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もう終了してしまったが、NHKBSの「魅惑のスタンダード・ポップス」で新妻聖子という歌手を知った。歌唱力と声にひかれてしまった。井上順と司会もしていたがさばきぶりが見事だった。どこから見ても“陽”そのものの彼女が映画では“ひきこもり”を演じると知って興味をそそられた。
映画『アンダンテ~稲の旋律~』予告編
今、TTPへの参加表明で再びクローズアップされてきた“農業問題”もタイムリーにからまって、対人恐怖症ひきこもりの生活からの自立という深刻なテーマでありながら、クスリと笑い、ホロリと涙も誘われた。千葉県の横芝光町の美しい田園風景を背景に春、5月の田植えから9月中旬の稲刈りまでの稲の成長と主人公千華の成長を重ね合わせて描かれていることも心に爽やかさを残してくれた。
千華が光町を訪れるたびに降りる駅の掲示板に貼ってある言葉が、映画にアクセントを与え、効果的であった。3つあった。少し不正確だが紹介しておく。
① 卵は割らなければ オムレツはつくれない
② 山は山を必要としない 人は人を必要とする
③ 急行でも各駅列車でも 目的地には必ず到着する