ヤマンコ君が私をはめようとしている。
それも、仕事でだ。
私ばかりいい肉を食っていることを恨んでいるのだろうか。
今日の仕事中。
電話を取ったヤマンコ君。
ちょうどそこに戻ってきた私。
電話は私にかかってきたものだったようだ。
『メール室からです。』
そういって私に子機を渡したヤマンコ君。
メール室とは、会社の社内便から宅配便までを扱っているところ。
たまに、大きな荷物が届いたときや、差し出したものに不備があったときなどに電話がくることがある。
特に何か荷物が届く予定はないが、午前中に出した宅急便があったので、その件かと思った。
「先ほどからお電話している件ですが・・・」
「たびたびすみません」
度々??
って、メール室からの電話なんて、今日初めてだぞ。
「ちょっとまってください。私への電話ですか?」
思わず電話の向こうに聞いてしまった。
お互い話がかみ合わない会話があり、向こうは確かに私に電話していることがわかる。
どういうことだ?と思ったら、電話してきたのはメール室ではなかった。
しかも、社内ではなく、外線電話!
ヤマンコ君が間違えたようだ。
ヤマンコ君が聞き間違えたのか、
ヤマンコ君がわざと言い間違えたのか、
真相は不明。
聞き間違えるにしても、その電話をくれたお客さんとメール室との共通文字は「メ」しかない。
やはり、肉の恨みだろうか。