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「閉経後女性に対するカカオポリフェノールの健康効果研究成果発表会~人生100年時代 女性が閉経後50年を健やかに過ごすために~」が9日、都内で行われた。
1部では東京医科歯科大大学院医歯学総合研究科の寺内公一教授が閉経後の女性に急上昇する疾患リスクを説明。閉経に伴う女性の不調は「更年期症状」と「エストロゲン欠乏による疾患」があり、「エストロゲン欠乏により肥満や高血圧、脂質異常が起こりやすくなる。そのため女性は閉経後に心血管疾患リスクが上昇する。リスクを制御することが重要」とした。
不安が募る婦人たちに朗報となったのが2部だ。東京医科大学病院循環器内科の冨山博史教授が明治と共同で行った「カカオポリフェノール摂取による健康リスク(高血圧、高血糖、高コレステロール)の変化に関する研究」の成果を発表。成人男女が対象の研究では、特に閉経後の女性において、カカオポリフェノールの継続的摂取(4週間)によるインスリン抵抗性改善傾向および血圧・血中コレステロールの改善効果が確認されたとした。
冨山教授は成果の中でもインスリン抵抗性の改善作用の可能性に注目。「カカオポリフェノールの抗酸化作用が関係しているのでは。インスリン抵抗性は糖代謝だけでなく、血圧や血管機能にも悪影響を与えるだけに、インスリン抵抗性改善の二次的作用としてこれらの機能改善も考えられる」と説明。「カカオポリフェノールが閉経後の女性の心筋梗塞や脳卒中を予防、健康寿命の延伸を促す可能性が示唆された」と効果に期待を寄せていた。