の授業参観日だった。
算数の課題に手を挙げた。
多分、他人に、特に参観中の母に、
自分の存在を認めてもらいたかったのかもしれない。
ちょっと得意顔で、ほかの子を差し置き、黒板の前に立つ。
すらすらと解答できれば思い通りだったのだが、
出来るつもりが、途中で手が止まる。
・・・・・。
結局、級長だった子が解答。
私と、多分見ていた母も、面目を失う。
60年前の傷跡・・・などと言ったら大げさだろうか?
いまだに、時折、あの光景がちらつく。
あれ以来、私は自分に自信がなくなった。
もしかすると、あの光景を払拭するために頑張って生きてきた。
私の人生は、そんな風に言えなくもない。
今、現在も・・・。
しかし、今さら、失ったもの (時間を含めて) を求めても、
何も出てきはしない。
としたら、やることはひとつ、新しく創り出していくことだ。
貧相、貧弱、どうしようもなく老人。
多分、私は、ずっと、こうやって鏡に映る自分を覗き込みながら、
歳を取っていくのだろう。
止まれ !!
サミュエル・ウルマンは言った。
生きた長さだけでは、人は歳を取らない。
生きる目的を見失った時、気持ちが弱った分、歳を取っていく。
もしかすると、私は他人と没交渉気味でよかったのかもしれない。
他人と生活していくと、つい相手が他人だということを忘れる。
そうやって、信じていた分、裏切られた時、ダメージが残る。
大昔、H・Hとの共同生活を思い出す。
他人を信じすぎるなと、H・Hは教えてくれた。
他人を信頼するとは、その分、自己を放棄することなのかもしれない。
人は、ただ年を取るのではない。
詩人 サミュエル・ウルマンは「青春」で歌う。
年を重ねただけで人は老いない。
理想を失うときに初めて老いが来る。
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。
が、今は、何をするにも、自分の軽い財布と相手の財布の中身を
いちいち気にしなければならない。
これでは、実際、何をしようとしても、思うように身動きがとれない。
現在は、とにかく、現状からの脱却を考えねばならない。
70歳、この歳では金になる仕事は無理だろうが、少なくとも、
体の自由が利く間は、何か他人のためになることはできると思う。
生涯現役、
・・・誰かが言っていた。
「出来ない」と決めつけるな。
もと小児麻痺の自分を踏み台にして、
今は、やるかやらぬか、
出来ると思うか、出来ないと思うか、
ただそれだけのことだ。
もっとも、私の相手となる他人様は、
かえって何かと面倒になると、嫌がるかもしれないが。
他人に、当てにされる苦痛。
寄りかかられる苦痛。
そうだ、それもあるかも知れない。
そうなんだ。
兄貴も、私に対してそう考えているかもしれない。
出来るなら、人に頼らず生きていきたい。
今でも思い出すことがある。
小学校の授業参観日だった。
算数の課題に手を挙げた。
多分、他人に、特に参観中の母に、
自分の存在を認めてもらいたかったのかもしれない。
ちょっと得意顔で、ほかの子を差し置き、黒板の前に立つ。
すらすらと解答できれば思い通りだったのだが、
出来るつもりが、途中で手が止まる。
・・・・・。
結局、級長だった子が解答。
私と、多分見ていた母も、面目を失う。
60年前の傷跡・・・などと言ったら大げさだろうか?
いまだに、時折、あの光景がちらつく。
あれ以来、私は自分に自信がなくなった。
もしかすると、あの光景を払拭するために頑張って生きてきた。
私の人生は、そんな風に言えなくもない。
今、現在も・・・。
しかし、今さら、失ったもの (時間を含めて) を求めても、
何も出てきはしない。
としたら、やることはひとつ、新しく創り出していくことだ。
貧相、貧弱、どうしようもなく老人。
多分、私は、ずっと、こうやって鏡に映る自分を覗き込みながら、
歳を取っていくのだろう。
止まれ !!
サミュエル・ウルマンは言った。
生きた長さだけでは、人は歳を取らない。
生きる目的を見失った時、気持ちが弱った分、歳を取っていく。
もしかすると、私は他人と没交渉気味でよかったのかもしれない。
他人と生活していくと、つい相手が他人だということを忘れる。
そうやって、信じていた分、裏切られた時、ダメージが残る。
大昔、H・Hとの共同生活を思い出す。
他人を信じすぎるなと、H・Hは教えてくれた。
他人を信頼するとは、その分、自己を放棄することなのかもしれない。
人は、ただ年を取るのではない。
詩人 サミュエル・ウルマンは「青春」で歌う。
年を重ねただけで人は老いない。
理想を失うときに初めて老いが来る。
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。