MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

九十歳。何がめでたい

2025-01-10 05:05:05 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうと言う企画で視聴した作品。
なんと草笛充子さんの“生誕90年メモリアル作品”と言うことで
日本映画界初ではないでしょうか90歳の現役女優さんが劇中でも90歳の役を演じてる作品
この作品には実は原作があって現役作家である佐藤愛子さん(現在102歳で現役作家)のエッセイ集『九十歳。何がめでたい』(2016年刊)と『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』(2021年刊)からその中のエピソードを題材として大島里美が脚本化して前田哲監督が90歳でこれまた現役の女優さん草笛光子さんを迎えてのある種コメディ作品
 
サイドストーリーとして草笛光子さん演じる佐藤愛子さんを再び脚光を浴びさせる編集者として唐沢寿明さんの生き方と家庭を持ってきてコチラをドラマとして描き
草笛さん演じる佐藤愛子さんはある意味狂言回しっていう
ちょっとしたツイスト劇でもあったのね
 
先にコメディって書きましたが、現代の高齢化日本の現状と離婚家庭の多さって言うことを警鐘的に描いてもいるのでクスっても笑えない作品でしょうか
佐藤愛子さんの日本の事象を論じたエッセイはそのまま使われており
これも事実であるし佐藤愛子さんの本音でもあるんですが
あくまで個人の意見でありそこで語られる諸問題って言うのは解決できるものでもあるものの
時代的には解決できそうにもないものもあったりで
 
佐藤愛子さんも認知症にならずに100歳超えてまだまだ現役作家さんとして矍鑠として生きておられてるし
そんな佐藤愛子さんを演じた草笛光子さんもこれまた90歳の現役女優さんとしてその矍鑠たる演技を見せつけて
人生100年時代を反映させてる作品でして
高齢化時代っていうものと認知症っていうものとか高齢化社会における負の要素をまるっきり省いて作られた作品だった
 
2024年製作、日本映画、「九十歳。何がめでたい」製作委員会作品、松竹配給
佐藤愛子原作、大島里美脚本、前田哲監督作品
出演:草笛光子、唐沢寿明、藤間爽子、片岡千之助、中島瑠菜、オダギリジョー、清水ミチコ、LiLiCo、宮野真守、石田ひかり、三谷幸喜、木村多江、真矢ミキ
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恋の狩人 ラブ・ハンター

2025-01-07 20:22:25 | 邦画
米版でBlu-rayで発売されてるのは輸入ビデオさんで見た記憶がありますが
次に買おうって思っていたら売り切れてた苦い思い出が・・・
ようやっと日本でも日付的には明1月8日リリースされます
一応フラゲでの鑑賞です
 
ほとんど色といっても日活ロマンポルが製作公開開始されてた一年くらい経った時でしょうか
この作品のほかに後二本くらいが猥褻図画云々という法律で摘発されて
一応発禁っていうことで
猥褻とはエロとはってことで7、8年高裁まで行って
そう映倫さんから映画会社っていうか製作会社巻き込んだエロエロ論争の果てに無罪を勝ちとったって言う曰く付きの作品がこの作品で
なんと出演してる田中真理さんは一躍性闘士真理にまでなったって言ういわく因縁の作品のようですが
 
約40数年後にこうやって改めて見させてもらうとこの令和埜時代から見れhばR -15程度の作品にしか見えない
時代も進みAVなどが発達し時代にあった性表現も変わってきたってことなんでしょうね
ホント今見たらなんでこの作品が摘発くらったんだろうって思えるわけですが
 
この作品そんなこんなで私は田中真理さんの作品だと思っていたんですが
実は原英美さんの映画だったのね
田中真理さんはさほど表に出てくるのは後半それも三分の二すぎたあたりからなのね主役交代するのは・・・
三田村玄になってたけど三田村元さんでしたね
一応ロマンポルに出演ってことで元を玄に置き換えての出演だったようですが
これも時代が流れていくうちに日活ロマンポルもその地位を確立してもはや終盤にはかなり著名な男女優さんまでが出演んされるようになっていくんですよね
 
脚本は”こうやまきょみ“名義になっていますが神代辰巳さんとこの映画の監督さんである山口清一郎さんが共同でお二人の漢字のお名前をアナグラムにしてカナ文字で表記されたようですね(神山清巳)
 
切り口の違う記事はコチラ
 
1972年製作、日本映画、日活作品
山口清一郎監督作品
出演:原英美、大泉隆二、田中真理、三田村玄、乱孝寿、ジュジュ、山口明美、久松泰介、高橋明、館一彦、丘さゆり、南寿美子
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碁盤斬り

2025-01-07 05:05:05 | 邦画
古典落語の人情噺「柳田格之進」を基本プロットとしてその他のサイドストーリーを加味して二時間九分の時代劇を白石和彌監督の初時代劇作品
草彅剛の時代劇ってどうなのよっていうことでの視聴でしたが無難にこなされており
主人公の清廉潔白の生き方そのものを具現化するには草彅剛にぴったりのハマり役であったような
 
個人的に時代劇が好きですがって単に剣戟のシーンが好きで見てるだけでして
TVで時代劇全盛で毎日どっかの局がなんらかの一時間枠の時代劇も今ではYouTubeで見てるんですが
40数分の尺でなんとクライマックスの剣戟シーンはたった2分程度だったのね
ってことでこの作品もクライマックでの殺陣はなんとほんのちょっとでしたかね
 
基本は女敵討ちのお話だったのね
ってそれは後半の話でそこにいくまでに碁打ちのお話になってて
っていうかなんでタイトルがネタバレしてるのかなぁ
一番のシーンがこれでは台無しだ
まぁ私自身将棋は少し嗜むものの碁は全くわかりません
五目並べならできるけど(笑
しかし碁を全く知らなくてもちゃんと見られる作品ですよね
ただ國村さんとか斎藤工さんとの碁の勝負シーンでさほど緊張感が伝わってこなかったのがちょっと残念だったかな
 
まぁ最近に作られる時代劇は様式美にこだわりすぎてる感じであんまり好きではなく、映画という娯楽のジャンルの一つとして時代劇があるって考えればいいのにねぇ
時代劇が全盛期の東映チャンバラ映画的な作品が作れんものでしょうかねぇ
って若者が食いつかんから高齢者に迎合しての様式美にこだわった作品にならざるを得ないんでしょうが
もっと気楽にって言ってもセット組むだけで大金が飛ぶご時世ですからそれにヅラから衣装ときたら時代劇は廃れるのもあたり前なんですよね
 
木下グループが製作幹事の作品ですから
きちんと見られる作品に仕上げておりさらに映画的に主役以外のそれぞれの役者さんにもきちんとした見せ場を作られててそれなりに楽しめる作品ではありましたが
商魂たくましいのでしょうか映画のノベライズも加藤正人さんでしたか
 
2024年製作、日本映画、映画「碁盤斬り」製作委員会作品(製作幹事木下グループ)
加藤正人脚本、白石和彌監督作品
出演:草彅剛、清原果耶、中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、飯島順子、市村正親、立川談慶、中村優子、斎藤工、小泉今日子、國村隼
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明治侠客伝 三代目襲名

2025-01-06 19:44:04 | 邦画
東映チャンネルで今月の“鶴田浩二生誕100年メモリアル”でOAされた作品っていうても「博奕打ち 総長賭博」と並び称される東映任侠映画の名作双璧で称される作品ですから
個人的には何回も見ておる作品ですが
さすらいのブロガーですからどっかには記事にしてるんだろうけど現時点ではネット上には残っていませんので
改めてここに・・・
 
加藤泰監督の任侠映画初監督作品
後世に加藤泰監督と鶴田御大と撮影中に揉めに揉めた末に出来上がった作品だって言われています
そんな作品が任侠映画の名作になるのですから映画っていうものは全く水ものですし
加藤泰自身も任侠映画の監督列伝に組み入れられる作家さんになるという作品
加藤泰監督は地面を掘ってカメラを下に起き煽る形で画面構図を作られるっていうのは夙に有名ですし実際にそう言った作品を世に残されておりますが
この作品のオープニングはなんと祭りの神輿が分かれて喧嘩仕様になっていく様をクレーンを使って真上からの俯瞰で撮られており
それが平地に降りた途端に薄気味悪い汐路章さんのお顔にって言う
 
もう冒頭から映画の世界観に引きずり込まれる作品ですし
この喧騒の中で岩尾正隆や川谷拓三の顔を認めでのワクワクがたまりませんね
そしてなんと任侠映画でのヒロインとヒーローとのある意味叶わぬロマンスっていうパターンを作ってしまうのもこの作品が最初なんでしょうか
桃を渡すシーンの川っぺりの絵もまたいい
手と手が触れてっていうのより実際により良い感情の受け渡しになってる
 
まぁワルが安部徹大木実の二枚看板の割にはクライマックスでの剣戟がいの1番に大木が殺られて
雑魚はわちゃわちゃしてるだけの中で逃げる安部を追っかけて恋しい女の前で安部を刺して捕まる鶴田
それを見ていてハッと感情が溢れて引かれていく鶴田に激情の思いをぶつける藤純子の激情がこの作品の全てを語っていたような・・・
 
男と男との胸の内よりもやっぱ濃かった男女の心内
そんな映画だったんですね
 
1965年製作、日本映画、東映作品
村尾昭、鈴木則文共同脚本、加藤泰監督作品
出演:鶴田浩二、藤純子、大木実、津川雅彦、安部徹、山城新伍、曽根晴美、山本麟一、品川隆二、遠藤辰雄、原健策、水上竜子、毛利菊枝、御影京子、国一太郎、小田部通麿、楠本健二、佐藤晟也、阿波地大輔、野口泉、蓑和田良太、矢奈木邦二郎、高並功、嵐寛寿郎、藤山寛美、丹波哲郎
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朽ちないサクラ

2025-01-05 05:05:05 | 邦画
孤狼の血」で警察官と反社の人たちとの癒着を描いた警察小説の一人者でもある柚月裕子さんの原作の実写化作品
「孤狼の血」では反社の人たちが警察関係者をあの警察マークの図柄がらサクラ組とかサクラの代紋と読んでる事実を知れますが
今回のこの「朽ちないサクラ」のサクラは警察というか司法の内部では国の安寧秩序を守る組織からでしょうか、彼ら公安部をサクラって呼んでることを教えてくれた作品でもあったんですね
組織に属する人間によってサクラの隠語も立場によって違うんですね、テキ屋さんは客寄せの呼び水的な人をサクラって言うし
 
しかし、まぁ見てるとわかるんですがこの作品警察官でもなくいわゆる警察事務官のウラワカキ乙女の杉咲花演じる森口泉というヒロインがたった一人でっていうか彼女に多少の慕情を抱く若手刑事とともに行動して
さらに彼女が属する広報課課長そして捜査一課の刑事さんと事件の謎を解くというお話
 
原作未読ですからよくわかりませんが実際に起きたストーカー殺人事件やカルト宗教団体オームを彷彿とさせる無差別テロ事件まで
そう公安が絡んでくるからカルト宗教団体の存在は必須アイテムですよね
まぁそんなおっきなお話をたった一人の警察官でも刑事でもない一介の事務職員がいくら自分の責任で親友の新聞記者を殺させてしまったからと犯人まで特定してさらにカルト宗教絡みで警察内部の闇までをも暴いてしまうという
ある意味現実味に乏しいフィクション作品ではあるものの
 
っていうか真相を証拠もなく組み立てていくだけではあるのですが
そこにミステリー要素あってこの作品を面白くさせているのでしょうが
何せ映画ですから底が浅いように見えてしまう難点と確証に至る過程が小説では文字でしっかり描かれててそこが醍醐味なんでしょうね
ってことで「孤狼の血」も原作小説自体シリーズ化されてましたが
この作品も小説ではシリーズ化されてるようで、警察官になった森口泉が今度は警察署内部での現金盗難と殺人事件を解決するって言う続編が刊行されてるようですね
是非是非杉咲花さんでこの続編も映画化してほしいくらい
杉咲花さんはこの森口泉という主人公を魅力的に演じてらっしゃいました
 
ってことで杉咲花さんと安田顕さんの演技に尽きる作品でしたかねぇ
ネタバレさせてないよね(汗
 
2024年製作、日本映画、映画「朽ちないサクラ」製作委員会作品
原廣利監督作品
出演:杉咲花、萩原利久、森田想、坂東巳之助、遠藤雄弥、藤田朋子、尾美としのり、山野海、篠原悠伸、駿河太郎、和田聰宏、豊原功補、安田顕
コメント (2)
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顔を貸せ

2025-01-04 20:16:54 | 邦画
”菅原文太 没後10年“特集として昨年の11月〜 12月にかけて衛星劇場では文太さんの松竹時代の作品をOAしてくれてた時にエアチェックしといた作品ですが
TVOAでは「顔を貸せ」だけでのタイトルですが
本編では「ヤサぐれシリーズ 顔を貸せ」というかいう一応松竹さんも清水まゆみさんや松岡きっこさんらが出演してて

ちょっと70年代に東映で作られた大信田礼子さんのズベ公番長シリーズのヤッパを使わない版見たいな作品
でまぁ大阪を舞台に大阪のヤサぐれグループと東京を食いっぱぐれて大阪にまで流れてきたヤサぐれグループとの対立を軸にして
聾唖の夫婦の枕探しと
最終的には女たちをかっさらったり騙して人身売買の末に女を殺してしまった
菅原文太さんを退治するというだけの映画

おおよそ松竹のカラーに合った作品とは言えず、まぁ女優の松竹って言うくらい女優さんそれも大部屋女優さんを借り集めて
男優の芯になるのがトッポいキャラの高宮敬二さんだが
おおよそ彼のキャラではなく
そして”菅原文太没後10年“と特集を組む作品とは言えないような
当時いかに外様で俳優としては冷遇されていたかがわかる文太さんの出演映画でした

まぁ最初にも書いたように松竹のカラーでもなく、かと言って高宮敬二と菅原文太が出演してるものの新東宝でも作るのをためつようなプロットで
ヤサぐれグループって言うズベ公グループの立ち位置自体もしのぎにしても対立理由にしても全て中途半端でして
サイドストーリー的に入れられてる松岡きっこさんの聾唖っぷりが目立ってよかったって言うくらいの作品だった

TVOAに際してもヤサぐれシリーズが抜けてるってことは会社の方針ではシリーズ化を目論んでいたもののあまりの非道さにこの一本で打ち切りにしたんでしょうね
ある意味菅原文太のフィルモグラフィーを語るにしても黒歴史的な作品にはいるんでしょうね

1966年製作、日本映画、松竹作品
湯浅浪男監督作品
出演:高宮敬二、清水まゆみ、初名美香、市川瑛子、松岡きっこ、不動明子、滝まり子、光映子、豊原路子、稲垣猛、菅原文太
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無頼漢仁義

2025-01-03 21:03:17 | 邦画
東映チャンネルで元旦にOAされた鶴田浩二主演のこの未パッケージ作品
1965年製作だから
東映がようやっと「日本侠客伝」や「博徒」そして「網走番外地」が作られてそれぞれシリーズ化されて東映任侠路線の黄金期を迎えようとしていた時に
ギャング映画の隙間に作られた作品

したがってちょうど任侠着流し映画の基本コンセプトである我慢劇の形が一応できてる作品
鶴田浩二は特攻崩れで戦地から生きて帰ってやくざの道に入ったものの
今では堅気になって高度経済成長の前触れとしての日本列島改造論として国もインフラ整備に力入れてる時代の道路工事の現場での二組の工事業者での葛藤を描いた作品

工事期間に間に合うように工事労働の土方を酷使してさらに鶴田側の工事の邪魔をする悪徳業者の親分に山形勲
もう一本の工事業者の親方に志村喬さんそして現場監督に鶴田さんの組に流れ者の高松英郎さん
ある意味この作品の語り部的な存在だったし鶴田さんより目立っていたような

今後の任侠ドラマというか映画のコンビニなる藤純子さんが鶴田を密かに慕う飯盛女として出演してきてる
そりゃそうだこれも俊藤浩滋さんのプロデュース作品だったにね
そしてのちに健さん映画でその名を馳せた降旗康男監督さんが助監督チーフとしてクレジットされており
東映任侠映画の今後を支えて発展させていく下地の作品と言えるの哉

クライマックスの殴り込み後の鶴田浩二さんが死ぬまでまで描かれていて
完成した道路の初乗りに鶴田浩二御大のヘルメットを抱いて志村さんが感慨にふけるシーンにエンドマークが・・・

1965年製作、日本映画、東映作品
渡辺裕介監督作品
出演:鶴田浩二、藤純子、千葉真一、長門裕之、アイジョージ、高松英郎、春川ますみ、根岸明美、山本隣一、中田博久、原泉、大村文武、八名信夫、沢彰顕、近藤宏、人見きよし、関山耕司、佐藤晟也、須賀良、大前均、志村喬、山形勲
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かくしごと

2025-01-03 05:05:05 | 邦画
1月のレンタルのリリースは8日ですので、なんとも余裕のよっちゃん(フル〜ッ)で昨年 12月のリリース作品で乗り越えていけるんです
そうそれも邦画が結構多くて
まだまだ未消化のは邦画が・・・(汗
 
っていうことで杏さん主演のこの作品
映画タイトルとしてはどうやら全文仮名書きなのは、劇中のヒロイン杏さん演じる千紗子の職業が絵本作家っていうことでしたが“書く仕事”
そして他人の虐待児童を自分の子だと言って生活しているという“隠し事”のダブルミーンの掛け言葉になってるようですが
実は原作があり北園浩二さんの2011年に発表された『嘘』という作品から脚色された映画でして
 
東京で絵本作家として生活している主人公千紗子が実家に帰省してきたところから映画は始まります。主人公の千紗子の父親が妻を亡くしてから認知症になり夜な夜な裸で彷徨ってるっていうのを友人から連絡を受けて急遽駆けつけてきたものの
この親娘実は確執があって7年も没交渉だったのだ
この確執の原因も劇中で明らかにされるし
その原因が実際この物語を突き動かす原動力となっていることが判明します
 
さらに物語は認知症の他に児童虐待の被害者であるらしい記憶喪失の少年がからんでくることで千沙子は自分の過去の忌まわしい“記憶”を自分から消し去ろうとすることで物語は動いていくんですね
日本人が現代抱えてる問題を取り込んだ一本の映画として後半はサスペンスフルな展開を見せてくれます
かなり杏さんと認知症の父親を演じる奥田瑛二さんと記憶喪失の少年を演じてる中須翔真の三つ巴の演技で見せてくれた作品でした。
 
主人公が虐待を受けてる可能性のある少年との出会いは主人公の幼馴染みの飲酒運転の事故であるものの
ここのとこでも結構リアルな状況会話でこの作品をさらに面白くさえており“かくしごとは”多方面に・・・
なんと虐待の痕跡と少年の記憶喪失から千沙子の決断の早いこと
他人の子どもを実子と偽って養育しようってするわけですが
 
ここから記憶喪失の少年と過去の忌まわしい記憶をこの少年によって消し去ろうとする主人公、さらに自分の今まで積み上げてきた人生の記憶を認知症という病によって毎日喪失していく父親との三人の奇妙でほのぼのとした生活が始まるが
まぁそんな幸せも長く続くわけもなく・・・
 
“魔斬り”という短刀を伏線として作家さんの記事が元で少年の虐待の元凶である義理の父親が現れて
なんと”魔斬り“の短刀で少年は義父を刺すのだったが
千沙子はなんとその短刀を取り上げててとどめを刺す
もう完全なる母親が子を守る姿であったわけで

まぁネタばれは避けまづが裁判のシーンで泣かせるセリフとで映画は終わるのよね
二時間強の作品でしたが長さを感じさせない映画でした。
エンディングを迎えて知れるのは“かくしごと”は杏さんの演じる千沙子のことではなかったんですね・・・
 
2024年製作、日本映画、「かくしごと」製作委員会作品、製作幹事ホリプロ
関根光才脚本・監督作品
出演:杏、中須翔真、佐津川愛美、酒向芳、木竜麻生、和田聰宏、丸山智己、河井青葉、安藤政信、奥田瑛二
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博徒

2025-01-01 17:20:32 | 邦画
東映チャンネルの 12月の鶴田浩二生誕100年メモリアルでOAされたものをなんと大晦日のプライムタイムとミッドナイトの中間時間帯で拾ったというかリアルタイムで見た作品
一応1964年制作ということで、東映は鶴田・高倉・佐久間で「人生劇場 飛車角」の三部作を作ってのこの作品
この後作られた高倉健の「日本侠客伝」で任侠映画路線を不動のものに押し上げたとされる位置にある作品であるのと
一応「博徒」シリーズの第一作にあたるものの今回4Kリマスター版でのOAではあるものの未パッケージ(VHSでは不明)作品っていうかDVD化されていない作品

まだこの時代里見浩太郎さんが東映時代劇の流れから任侠ものにも出演されており
最後に鶴田御大と殴り込みに行くのね
ていうかすごいよね晒しにふんどし一丁でクリカラモンモン見せびらかしてほぼマッパでの殴り込みって小沢茂弘監督も大胆な演出をしてたのね
っていうか一応俊藤浩滋さんの東映任侠映画初プロデュース作品でもあったのね、脚本は村尾昭さんが小沢監督と

結構配役も揃っててヒロインは南田洋子さんに藤純子さんの二枚看板っていうか、松方さんと藤さんとのキスシーンがあったのね
ある意味藤さんのキスシーンが見れたのは貴重かもしれない
遠藤辰雄が実質のワルで敵役の天知茂さんはある意味とばっちり的な存在ですが
最後には殺られる役というプロットの流れでしたねぇ
鶴田さんとの対峙役としての貫目には十分の存在感を出されていたのはさすがです

殴り込みに警察の包囲網を馬車で突破するんですがこの時の警察署長の中村錦司さんがヤクザ同士で殺し合ってくれると助かるみたいなセリフがあるんですね
この映画がらですか賭場での手本引きが映画の博奕シーンとして登場するのは
当時ですから俊藤さんの関係で本職の方々で博奕のシーンが撮られていたのは夙にしられてることですが
今ではもう許されない貴重なシーンになるんでしょうね

1964年製作、日本映画、東映作品
小沢茂弘共同脚本・監督作品
出演:鶴田浩二、南田洋子、藤純子、松方弘樹、里見浩太朗、月形龍之介、遠藤辰雄、田中春男、内田朝雄、加藤嘉、曽根晴美、山本麟一、名和宏、芦屋小雁、芦屋雁之助、天知茂


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赤羽骨子のボディガード

2025-01-01 05:05:05 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうっていう企画で視聴した作品
この作品も漫画原作を実写化した作品、完全にそういうオリジナルでなくて一応漫画っていう固定ファン層ありきで集客が計算できるっていう前提で作ってる作品
今月は邦画のDVD化の当リ月のようで、まだまだ邦画作品のブログアップが続きます・・・
 
っていうか

皆様、新年明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願い申し上げます
 
そうなんですよね正月というか新年の第一日目つまり元日にじつにふさわしい作品というくらい賑々しい作品でした
製作幹事がフジTVっていうのもあって原作も多分こんな賑々しい作品なんだろうな
だからでしょうかアニメ化されずに実写化されてしまったようですね
漫画ファンだけでなくSnow Manのラウル目当ての女性客の集客も一応計算内ですかね
 
日本の諜報機関の長官の娘の命が狙われて、長官直々に彼女のボディガードを依頼されたラウル演じるヤンキー高校生で腕力に自信のある威吹荒邦
何日後かに迫った骨子のダンスチームのコンテストをピークとしてGF気取りでガードしてると思っていたら
なんと骨子と荒邦を含めた3年4組の高校生というかクラスメイト全員が各人の持てるスキルを生かしてのボディガーズだったのね
 
まぁ現代日本の映画界は映画会社が映画を作らずにほとんどTV局が映画を作るという不可思議な国でして
っていうかそんな中でもバブル期からなぜかフジTVだけは作る映画にフジTVのカラーを鮮明に醸す映画しか作らずにきてるある意味正当というか実に稀有な会社で
ほんとフジTVカラーを全面に出し切って来るからそれなりに楽しく見られる娯楽作品が多く
実にノー天気なコンセプトを崩さないとこがいいよね
 
アクションありーなちょっぴりらぶロマンスありーのっていう中でそのTVバラエティみたいな雑然としたコメディタッチで見せてくれる作品ですから
ある意味安心安定の人死にの皆無の作品
高校生の友情とちょっとした裏切りとか二転三転するもののなんとなく誰もが共感しうる要素がテンコ盛りなちょっとした青春映画って感じもあったりで2時間飽きさせる暇もなく
そして最後は親娘愛で泣かせることも忘れないとこはさすがフジTV
 
劇中ポン刀持ってたのは山本千尋さん、元々は中国槍術のチャンピオンでしたのがデビュー作「太秦ライムライト」でみっちり故福本清三師匠に映画さながらにみっちりと殺陣をしこまれていましたからね
あれだけの群衆アクションの中でポン刀が振り回せるわけで・・・
 
ちょっと外したらおバカ騒ぎの映画にしかならないプロットをよくぞここまでまとめたなぁって思わされた作品
土屋太鳳さんがいい役もらっていたし
ヒロインの骨子ちゃんのヘアスタイルどっから見てもあれは耳にしか見えない
 
2024年製作、日本映画、映画「赤羽骨子のボディガード」製作委員会作品
石川淳一監督作品
出演:ラウール、出口夏希、奥平大兼、髙橋ひかる、倉悠貴、山本千尋、戸塚純貴、鳴海唯、中田青渚、長井短、坂口涼太郎、木村昴、芝大輔、詩羽、有輝、かなで、あの、安井順平、津田健次郎、土屋太鳳、遠藤憲一
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