昨日の続きです。
東京カテドラル聖マリア大聖堂の敷地内の一角
に、「ルルド」という祈りの場があります。
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ルルドとは、フランス・ピレネー山脈の麓にあ
る地名で、カトリックの聖地として、日々多く
の巡礼者や観光客が訪れています。
そのルルドにある泉から湧き出る水には病気や
怪我を治す力があると言われています。
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1858年、ルルドに住む貧しい少女のもとに聖母
マリアが現れ、洞窟の土を掘るようにと告げら
れたそうです。
少女が示された場所を掘ったところ、不思議な
力のある水が湧き出てきたということです。
実際にその水によって命を救われたという人が
多く存在しているそうです。
私の身近にも、手術が必要だった息子さんの心
臓病がその水によって治ったという方がいまし
た。
その方はやはり熱心なカトリック信者でした。
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このルルドの泉には、私もフランス駐在中に訪
れたことがあります。
パリの自宅から夫運転の車で行ったのですが、
現地に近付くと特別な空気感が漂っていたのを
今でも覚えています。
すでに観光地化していましたが、本来は私たち
のような信者でもない健康体の人が行くところ
ではないのかもしれません。
現在に至るまで、泉は枯れることなくこんこん
と湧き続けているようです。
私たちが行った時には、多くの人々に迅速に水
を提供できるよう、すでに水道設備が整ってい
ました。
街道に並ぶお土産屋さんには、水を入れるため
の小瓶や大瓶がたくさん売られており、私たち
も小瓶を複数購入しました。
お土産として人に差し上げたりして、我が家に
残ったのは8本ほどだったと思うのですが、娘た
ちがそれぞれ保存していた小瓶はいつのまにか
蒸発して空になっていたのを何年か前に気付き
ました。
私が箱に入れて引き出しの奥にしまい込んでい
た瓶はずっと忘れ去られた存在となっていたの
ですが、東京カテドラル聖マリア大聖堂に行っ
たことで思い出し、10数年ぶりにその箱が開け
られることとなりました。
箱の中には小瓶が6個入っていました。
一つずつ確認すると、なんと4個の小瓶が完全密
封された状態で満水で残っていました。
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もはや飲むことはできませんが、まだ残ってい
てくれたことに驚きましたし、なんとなく有難
いなぁという気持ちになりました😊