「母様」
雛は、普段そんなに甘えて来ることのない子達の中では、甘えて来る方かもしれないが、それでもこんな風に身体を寄せてまで来ることは、ほとんどない。
「おひなさまを出していたのではないの?」
「ユキが出してるから良いの。」
そう言って、もっと強く抱き付いてくる。
「ふふっ、子供みたいよ。妹達を放っておいて。」
「だって私、おひなさま嫌い。どうせ今年も父様は居ないんでしょ。」
「どうかしらね。父様も忙しいから。」
「あのおひなさまが来てから、いっつも居ないもの。」
「雛。それを父様に言ってごらんなさい。きっと喜ぶわ(笑)。」
「嫌よ、我儘な子供みたいじゃない。」
「良いじゃない、子供なんだから。」
「じゃあ母様が言ってよ。」
「嫌よ。」
「なんで」
「だって、私だって一緒に居て欲しいのに、そんなこと言ったらあなたたちのところにばかり行っちゃうじゃない。」
「母様、子供みたいよ。」
「そうかしら。」
「そうよ。」
「良いじゃない、父様も子供みたいなをだから。」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
オチがないまま終わる。
三月二日の大鳥家でした。
雛は、普段そんなに甘えて来ることのない子達の中では、甘えて来る方かもしれないが、それでもこんな風に身体を寄せてまで来ることは、ほとんどない。
「おひなさまを出していたのではないの?」
「ユキが出してるから良いの。」
そう言って、もっと強く抱き付いてくる。
「ふふっ、子供みたいよ。妹達を放っておいて。」
「だって私、おひなさま嫌い。どうせ今年も父様は居ないんでしょ。」
「どうかしらね。父様も忙しいから。」
「あのおひなさまが来てから、いっつも居ないもの。」
「雛。それを父様に言ってごらんなさい。きっと喜ぶわ(笑)。」
「嫌よ、我儘な子供みたいじゃない。」
「良いじゃない、子供なんだから。」
「じゃあ母様が言ってよ。」
「嫌よ。」
「なんで」
「だって、私だって一緒に居て欲しいのに、そんなこと言ったらあなたたちのところにばかり行っちゃうじゃない。」
「母様、子供みたいよ。」
「そうかしら。」
「そうよ。」
「良いじゃない、父様も子供みたいなをだから。」
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オチがないまま終わる。
三月二日の大鳥家でした。