11月3日の文化の日、名古屋市東区で開催された「歩こう!文化のみち」に行ってきました。名古屋城から徳川園一帯は、名古屋の近代化の歩みを伝える歴史的遺産が多数残っており、「文化のみち」としてその保存再生活用が進められています。毎年文化の日にはこれらの歴史的建造物を利用した色々なイベントが開催され、普段はなかなか見学できない建物の公開も行われました。
10年ほど前にこのイベントが始まったばかりの頃、家族でウォークラリーに参加した思い出がありますが、今回は久しぶりに「文化のみち」の近代建築をじっくりと見学することができました。
■名古屋陶磁器会館/名古屋市東区徳川1-10-3
竣工:昭和8年(1933)
設計:鷹栖一英 施工:志水建築業務店
構造:RC3階
※国指定登録文化財
名古屋陶磁器貿易商工同業組合と建物として竣工、現在は1階が陶磁器ギャラリーとして公開中。
外観は陶磁器会館にふさわしく美しいタイル貼りで、大きな半円窓や軒下の装飾など表現主義風、内部は建具や暖炉などアールデコで統一されている。
■円と直線を基調にした彫りの深い表現主義的デザイン
■建物玄関正面~細部の装飾にもこだわったファサードはまさに近代建築の見所のひとつです
■建物西側~大きさ、形、様々な窓が壁面を飾ります
■玄関のステンドグラス
■室内の意匠は幾何学模様をモチーフにしたアールデコ調で、昭和のモダニズムが薫ります