富山きのこクラブの皆様
橋屋様
有峰まつりに行きたかったのですが都合がつかず残念でした。
乾ききった薬勝寺池では、あちらこちらにコナラの立ち枯れが見られ、更に木食い虫が猛威を奮い白い木屑が根元に大量に落ちています。
【カシノナガキクイムシの影響と思われます。これでコナラと菌根を作っていたきのこはほとんどが死滅してしまうものと思います。土の中の菌類相もがらっと変わってしまいますね。(橋屋)】オオイチョウタケ、ムレオオイチョウタケ、または他ののものか区別がつけがたく悩んでおります。スギ林の腐葉土から発生、色は白く、柄は下が太くなり硬く、ひだは蜜でよく見ると枝も有るようです。
【悩ましい種類ですね。傘などがもう少し薄茶色~黄土色を帯びていればムレオオイチョウタケで決まりでしょうが、これにしては色が白過ぎます。ひょっとしたらムレオオイチョウタケのアルビノ(色素をつくる能力を失ったもの)かもしれませんね。ムレオオイチョウタケでしたら、少し嫌なにおいがするのも種の特徴ですので、確かめてください。(橋屋)】その他シュタケ、アケボノハリタケとも違う不明種1個でした。
【ぱっと見にはヒイロタケでしょうが、柄がしっかりしているのも気になります。これは何から発生していたのでしょうか?ヒイロタケならよく倒木に沿って次々一列になって発生しているのを見かけます。またシュタケはブナ帯に発生し、ヒイロタケより管口がより大きい(それでも小さいですが)ので区別ができます。(橋屋)】 別件で7月に前橋市の敷島公園(黒松が2700本ある広大な公園)に行ったときになにやら不明種、マゴジャクシの変形?
【クロマツの切り株ならマゴジャクシの幼菌(まだ傘が出来る前の姿)だと思います。ただ、マツ林にも広葉樹が混ざっていて、これを切った跡というのであればマンネンタケという可能性もあります。(橋屋)】
明日から立山の五色ガ原に登って涼んでくる予定です。
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富山きのこクラブの皆様へ
植物園の橋屋です。
先日土曜日にあった有峰森林文化村祭の初日は、温室当番で涙を流しながら植物に水をやっていました。
そこでこの反動で昨日の日曜日に有峰に入りました。
一番の収穫は冷タ谷でキヌガサタケの仲間を採ったことです。ただ、種を判定する基準になる白いレースの下の縁が奇形だったため、種の確定が難しいのが残念でした。
また東谷では下のキャンプ場に入りましたが、ここも数年使われていないらしくササが繁茂していて、以前覚えていた枯れ木などに到達するのが困難でした。ただ入り口から少し入った右手の広場(近くに錆びたトタン屋根の小屋がある)で幹の半分が枯れた木を見ると、それがハルニレの木であることがわかりました。
残念ながらタモギタケやホシアンズタケの姿はありませんでしたが、今後行けば覗いてみる価値はありそうです。今回は種名のわからない硬質菌が一つ採れただけでした。
また林道の道端で何気なく出ていた真っ黒けのきのこを手にとると、これが虫のまったく入っていないハタケシメジだったり、本当に残り物には福がある的な一日でした。
伊藤さんがこのMLに出された1枚目の写真は非常に気になる姿をしていますね。
多分アセタケ属だろうとは思いますが、名前がつきそうな特徴的な姿ですが、図鑑の絵合わせではなかなか名前が出てきませんね。