森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

マチスの身体性

2009年07月23日 12時09分23秒 | 過去ログ
月,火と高知で科研費研究に関連した研究打ち合わせを行う.
今度の科研費研究は臨床データの採取が必要なので
共同研究メンバーとの意見交換を行う.

火の夜は今年初めてよさこいの練習を観察する.
鳴子をならすという原点を思い,
聴覚的共鳴は実に感情を喚起させる現象であると思った.
かつての原始人が道具をつくり音をならし
コミュニケーションをはかる.
そして,それによって共感を覚えるというシンプルなこの行為が
実は大変生物としての人間らしいプロセスであると感じた.
そこには論理的なことばはいらない.
現代人が忘れかけているものをみた.

身体は抽象的であり,実にアナログである.
触覚的経験がいまだに解明されない事実はデジタル感覚でなく
アナログ感覚であるからだ.

触覚的経験は「私」というものを運んでくれる.

マチスの絵のような,抽象的な身体が
脳内に再現されているのだと思う.
人間の脳はスーパーコンピュータではない.
配線を電気的につないだだけで人間の脳を組織化することはまずもって難しい.
現代科学のアプローチは極めて問題を秘めている.

医学と科学には実に矛盾を感じるときがある.

よさこいの方は聴覚的シンクロに脳がとられ
視覚的にシンクロしているかの観察を干渉してしまった.
視覚的にもシンクロするよう,みなさん「練習」あるのみです.

1ステップ上の自分に出会いましょう.

生涯続けて「変わる」という目標を掲げている人は実に美しい.
クルム伊達公子のように「自分を身体をいじめる」ことで出会うのかもしれない.
10年ひと昔と笑って話せる人生は,
常に挑戦という文字を連れてくる.
10年前の自分を批判することも必要だし
どこかでリセットすることも必要だし,決別もいいのかもしれない.

人生とは挑戦である.
不確実性を楽しむ人生は豊かである.

火曜日に奈良に帰り,
水曜日の朝一で看護学科の授業を行い,
ここでは自閉症の行動と神経基盤,認知症の行動と神経基盤を討論し,
看護師としてのケアの視点を話した.

11時の電車で文部科学省に向かう.
16時より東京の霞ヶ関の文部科学省で
本学大学院の履行調査の面接を受ける.
滞りなく終了する.
霞ヶ関は省庁のオンパレード.
このような所に来るとは自分の人生に想定していなかった.
いろんな経験をさせていだいている.
そのような環境に感謝.

大学にもどり,
今日の夕方行う近隣の病院の講演資料を作成する.
来週から試験に突入するというのに問題作成はまだまだである.

今から8月末の「やまとフォーラム」の会議です.
ぜひとの参加お願いします.
他に20講座ほど用意しております.
8月30日は畿央大学へ!!!


明日は大阪女子短期大学の講義に向かい,
脳と食事について話す予定です.
もちろん資料は今日の夜になります.

その後,飛行機で高知に向かいます.

土曜日は南国土佐から火の国肥後に向かいます.

月・火:高知,水:東京,木:奈良,金:大阪,高知,土・日:熊本

西へ東は続きます.