新聞の切り抜き記事をクリヤーホルダーに整理整頓する作業をやってよかった。切り抜いただけで読まずに埋もれていた記事を見つけ1か月遅れになったがゆっくり読むことができた。2025年1月9日(木)の夕刊に掲載された、東京大名誉教授・石井洋二郎さん(73)へのインタビュー記事である。
自然災害が次々と牙をむき、大国のエゴがぶつかり合い、紛争がより拡大して戦乱の中人々の命がたやすく奪われている。AIをはじめ科学の進歩は目ざましいが、かえってそのことが社会の不安定と不穏に拍車をかける。
と言っても命ある限り、この時代を生き抜いていかなければいけない。そのヒントをインタビュー記事にある石井さんの言葉からもらった。
開口一番「明日、何が起こるか分からない。今はVUCAの時代ですよね」 VUCA????いきなりDAI語?と思ったが、「DD=努力大事」「JSSK=上昇志向」「MKS=負ける気がしない」という軽い略語ではなく、元は軍事用語でVolatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取って、物事の不確実性が高く、将来の予想が困難なことを指す。
続けてこう断じる。「四つの言葉は全部ネガティブな意味で使われますよね。でも、ネガティブに捉える必要はないと思うんです。変動するからこそ、人はものを考える。不確実だからこそ、考える。複雑だからこそ、考える。曖昧だからこそ、考える。今ほど、ものを考えることが重要な時代はないと思います」
SNSの急速な拡大で、スマートフォン1つでさまざまな知識が引き出せる今こそ、考える姿勢が問われていると指摘する。「20世紀の教養が知識を獲得することならば、21世紀の教養は知識を使いこなすこと。疑問を持って問題を考える。さまざまな情報を自分の頭で整理し、問題の解決につなげていく。その力が問われている」
石井さんは人間には四つの限界があり、これらの限界から自分を解き放つことが21世紀に求められるとも。「考えることができる。それはAI(人工知能)にない、人間のつよみです。人間にある四つの限界の一つ目は知識の限界。人間が知っていることには限りがある。二つ目に経験の限界。自分で経験しないと分からないことがいっぱいある。三つめが思考の限界。ネット社会では人の考えたことを自分が考えたかのように錯覚してしまうことが多い。四つ目が視野の限界。見えているものには限りがある」だからいつも物事に疑問を持ち続け、知らないことを知りたいと思う。今の自分に満足しない・・・。こうした積み重ねによって限界は見えてくるし、乗り越えるべき壁も現れるのだという。
私も時々、社会や政治に諦めの気持ちを抱いてしまうのだが石井さんも「どうせ変わらない。言ってもしょうがないという空気はものすごくある」と認めたうえでそれではだめだと言う。「一人一人の諦めが積み重なると、集団的な諦めになって何も変わらない。何もかもが不確かであるがこそ、まずは過去の人が何を考えてきたかを書物などを通して知ってほしい。自分が関心のないことにも好奇心を持って触れてほしい。もちろん選挙にも行ってほしい。民主主義は与えられるものではなく、自分たちの手で作るもの、勝ち取るものです。社会をよくするにはどうすべきかを考え、行動してほしい。そして、世界に広く目を向けてほしい。なぜ、至る所で今なお無意味な破壊と殺りくが繰り返されるのか。世界で日本が果たすべき使命は何かを考えてほしい」
YESかNOの結論を急がず、その間で迷ったりためらったりしながら粘り強く考えていくしかないな。と腰が据わり、背筋が伸びた。
自然災害が次々と牙をむき、大国のエゴがぶつかり合い、紛争がより拡大して戦乱の中人々の命がたやすく奪われている。AIをはじめ科学の進歩は目ざましいが、かえってそのことが社会の不安定と不穏に拍車をかける。
と言っても命ある限り、この時代を生き抜いていかなければいけない。そのヒントをインタビュー記事にある石井さんの言葉からもらった。
開口一番「明日、何が起こるか分からない。今はVUCAの時代ですよね」 VUCA????いきなりDAI語?と思ったが、「DD=努力大事」「JSSK=上昇志向」「MKS=負ける気がしない」という軽い略語ではなく、元は軍事用語でVolatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取って、物事の不確実性が高く、将来の予想が困難なことを指す。
続けてこう断じる。「四つの言葉は全部ネガティブな意味で使われますよね。でも、ネガティブに捉える必要はないと思うんです。変動するからこそ、人はものを考える。不確実だからこそ、考える。複雑だからこそ、考える。曖昧だからこそ、考える。今ほど、ものを考えることが重要な時代はないと思います」
SNSの急速な拡大で、スマートフォン1つでさまざまな知識が引き出せる今こそ、考える姿勢が問われていると指摘する。「20世紀の教養が知識を獲得することならば、21世紀の教養は知識を使いこなすこと。疑問を持って問題を考える。さまざまな情報を自分の頭で整理し、問題の解決につなげていく。その力が問われている」
石井さんは人間には四つの限界があり、これらの限界から自分を解き放つことが21世紀に求められるとも。「考えることができる。それはAI(人工知能)にない、人間のつよみです。人間にある四つの限界の一つ目は知識の限界。人間が知っていることには限りがある。二つ目に経験の限界。自分で経験しないと分からないことがいっぱいある。三つめが思考の限界。ネット社会では人の考えたことを自分が考えたかのように錯覚してしまうことが多い。四つ目が視野の限界。見えているものには限りがある」だからいつも物事に疑問を持ち続け、知らないことを知りたいと思う。今の自分に満足しない・・・。こうした積み重ねによって限界は見えてくるし、乗り越えるべき壁も現れるのだという。
私も時々、社会や政治に諦めの気持ちを抱いてしまうのだが石井さんも「どうせ変わらない。言ってもしょうがないという空気はものすごくある」と認めたうえでそれではだめだと言う。「一人一人の諦めが積み重なると、集団的な諦めになって何も変わらない。何もかもが不確かであるがこそ、まずは過去の人が何を考えてきたかを書物などを通して知ってほしい。自分が関心のないことにも好奇心を持って触れてほしい。もちろん選挙にも行ってほしい。民主主義は与えられるものではなく、自分たちの手で作るもの、勝ち取るものです。社会をよくするにはどうすべきかを考え、行動してほしい。そして、世界に広く目を向けてほしい。なぜ、至る所で今なお無意味な破壊と殺りくが繰り返されるのか。世界で日本が果たすべき使命は何かを考えてほしい」
YESかNOの結論を急がず、その間で迷ったりためらったりしながら粘り強く考えていくしかないな。と腰が据わり、背筋が伸びた。
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