かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
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小さな恋のメロディ/音楽編(2)~『メロディ・フェア/MELODY FAIR』

2014-07-19 | 映画

 この映画のためにビージーズは、オリジナルの楽曲を6曲提供している。どの曲も名場面を彩る素晴らしい曲ばかりだが、やはり『小さな恋のメロディ』といえば日本でも大ヒットした『メロディフェア』に止めを刺す。この曲はメロディの初登場シーンで流れるいわば彼女のテーマソングだが、原曲はビージーズの2枚組アルバム『オデッサ』(1969年)に収録されていたものだ。彼女が金魚を手に父親を酒場に迎えに行くシーンは、今も鮮明に心に焼きついていて、当時ぼくの一番のお気に入りだった。

 アパートを出て酒場まで行くメロディの表情を、カメラは遠近取り混ぜ様々なアングルからとらえる。きらめくような少女らしい笑顔から、時にはちょっと憂いを含んだ大人っぽい表情まで、少女と女のはざまで揺れ動く11歳のメロディ。ぼくと一緒に映画に行ったI君を含め、当時この映画を見た多くの中学生は、メロディ登場のこのシーンに完全に魅了されたのだった。

 『メロディ・フェア/MELODY FAIR』

 泣き顔のあの娘は誰だろう
 あれこれ心を悩ませている 
 あの娘にはわかっている
 人生は競走だって
 でも顔にはださないで

 メロディ・フェア 髪をとかしてごらん
 君も美しくなれるんだ
 メロディ・フェア 
 忘れちゃだめだよ 君はひとりの女
 メロディ・フェア
 忘れないで 君は女の子なんだ

 窓辺のあの娘は誰だろう
 降る雨を眺めてる
 メロディ、人生は雨じゃない
 メリー・ゴー・ラウンドのようなものさ

 メロディ・フェア 髪をとかしてごらん
 君も美しくなれるんだ
 メロディ・フェア 
 忘れちゃだめだよ 君はひとりの女
 メロディ・フェア
 忘れないで 君は女の子なんだ


■母親の洋服と勝手に交換した金魚を手に酒場に向かうメロディ
小さな子供たちがもらった金魚を恨めしそうに見つめる


■馬用の水桶に金魚を放しちょっと寄り道



■泳ぐ金魚を見つめ彼女は何を思う





■11歳の女の子らしい屈託のない笑顔



■酒場に向かうメロディ



■酒場の窓越しに父を探すメロディ
父のいる壁の向こうはオトナの世界、今はまだ11歳の少女にこの壁は越えられない



■なかなか父が見つからず不安そうな表情



■壁にもたれ父を待つ





■父が酒場から出てきてほっと表情を崩す


父親を迎えに行く短いシーンだが、『メロディ・フェア』の歌詞が字幕で流れ、それが各場面にぴったりはまる。
映像と音楽がひとつになったこの名シーンは、40年経った今もぼくの心に刻まれていて、この映画を忘れがたいものにしてくれた。



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