この映画のラストシーンに流れるのは、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングの『ティーチ・ユア・チルドレン』だ。この長いユニット名はCSN&Yと略されることが多く、デヴィット・クロスビー、スティーヴン・スティルス、グラハム・ナッシュ、ニール・ヤングという、そうそうたるメンバーで構成されている。『ティーチ・ユア・チルドレン』は、CSN&Yの最大のヒット曲で、ダニーとメロディが鉄道の廃墟で結婚式を挙げ、トロッコで走り去るシーンに使われている。美しいハーモニーで親子の絆を歌うこの曲は、ダニーとメロディがトロッコに乗り去っていくラストシーンを、より印象深いものにしてくれている。
ところで、この頃から洋楽にも興味を持ち始めたぼくは、翌年ニール・ヤングがソロで発表した『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』と『ハーヴェスト』を聴いてすっかり彼のファンになってしまった。ちなみに初めて買った「ミュージック・ライフ」という音楽雑誌の表紙がニール・ヤングだった。その年(1972年)に大ヒットした『孤独の旅路』は、今でも心に残るぼくの思い出の一曲である。
『ティーチ・ユア・チルドレン』
人生を歩む君たち 君たちには生きていく決まりがある
だから自分をしっかり持って 過去なんてさよならさ
君たちの子どもたちによく教えておくがいい
父親の苦しみはゆっくり過ぎていくんだ
そして君たちの夢を子どもたちに語るんだ
子どもたちに共感されようとされまいと
なぜと聞かないで
それを聞いたって嘆くだけだ
じっと顔を見つめ ため息ひとつ
子どもたちが親を愛してるってわかる
君たちは若いから
親たち世代が年老いていく恐れがわからないだろう
だから君たちの若さで彼らに力を貸すんだ
彼らは死ぬまで真実を探求するだろう
君たちの親によく教えておくがいい
子どもたちの苦しみはゆっくり過ぎていく
そして君たちの夢を親に語るんだ
親たちに共感されようとされまいと
なぜと聞かないで
それを聞いたって嘆くだけだ
じっと顔を見つめ ため息ひとつ
親が君たちを愛してるってわかる
■クラス全員の前で結婚式を挙げるダニーとメロディ
■それを阻止すべく先生たちが乱入
■クモの子を散らすように逃げる生徒たち
■先生と生徒が入り乱れて大乱闘
■一人の生徒が手製爆弾を投げる
■ダニーのお母さんの車が大爆発
■一斉に逃げ出す大人たち
■トムはダニーたちをトロッコで逃がそうと思いつく
■トムに見送られトロッコをこぐダニーとメロディ
■ダニーとメロディを乗せたトロッコは遠ざかっていく