昔から古い洋風の建物が大好きでしたが、本格的に戦前の近代建築を訪ね歩くようになったのは平成10年頃からでした。
現在まで10年以上にわたり、実際に現地を訪ね自分の目で見てカメラに収めてきましたが、その後取り壊された建物が多数存在します。
もう二度と見ることはできない建物たちですが、時代を超えて街角で長い時間を刻んできた在りし日の姿を、紹介できればと思います。
■名古屋第一赤十字病院(中村日赤)/名古屋市中村区道下町3-35
竣工:昭和12年(1937)
設計:県営繕課
施工:志水組
構造:SRC造3階
※2009年取り壊し
水平線を基調とした彫りの深いデザインや、円筒形の階段塔など、戦前に流行った表現主義といわれる様式建築を採用した、現存する市内最古の病院建築でした。
撮影:2002/4
■平成21年11月3日に訪れた現地は取り壊しが進み、そびえ立つ最新のビルの前で「名古屋第一赤十字病院」のプレートが残る玄関車寄の一部を保存工事中でした。(写真左下の部分)