「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

国政混乱の中、川勝独演会で幻想披露

2010-05-28 22:41:00 | 静岡空港
国政では注目の普天間移転問題での閣議決定。社民党党首が閣僚を罷免されるなど先行き不透明な混乱の中、本県では今日も知事独演会ともいわれる知事定例記者会見が行われた。
ここで知事は、昨日JALあてに搭乗率保証の支払いを拒否する文書を送ったことを明らかにした。
理由は信義則違反ということだが、(契約の存在を認めているからこそ信義則違反の主張があるはずで、相手方の請求の根拠はその契約にあるということ明白にもかかわらず)「請求の根拠が薄弱」という意味不明なことを言った上で「筋が通っていなければいけない。これは絶対曲げません。」と強硬だ。
一方で、訴訟への発展の可能性を問われ、「白黒つけるようなことでもない。どこかで責任者の方とお目にかかれれば」などと鳩山の県外移設発言にも似た幻想を披露。
一部の県民にはJALに支払わずに済むという期待を与えているだけあって、敗訴となれば沖縄問題と同じ様相もと危惧する向きもあるが、訴訟が結審するころには川勝公約の1期4年は過ぎていることだろう。

さらに今日は「エアメ[ト楽座」の建設にも言及。
来年度の予算化を目指すというが、空港にこれ以上の箱モノが必要なのだろうか。
一方で静岡市ともめているアリーナに関しては、「なぜ県が造らなければならないのか」と冷静。
理性とか理屈ではない空港事業への入れ込みぶりがよくわかる。
それもそのはず、海外への渡航と歓待も空港振興の名目があってこそだからだ。

さて、その「エアメ[ト楽座」をだれが建設し運営するかは未定とのことだが、役人のねらいはあわよくば別の天下り法人設立を、最低でも現存の天下り法人「富士山静岡空港株式会社」に、というところだろう。
その、「富士山静岡空港株式会社」だが、母屋の静岡県が名目(空港事業に要した費用の一部支出だけの比較)でさえ年間約5億円弱の赤字なのに対し、同社の赤字は平成21年度わずか138万円の赤字だったとのことだ。
4月5月は開港していなかったのでテナント収入はなかったことを考えると実質黒字体質ということである。しかも役員報酬をたくさんもらっての赤字なので、赤字とはいえ笑みを浮かべてインタビューに答える天下り役人社長には、その原資が貴重な税金という意識はないようだ。
これもすべて県が同社に支払う高額の賃料(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/575.html)での黒字保証が元凶だ。
ビルを買い取って県営で運営した方が安上がりなことは、ビル管理に常勤役員4人も配している現在の会社の状況から見ても間違いないが、役人だけでなく出資の県内企業も一度手にした利権を無条件に手放すことはないだろう。
役人支配の現県政が続く限り、この構造は増殖することはあっても無くなることはないのである。