大垣駅の南西、養老線の西大垣駅のすぐ北側に大正期に建設された煉瓦造の変電所が残っています。そのレトロな外観から受けるイメージとは異なり、正門の脇には「イビデン(株)西大垣変電所エネルギー統括部・イビデンエンジニアリング(株)メンテナンス事業部」といういかにも現代風の名称がつけられています。大正期の煉瓦造の建物が、発電所の遠隔操作など、エネルギーを統括する集中センターとして有効活用されている様子は、近代建築ファンにとっては嬉しい限りです。旧鐘紡の煉瓦倉庫と同様、赤煉瓦の建物にはノスタルジーをかき立てる魅力があり、いつまでも街角の原風景として残してほしい建物のひとつです。
◆イビデン(株)西大垣変電所エネルギー統括部/岐阜県大垣市西崎町4-1
竣工:大正10年(1921)
構造:煉瓦造2階建
撮影:2013/11/23
■屋根などは葺き替えられ改修を受けていますが、煉瓦造の外壁は竣工時のままで美しい姿を保っています