【着地型観光とインバウンドに取り組む旅行会社。津軽の魅力をガイド目線で満喫する】
たびすけ西谷雷佐さんの働き方を学ぶセミナーに参加のため
初めて弘前の地に降りた。
セミナーは着地型観光を始めようと思っている方の
参加も多く、少人数で濃い濃~い内容。
初めに
「僕自身が弘前大好きでファンなんです」
「青森のファン・東北のファン」を
どんどん増やす会社ですとご紹介頂いた。
今までの企画例として
【津軽ひろさき雪かき検定】
【冬の田んぼアート】
【短命県体験ツアー】
【弘前ねぷた解体ツアー】
などなど。
雪かき検定を企画した当初は、地元では理解して
もらえなかったそうだが、4年経った今では
盛況のイベントとして開催されている。
住民の「日常」は旅行者の「異日常」という
観点で「暮らしぶり」を物語にして行くと
ツアーができる。
●弘前りんご ツーリズム
・りんごの剪定体験
切った枝を使いストーブで焼きりんご
・「バケドライド」体験
りんご収穫や資材運搬のために使われる農園のみを走らせる改造車
・りんごの樹の下でグランピング
・りんご畑でりんご農家が食べてきたホルモンの食べ比べ会
などなど
確かに、弘前の観光ガイドブックを広げると
桜と弘前ねぷたの写真が大部分。
それ以外の季節に行くと「損」なのではと
思ってしまうぐらい。
違うよね!
弘前の基幹産業である「りんご」も
りんごの収穫の時だけがりんごの魅力では無いはず。
3時間の座学でのセミナーの後は
「僕はこのようにツアー案内をしていますよ」
と実践編。その一部をご紹介。
●ランチ中華そば「たかはし」
11時~16時のみ営業。
店内に入ると、煮干し出汁の香りが。
市街からは離れているし
車でご案内してもらってこそ。
麺のコシと濃厚煮干しスープは
弘前ラーメン独特の風味で
これだけで旅情感が味わえる。
●弘前城
桜、桜、桜。これだけの本数が植えられているとは
思ってもみなかった。管理にはりんごの剪定技術が
活かされている事も教えて頂きながらの散策。
花より団子だから桜は別に・・・と
思っていた私達も、桜の季節に再訪したくなった!
●弘前シードル工房kimoriとグランピングの会場
事例でお話のあった場にご案内してもらうと、
ココで開催をしているのかと、実感が湧く。
若いりんご農家たちが、育てたりんごを
持ち寄り、シードルを造っている。
●歴史のある洋館が使われ残っている
「スターバックスコーヒー弘前公園前店」
(旧第八師団長官舎)
宝物は皆に使われてこそ。
「前川國男氏による近代建築」
弘前市民会館内のステンドグラスと
赤がポイント。おしゃれな喫茶コーナー。
●津軽藩御用達の御菓子司大阪屋(1630年創業)
弘前の地に何故「大阪」という看板なのかしら?
初代のご主人は、豊臣家の家臣で
大坂冬の陣、夏の陣で豊臣家が
徳川家に敗れてほろんだことをきっかけに
縁故を頼り、弘前の地を訪れそこで開業
されたそうだ。
大阪屋を代表するお菓子「竹流し」(たけながし)
そば粉の素朴な風味
今回は思考法や着眼点の持ち方、発想力も
レクチャー頂き、マーケティングの観点でも
勉強になった。
行政からの仕事は期間が限られており
助成金も終わるもの。そのため
「継続させる仕組み作り」を
最初から考える事が民間の役割。
地域の魅力を引き出す、みつける。
自分がオモシロイと思う事を
男子校のノリでいい大人が
本気でふさげる事もひとつ。
そのためには、人との繋り、縁があっての事。
刀剣ツアーや津軽錦石拾いツアーなども
そこから生まれたツアー。
その固定観念に囚われない発想で
ねぷたを解体するツアーまでも
開催してしまう西谷さん。
インバウンドに早くから注目していたのではなく
英語が堪能だから外国人もムリなく受け入れた。
高齢者・お身体の不自由な方でも旅をしたいよね。
僕は介護資格があるから同行できる。
「ユニバーサルデザイン」をウリにしたのでなく
自分が得意な事を当たり前に特化されただけ。
どこまでも自然体だなぁ。
今は、弘前大学で学生さん達に
授業を持たれ、
全国各地でまだ光のあたって
いない物に光をあてに行く
活かし方のセミナーにも出向かれ大忙し。
今回、西谷さんのセミナーをお聞きし
街中をご案内して貰ったら
桜の季節も、新緑の季節も、
りんごの季節も、雪深い季節も
弘前に再訪したくなった。
たびすけ君ワールドにハマってしまったな!