「文化のみち」には戦前に建てられた学校建築、金城学院高等学校榮光館と東海学園大講堂が現存しています。どちらも名門の私立学校ですが、女子校、男子校の違いが講堂の外観にも反映して、対照的なデザインが採用されています。
まずは今回のイベントで内部が公開されていた金城学院高等学校榮光館を訪ねました。
白壁に赤いスペイン瓦とアーチ窓のスパニッシュス・ミッションスタイルの建物は、乙女の園にふさわしく清楚で明るいイメージで、内部も白色で統一されています。
縦長の窓や出入り口、舞台などいたる所に半円アーチのモチーフが使われ、大階段には華やかなステンドグラスが設置され礼拝堂の雰囲気も感じられます。
■金城学院高等学校榮光館/名古屋市東区白壁町4-64
竣工:昭和11年(1936)
設計:佐藤鑑(基本設計)/城戸武男(本設計)
施工:広瀬商会
構造:鉄筋コンクリート造3階
※国指定登録文化財
■建物正面(北側)~白の外壁に縦長の連続アーチの窓がリズム感を演出
■建物南側講堂部分~2階部分(大きなアーチ窓)の側壁が外に出っ張っています
■玄関部分 ■1階南側出入り口
■大階段ステンドグラス ■1~2階階段
■吹き抜けの大階段 ■2階講堂正面入り口
■2階講堂~正面舞台の大きなプロセニアム・アーチとパイプオルガン
■客席前方から北側窓を望む
■3階部分は2階席になっていて奥には祈祷室が設けられている。
■校庭の池に保存されていた1928の銘がある「水用馬牛」(右読みです)
次は対照的に男らしく力強い?東海学園大講堂を紹介します。