「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

無断伐採問題、補償は和解しても・・・

2010-03-08 19:51:00 | 静岡空港
昨日、空港滑走路脇の民有立木の無断伐採の補償について、県と地権者の和解が成立した。
これはあくまで県の深謝と再発防止に取り組むことと補償額約19万円についての和解であるが、この問題はすでに財務会計上の違法ということについて住民監査請求が出されており、主たる争点は当事者問題から住民監査上の問題に事実上移っている。

さらに、昨日の和解の覚書に加えて、県は今日、空港建設事務所長と工事課長に対して、処分後に昇進した裏金事件の例(http://www2.ocn.ne.jp/~sizuoka1/zatudan6.html#⑥)から組織のための処分は勲章ともいわれる中での注意と訓告という実のない形だけの処分にしたり、金さえ払えばとばかり石川嘉延以下当時の関係者ら28人で約115万円(最大一人20万円)が県出費の立木伐採等の経費の穴埋めとして寄付されるとのことだが、肝心の違法性や故意については認めずじまい。
今日の職員向けの通知でも違法不当な事案とは認めずに「基本的な行為を欠いたため」の「残念な事案」などとして再発防止を呼び鰍ッる始末だ。
明日はその住民監査についての双方の陳述が行われるが、昨日今日の県の一連の行為は、県としては明日の陳述で損害は解決済みという主張をしたいがためであることはよくわかる。

ただ、問題はこれで終わりということにはならない。
単なるうっかりミスなのか、違法不当な行為なのか、その責任の重さが、いまだ決着していない。
つまり、現状の放置は、監査なり裁判所が違法と断じて県に改善を求めない限り、軽い処分ですむ「またうっかりしてしまった」事案だとして、同じような状況で同じことが今後も繰り返される余地があるという既成事実を認めることに他ならないのである。

先週は静岡空港の需要予測を行った財団法人運輸政策研究機構の会長が需要予測の多くが空港建設を進めたい国の意図に配慮し過大な数字を出してしまう現実があると認めたとの報道(中日新聞3月6日)があったが、いまさら何を、である。
「責任という言葉を死語としないためにも、明確に」(http://www2.ocn.ne.jp/~sizuoka1/kusp12.html)としてきたが、今となっては空しい。

何をやっても責任を問われない、「やり逃げ天国」が行政腐敗の元凶である。

将来の天皇誕生日よりも富士山の日休日化にこだわる日教組推薦知事川勝

2010-03-05 23:38:00 | 川勝平太語録
2月23日を語呂合わせで富士山の日と条例制定した川勝平太。
昨日の県議会で自民党県議からなぜこの日にこだわったのか、単なる語呂合わせでいいのか、などと問われた川勝は、語呂合わせは服の日やフグの日などと同じ日本の文化の一端だとして批判をかわした。
これも馬鹿にしたような言い訳だが、問題はこの日を民意に背いてまで小中高校の休日にしようとする知事の執念だ。

県教委が行ったパブリックコメントで寄せられた意見の8割以上が休日化否定的であったにもかかわらず県教委定例会に諮ることを決めるなど、知事の意向が大きく影響しているようだが、なぜそこまでこだわるのか。
そもそも2月23日は皇太子さまの誕生日でいずれは休日になる予定の日だ。
日教組の推薦と支援を受け当選した川勝平太にはこの日を富士山の日として先に定着させたい(特に子供たちに)という深い思いがあるのだろうか。
富士の国などと称し日本国と一線を画するような発言もそういうところからきているのかもしれない。
そんな川勝が日本の文化などというのは詭弁に思える。
中国上海万博への3776人訪中団派遣というのも、公益性に疑問があるだけにご機嫌取りにしか感じられない。

とはいっても、川勝が次の天皇の即位まで知事でいるとは考えられないので、一過性のはやり病ので終わるであろう。
いくら強引に作為を弄するとも、日本人にとっては伝統と歴史においてどちらが尊重されるべきかはおのずとはっきりしてくるものだ。

県職員上がりの副知事に言いくるめられた川勝の哀れ

2010-03-04 22:15:00 | ノンジャンル
不用意な発言で物議を醸す川勝平太。
またもや、県議会での発言が波紋を広げている。

さきに空港畑の元県職員副知事がANAに支援策拡大を打診に行ったことを伝え、ANAと副知事の言い分に齟齬があったことを伝えた(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/545.html)が、その祖語についてを確認をするといった知事の判断は、副知事に言いくるめられたようで、県とANAとの関係は良好、とするものだった。
しかも、この見解を、副知事の報告を受けての私の判断として県議会で披露。加えて、「ANAの強烈な姿勢は(県にではなく)JALに向けられたもの」とまで言い切った。
川勝はANAが「JALもJALだし、県も県」と不満を表明した映像を見ていないのだろうか?報道の映像よりも役人の発言の方が信用できるということなのか。

当然、ANAサイドは「関係は良好とはいえない。うちは県に2回も抗議している。それで『良好』というのはよくわからない」(読売新聞)とのコメント。
怒りというよりも哀れだ。
最近聞く川勝評は大体共通しているところがある。
「いい人なんだけど・・・・」「悪い人ではないんだが・・・・」
要するに能力・手腕に疑問符が付いているのが現状だ。
今日行ったことが明日変わるかもしれないというぶれも疑心を生んでいる。

それもこれも、役人に依存しながら(というよりも、せざるをえないにもかかわらず)、一方で役人とは違うスタイル・考え方を求める、というアンビバレントな彼の感情が混乱を生みだしている。
今の民主党政権にも共通するところだ。

さらに、この混乱を招いている根源が役人対県民の構図だ。
本県の場合は空港をはじめとする問題での役人に対する県民の不信感が払拭されない限り、誰が知事であっても苦難は続くだろう。
搭乗率保証問題も始めは一刻を争うと言っていた(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/434.html)(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/445.html)のに県民の期待に背き役人のペースに乗ってこれを放置してきたのが今の失態を生んでいる。
保証という一つの刺を抜いても終わらない。
その元凶静岡空港が県行政の癌だということを悟らない限り、県政の先は見えている。

静岡空港開港から9か月の実績

2010-03-01 20:27:00 | 静岡空港
2010年2月末まで(9か月間)の静岡空港の利用者実績が公表された。

8千万円キャンペーンで支援した福岡線の2月実績は76.8%と健闘したものの、3月までに3.3%UPという県の目論見(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/536.html)からは大きくかけ離れ、現状の搭乗率なら3月末で約1億9千万円の搭乗率保証額が発生する見込みだ。

この計算は、保証額算定に用いる搭乗率については県発表の数字ではなく、約2%程度低いJAL発表の実績搭乗率(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/519.html)を用いることから、正確な数字は出ないが、12月までの平均で2.1%低い実績を考慮して以下のとおり推計したものである。
3月までの座席提供数176,699席×(70.0%?65.3%?.1%))×15,800円≒1億9千万円

2月は各路線とも総じて1月を上回った。
福岡線は59.6%から76.8%と17.2%上昇したが、福岡線を除く国内線も51.7%から66.9%と15.2%上昇(支援対象でないJAL札幌線も16.8%上昇)しており、その差2%に相当する福岡線の2月利用者が255人程度ということを考えれば、このわずかな乗客アップのために八千万円JAL(福岡線)だけキャンペーンが行われていると見ることもできる。
言いかえれば、投じられた税金の多くが元々の福岡線利用予定者にだけ、お小遣いとしてばらまかれたのではないかということだ。

さて、先月http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/529.htmlに続き2月末までの静岡空港搭乗率は以下のとおり。

静岡県利用者予測
国内線年間 106万人(内訳、札幌便50万人福岡便24万人、鹿児島便17万人、沖縄便15万人を予測)
国際線年間  32万人
計     138万人(開港初年の予測で、以降右肩上がりで増加と予測)

静岡空港・建設中止の会予測
国内線年間 36万人(内訳、札幌便14万人福岡便15万人沖縄便7万人を予測)
(国際線は建設上の要件・争点でなかったため予測なし)

9か月換算比較
札幌線 県予測 37万人、中止の会予測 10万人
福岡線 県予測 18万人、中止の会予測 11万人
沖縄線 県予測 11万人、中止の会予測 5万人


これら予測に対して、現在の実績は、

国内定期路線
<開港日6月4日~2月28日>(約9か月間。ただし、11月からJAL機材小型化。)
(路線名、提供座席数、搭乗者数、搭乗率の順)
札幌線、125,533席、89,878人、71.6%(先月末比0.4%減)
 うちJAL、61,590席、49,004人、79.6%(先月末比0.2%減)
 うちANA、63,943席、40,874人、63.9%(先月末比0.4%減)
福岡線、163,931席、107,086人、65.3%(先月末比0.9%増)
沖縄線、63,703席、50,105人、78.7%(先月末比0.9%増)

<FDA就航日7月23日~2月28日>
(路線名、提供座席数、搭乗者数、搭乗率の順)
小松線、65,740席、27,475人、41.8%(先月末比2.0%増)
熊本線、32,908席、14,453人、49.9%(先月末比1.4%増)
鹿児島線、33,592席、19,064人、56.8%(先月末比2.4%増)

以上、国内定期便合計 435,407席、308,061人、63.5%(先月末比0.7%増)
(うち、2月のみの合計 47,512席、33,045人、69.6%(先月末比15.8%増))

参考<2月1日~2月28日>
(路線名、提供座席数、搭乗者数、搭乗率の順)
札幌線、10,988席、7,353人、66.9%(先月末比7.4%増)
 うちJAL、4,256席、3,242人、76.2%(先月末比16.8%増)
 うちANA、6,732席、4,111人、61.1%(先月末比1.5%増)
福岡線、12,768席、9,807人、76.8%(先月末比17.2%増)
沖縄線、6,732席、5,773人、85.8%(先月末比12.9%増)
小松線、8,284席、4,616人、55.7%(先月末比20.0%増)
熊本線、4,256席、2,275人、53.5%(先月末比20.6%増)
鹿児島線、4,484席、3,221人、71.8%(先月末比24.0%増)
(福岡線除く国内線、34,744席、23,238人、66.9%(先月末比15.2%増))

国際線
<開港日6月4日~2月28日>
(路線名、提供座席数、搭乗者数、搭乗率の順)
ソウル線、186,108席、125,725人、67.6%
 うちアシアナ、93,740席、66,349人、70.8%
 うち大韓、92,368席、59,376人、64.3%
上海線、未公表、未公表、49.8%
その他チャーター路線、18,219席、14,198人、77.9%