突然ですが、皆さん「ポスト・アポカリプスもの」はお好きですか?
直訳すると「終末の後」戦争や疫病、天変地異などで人類と文明が終わった後の世界を描いたフィクションのジャンルのひとつ。
(ナウシカや北斗の拳、ターミネーターやマッドマックス、それからほとんどのゾンビもの、など)
私はねえ、大好きなんですよ、ポスト・アポカリプス。特に好きで好きで困るのがゾンビもの。
なんでかは上手く言えないんですが、あのリセット感がいらない物捨てまくった後の爽快感みたいでねえ。
で、タイトルですよ。その「終末の後もの」の犬バージョンのアメコミです。
「こちらでございます。ローバー、レッド、チャーリーというタイトルです。」
これがね、すっごい良いんですよ!!!
主人公はバセットハウンドのローバー、アイリッシュセッターのレッド、ボーダーコリーのチャーリー。
舞台はNYのマンハッタン。突然まったく原因がわからないままに人間が次々に凶暴化して、殺し合いを始めます。
暴力を他者に向けない者は自ら命を絶ち、人類はあっと言う間に滅亡。
残された犬たちの世界を、3匹の友情を軸に描かれています。
ちょっとズームで。でもテーマがテーマだけによく見ると暴力的なので、そういうの弱い方はじっくり見ないように。
何が良いってね、ストーリーもアートワーク(絵)も犬の本質をすごーくよく描いているところ。
ボーダーコリーのチャーリーはガイドドッグで、目の見えない飼い主さんをずっと助けてきました。
周囲の犬たちもチャーリーは頭が良いと思っていたし、チャーリーも自分の仕事を誇りにしてきた。
だから人間のいなくなった世界をチャーリーはなかなか受け入れられない。
「僕はまた人間から指示を受けたいんだよ。」って人間を探すために旅を続けます。
レッドはチャーリーとは反対に性格はいいけれど頭は弱いと思われている。
でも運動神経は抜群の肉体派で意外と頼りになる。
犬好きな人ならきっとすぐにわかるけれど、レッドはバカなんかじゃなくて、ただとても犬らしく生きているだけなんです。
ローバーはイギリス生まれで、いかにもそれらしく皮肉屋で論理的。でも実は情に厚いイイやつです。
ニュートラルな彼の存在が3匹のつながりを強くしている面もあります。
「ミニピンは出てないの?」
残念ながら出てない。でもチワワは出てたよ。集団で現れてMe! Me! Me!って自己主張ばっかりしてるからme-dogsって呼ばれてた。
ローバーとレッドは現状を受け入れているんだけど、とにかく人間にもう一度会いたいチャーリーの意見を尊重してアメリカ大陸横断の旅を始めます。
彼らはそれまでマンハッタンの島を出たことがなかったので、外の世界の知らないことに驚きの連続。
初めて見る山に圧倒され「なに?このすごいの」「なんだか知らないけど、これは新しい名前をつけなくちゃいけない。」
人づて(正確には猫づて)に聞いた海とやらを目指して歩き、初めて見たビーチでは思い切りはしゃぎます。
ごはんは人間がくれるものだったけれど、自分で狩りをすることも学んでいきます。
旅の途中で出会った犬たちも生き生きと描かれていて素晴らしい。
軍用犬のジャーマンシェパードはチャーリーよりももっと熱心に人間の指示を待ち続けています。
彼には人間の指示以外の言葉は意味がないようで、3匹をやるせない気持ちにさせるんですが
この部分はいろんなことを考えさせられて、今もまだ頭の中で無限ループ中。
他にも元闘犬で人間不信のモンスターになってしまった犬とかね。
「漫画なのに、おかーさん難しい顔して読んでたものねえ。」
うん。あとね、やっぱり「終末の後もの」だから、どうしてもえげつないシーンもあるし
犬がひどい目に遭うのも描かれているから、誰にでもお勧めとは言い難いです。
でも読後感は爽やか。暴力描写に耐性有りで犬好きな方で、英語でもいいよって方にはお勧め。
ストーリーの作者はガース・エニス。実写映画化もされたパニッシャーの作者でもあります。
アートワーク担当はマイケル・ディパスカル。この人きっとすごい犬好き。
犬の動く様子がすごくリアルで「わかるわかる~!」って感じで描かれています。
でも、多分だけど二人とも猫はあんまり好きじゃないと思う。
だって、猫たちこれだもの(笑)当然悪役だし。
それから、すごく良いなあと思ったのは、犬がワンワンガウガウ吠える声をね
全て「I'm a Dog I'm a Dog」ってセリフに置き換えているんです。
いろんなシーンで、吠え方もそれぞれに違うはずのシーンなんですが
犬たちのセリフは吠えるシーンでは常に「I'm a Dog」なんだかすごく納得。
犬の吠え声を「I'm a Dog!」って言ってると思って聞くと、色々腑に落ちたり思い当たったり。
同じ言葉でも声や話し方で意味が変わるように犬の「I'm a Dog」もいろんな意味が込められてるんですよね。当たり前だけど。
さ、もう一回じっくり読もうかな。
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直訳すると「終末の後」戦争や疫病、天変地異などで人類と文明が終わった後の世界を描いたフィクションのジャンルのひとつ。
(ナウシカや北斗の拳、ターミネーターやマッドマックス、それからほとんどのゾンビもの、など)
私はねえ、大好きなんですよ、ポスト・アポカリプス。特に好きで好きで困るのがゾンビもの。
なんでかは上手く言えないんですが、あのリセット感がいらない物捨てまくった後の爽快感みたいでねえ。
で、タイトルですよ。その「終末の後もの」の犬バージョンのアメコミです。
「こちらでございます。ローバー、レッド、チャーリーというタイトルです。」
これがね、すっごい良いんですよ!!!
主人公はバセットハウンドのローバー、アイリッシュセッターのレッド、ボーダーコリーのチャーリー。
舞台はNYのマンハッタン。突然まったく原因がわからないままに人間が次々に凶暴化して、殺し合いを始めます。
暴力を他者に向けない者は自ら命を絶ち、人類はあっと言う間に滅亡。
残された犬たちの世界を、3匹の友情を軸に描かれています。
ちょっとズームで。でもテーマがテーマだけによく見ると暴力的なので、そういうの弱い方はじっくり見ないように。
何が良いってね、ストーリーもアートワーク(絵)も犬の本質をすごーくよく描いているところ。
ボーダーコリーのチャーリーはガイドドッグで、目の見えない飼い主さんをずっと助けてきました。
周囲の犬たちもチャーリーは頭が良いと思っていたし、チャーリーも自分の仕事を誇りにしてきた。
だから人間のいなくなった世界をチャーリーはなかなか受け入れられない。
「僕はまた人間から指示を受けたいんだよ。」って人間を探すために旅を続けます。
レッドはチャーリーとは反対に性格はいいけれど頭は弱いと思われている。
でも運動神経は抜群の肉体派で意外と頼りになる。
犬好きな人ならきっとすぐにわかるけれど、レッドはバカなんかじゃなくて、ただとても犬らしく生きているだけなんです。
ローバーはイギリス生まれで、いかにもそれらしく皮肉屋で論理的。でも実は情に厚いイイやつです。
ニュートラルな彼の存在が3匹のつながりを強くしている面もあります。
「ミニピンは出てないの?」
残念ながら出てない。でもチワワは出てたよ。集団で現れてMe! Me! Me!って自己主張ばっかりしてるからme-dogsって呼ばれてた。
ローバーとレッドは現状を受け入れているんだけど、とにかく人間にもう一度会いたいチャーリーの意見を尊重してアメリカ大陸横断の旅を始めます。
彼らはそれまでマンハッタンの島を出たことがなかったので、外の世界の知らないことに驚きの連続。
初めて見る山に圧倒され「なに?このすごいの」「なんだか知らないけど、これは新しい名前をつけなくちゃいけない。」
人づて(正確には猫づて)に聞いた海とやらを目指して歩き、初めて見たビーチでは思い切りはしゃぎます。
ごはんは人間がくれるものだったけれど、自分で狩りをすることも学んでいきます。
旅の途中で出会った犬たちも生き生きと描かれていて素晴らしい。
軍用犬のジャーマンシェパードはチャーリーよりももっと熱心に人間の指示を待ち続けています。
彼には人間の指示以外の言葉は意味がないようで、3匹をやるせない気持ちにさせるんですが
この部分はいろんなことを考えさせられて、今もまだ頭の中で無限ループ中。
他にも元闘犬で人間不信のモンスターになってしまった犬とかね。
「漫画なのに、おかーさん難しい顔して読んでたものねえ。」
うん。あとね、やっぱり「終末の後もの」だから、どうしてもえげつないシーンもあるし
犬がひどい目に遭うのも描かれているから、誰にでもお勧めとは言い難いです。
でも読後感は爽やか。暴力描写に耐性有りで犬好きな方で、英語でもいいよって方にはお勧め。
ストーリーの作者はガース・エニス。実写映画化もされたパニッシャーの作者でもあります。
アートワーク担当はマイケル・ディパスカル。この人きっとすごい犬好き。
犬の動く様子がすごくリアルで「わかるわかる~!」って感じで描かれています。
でも、多分だけど二人とも猫はあんまり好きじゃないと思う。
だって、猫たちこれだもの(笑)当然悪役だし。
それから、すごく良いなあと思ったのは、犬がワンワンガウガウ吠える声をね
全て「I'm a Dog I'm a Dog」ってセリフに置き換えているんです。
いろんなシーンで、吠え方もそれぞれに違うはずのシーンなんですが
犬たちのセリフは吠えるシーンでは常に「I'm a Dog」なんだかすごく納得。
犬の吠え声を「I'm a Dog!」って言ってると思って聞くと、色々腑に落ちたり思い当たったり。
同じ言葉でも声や話し方で意味が変わるように犬の「I'm a Dog」もいろんな意味が込められてるんですよね。当たり前だけど。
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