近隣の巨大下町タウンは暑かった。所用の終了後夕刻に入り、駅頭の立体通路で缶ビールを飲みながらある文庫を読み続けた。『トッペルゲンガー』(竹文庫)である。トッペルゲンガー人間がいて白熱す(再録)私だけの一人吟行の場所のひとつであるが、今日はとても句作は出来なかった。BOOK OFFでハルキ文庫の「角川春樹編俳句歳時記」の新年版が見つかったがさすがに購入しなかった。あらためて新品で同編「季寄せ」を探したい。今夜はNHKの終戦特集の特番の一つ【対馬丸 消えない傷~沈没70年目の告白~】をぜひ観てみたい。左右の政治勢力からは口を揃えてピント外れのNHK批判が続いている。しかしNHKはここ数年、終戦日を前にしたこの時期に米国の《マニラ攻防人間の盾作戦》や広島被爆少女の遺骨のスミソニアン博物館に於ける標本番号を付しての展示など日本のジャーナリズムで唯一対米批判と受け取られてもおかしくない確固たる客観報道を続けている。今回の昭和19年8月の米潜水艦による児童疎開船対馬丸撃沈についてどのような報道姿勢で挑むか注目される。 8.15を許さぬ阿鼻叫喚の続きをり まほろば
今日の暑さも相当である。関東でも台風の影響か風が強まっている。しかし何よりも今日一日の暑さをどう凌ぐかである。土日の炎天下での仕事の疲れは半端ではなかった。11時には起き上がれたが首や肩が重い。もうしばらくして近隣の巨大下町タウンに所用のため出掛ける。一人吟行地のひとつである。この暑さでは駅頭の立体通路の人出もわずかであろう。用件終了後、淡々と句作に移りたい。角川春樹編季寄せの購入も忘れないつもりである。 巨大歯ブラシ河馬のテツオの汗噴けり(天王寺動物園のトピック) まほろば
羽抜鶏ゆうべことんと音がした 残鶯の落胆ぶりに空明くる 青大将巨大といふこと静もれり 革命近しとゲバラの日記実梅落つ 夏灯し昭和の赤紙ファイルせる ひややっこ栃木に最終処分場 扇風機タワーマンションにまさかの揺れ