レトロな外観の太洋ビルの隣に建つ日本陶磁器センタービルは、その何の変哲もないフツーの外観からは、とても太洋ビルと同じ昭和の初に建てられた近代建築には見えません。
桜通に面したビルの正面は後に改装されたようで、戦前の近代建築の面影は全く感じられませんが、ビルの裏側に回ると太洋ビル以上に昭和初の時代を色濃く感じさせる別の顔を見せてくれます。
■日本陶磁器センタービル/名古屋市東区代官町39
竣工:昭和8年(1933)
設計:志水正太郎
施工:清水組
構造:鉄筋コンクリート3階
撮影:2009/11/3
■戦前のビルが並んで現存するのは珍しいが、外観は対照的。
■建物正面(南側)とはまったく異なるレトロな外観(建物東側)
同時期に建てられた名古屋陶磁器会館と同様の表現主義風で、外壁は当時流行のスクラッチタイル貼り。
■建物北側~隣の太洋ビル同様、近代建築にはお約束の暖房用ボイラーの煙突が目を引きます。
■縦長、アーチ、円など、窓のデザインも多様で、昭和モダンを感じさせるデザイン。