なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事114~驚くべきオミクロン株の感染力、先週の陽性率は13.6%(先々週5.4%)、重症化率が低い、さてこの状況にどう対応する!?
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【先週のまとめ】
先週の陽性率は先々週5.4%⇒13.6%に急上昇、感染爆発!
驚くべき感染力のオミクロン株ですが、
重症化率が低いのはほぼ確定、
さて、この状況での対応は!?どう考える?
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◆ついに感染爆発始まる!!
ついにオミクロン株の感染爆発が始まりました、
陽性率は13.6%ですが、もう陽性率云々というレベルではありません、
国内の感染者数の推移を見ると、、、
7日間毎の陽性者数の推移
(~12月5日) 766人
(~12月12日) 861人
(~12月19日) 1088人
(~12月26日) 1738人
(~1月2日) 2777人
(~1月9日) 2万3168人
(~1月16日) 9万5498人
先々週の約4倍、年末年始の35倍に急増しました、
1カ月前に比べると100倍近い数字です、
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1月16日の都道府県別感染者数、
累計を棒グラフで見るとこうなります、
直近の都道府県別10万人当りの感染者数はこちら、
(NHKニュースサイトから転載)
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感染者に占めるオミクロン株の割合は全国で84%(1月13日現在)、
エリア別に観ると、
東京都83%
大阪府88%
沖縄県85%
広島県85%
山口県97%
感染爆発が早かったエリアではやはりオミクロン株の割合が高いようです、
概ね、今後国内では90%以上がオミクロン株に置き換わると推定します、
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先週までの陽性率、
陽性率 検査数 新規陽性者数
2021年
3月21日 2.3% 375025 8765人 ※21日緊急事態宣言全面解除
3月28日 3.0% 364712 11211人
4月4日 4.1% 383080 16018人 ※大阪・兵庫・宮城にまん延防止措置等適用
4月11日 5.4% 381306 20536人
4月18日 5.8% 456329 26426人 ※大阪府、緊急事態宣言発出を政府に要請
4月25日 6.0% 539640 32585人 ※大阪東京他、4月25日~緊急事態宣言発出
5月 2日 6.4% 542061 34811人
5月9日 7.8% 457873 35802人 ※緊急事態宣言5月31日まで延長・地域拡大
5月16日 6.8% 658101 44961人 ※5月16日北海道、広島、岡山に非常事態宣言
5月23日 5.5% 659869 36286人 ※5月23日から沖縄に緊急事態宣言
5月30日 4.6% 589322 27400人 ※緊急事態宣言6月20日まで再延長
6月6日 3.1% 602455 18649人
6月13日 2.9% 467753 13499人
6月20日 2.5% 411848 10178人 ※6月20日沖縄以外の緊急事態宣言解除
6月27日 2.6% 405628 10457人 ※小池知事休養中
7月4日 2.6% 416705 10919人 ※都議選で自民党実質敗北
7月11日 3.4% 394418 13314人 ※東京12日より4回目の緊急事態宣言
7月18日 4.1% 474414 19742人
7月25日 7.0% 386623 27234人 ※東京五輪開幕
8月1日 10.5% 580346 61157人 ※8月2日より6都府県に緊急事態宣言
8月8日 14.1% 646433 90958人 ※五輪閉幕
8月15日 16.6% 672232 111601人 ※緊急事態宣言9月12日まで延長
8月22日 18.3% 814829 149057人 ※パラリンピック開幕
8月29日 16.8% 931891 156931人
9月5日 13.4% 915614 122628人 ※菅総理退陣決まる
9月12日 9.3% 805362 75093人
9月19日 5.8% 711092 41053人
9月26日 3.8% 499717 19240人 ※緊急事態宣言解除の見込み
10月3日 2.4% 492203 11699人 ※9月30日ですべての規制解除
10月10日 1.5% 411006 6311人
10月17日 1.0% 396772 3914人 ※陽性者数が激減
10月24日 0.7% 327349 2384人
10月31日 1.6% 368684 5918人
11月7日 0.4% 319680 1427人
11月14日 0.4% 361803 1283人
11月21日 0.3% 336036 1013人
11月28日 0.2% 310456 729人 ※オミクロン株が拡大!!
12月5日 0.2% 337907 766人 ※オミクロン株国内でも3例確認
12月12日 0.3% 337968 761人
12月19日 0.3% 336563 1088人 ※オミクロン株、国内で50例以上
12月26日 0.5% 324927 1738人 ※国内でオミクロン株市中感染始まる、モルヌピラビル国内承認
1月2日 1.1% 251123 2777人 ※第6波の入口か?
1月9日 5.4% 429162 2万3168人 ※第6波に突入 沖縄/広島/山口にまん延防止等重点措置が適用
1月16日 13.6% 702929 9万5498人 ※大感染爆発状態、1都10県にまん延防止等措置検討
(厚労省HP日報から算出)
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◆ワクチン追加接種(3回目)状況
14日(金)現在のワクチン接種状況の画像を取り忘れました!失敗!!
数字のみ残しているので掲載します、
(首相官邸HPから転載)
この1週間の全接種回数は61.8万回、うち3回目接種が36.6万回と接種スピードはまだ上がっていません、
全接種回数/3回目接種
(1月8日~14日) 61.8万回/36.6万回
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1週間毎の接種回数
(8月15日まで) 1029万回
(8月22日まで) 840万回
(8月30日まで) 911万回
(9月6日まで) 827万回
(9月13日まで) 862万回
(9月17日まで) 557万回 ※14~17日の5日分のみ、連休のため発表が遅れています
(9月24日まで) 668万回 ※7日間の数字
(10月4日まで) 1089万回 ※8日間の数字
(10月11日まで) 718万回
(10月18日まで) 559万回 ※ややペースダウン
(10月25日まで) 486万回 ※ペースダウンは続きます
(11月1日まで) 424万回 ※さらに減速
(11月7日まで) 276万回
(11月15日まで) 229万回 ※11月15日までの8日間の数字
(11月21日まで) 166万回 ※6日間の数字
(11月29日まで) 89万回 ※8日間の数字
(12月6日まで) 71万回 ※7日間の数字
(12月13日まで) 55万回 ※7日間の数字
(12月20日まで) 53万回
(12月27日まで) 64万回 ※3回目接種増加
(1月3日まで) ※数値更新なし
(1月7日まで) 182万回 ※11日間の数字 年末年始なので参考値
(1月14日まで) 62万回 ※7日間の数字
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◆世界の接種回数
状況は先週と変わりません、
国内の3回目接種もやはりまだまだ、、、
(日経+英フィナンシャルタイムズHPから転載)
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◆年代別では、20代の感染者が増加
1月9日までの東京都の年代別感染者数比率、
1月16日までの東京都の年代別感染者数比率、
(NHKニュースサイトから転載)
16日間のサンプルでも、10代~30代の感染者が全体の71%となりました、
これはもう傾向値です、活動量の違いだろうと推定できます、
感染力の強いオミクロン株感染は活動量との相関がより高いと思われます、
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◆東京都の重症化率を観ると
ここに来て東京都の感染者が爆発的に増えました、
そのためサンプル数が増えたので、
『オミクロン株は重症化率が低い』という仮説は定量的に相当の確立で立証されようとしています、
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東京都の対策サイトで感染者と重症者数推移を見ると、
1月9日の状況、
感染者数 664.9人 ※(7日間移動平均)=1週間で約4650人が感染
入院者数 724人
重症者数 4人 ※人工心肺装置ECMO装着者
1月16日の状況、
感染者数 2848.4人 ※(7日間移動平均)=1週間で1万9939人が感染
入院者数 1333人
重症者数 5人 ※人口心肺装置ECMO装着者
重症者病床使用率 1%(都基準)510床/5人 17.4%(国基準)256人/1468床
この1週間で東京都では1人の死亡確認が発表されているので、
都基準重症者は実質2人増加となりますが、それにしても低い重症化率です、
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この“低い重症化率”をどう捉えるのか?
コレが今後のコロナ対策の方向性を決定する上でのキーファクターです、
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◆この低い重症化率をどう考え、どう対応するか?
第5波までと比べると、いくつかの面で様相が変わってきていると先週書きました、
・ワクチン3回目接種が有効なので接種を推進
・第5波の教訓から病床確保が進んでいる
2021年夏の第5波(病床が逼迫)の反省を踏まえて各自治体での病床確保はある程度進んでいます、
また、今回の感染爆発を受けての病床増加も有るようです、
重症者病床使用率
(国基準1月12日現在の比較的病床使用率が高いエリアのみ掲載)
全国平均 7%
東京 14%
神奈川 2%
福島 2%
長野 2%
静岡 2%
愛知 1%
大阪 10%
兵庫 1%
京都 8%
福岡 1%
沖縄 45%
広島 4%
山口 4%
(NHKニュースサイトから抜粋)
・経口薬の実用化も間に合うかも
『モヌルピラビル』や『「パクスロビド」』(体内でのウイルス複製工場などを攻撃)などの経口薬はそれなりの効果が見込まれています、
・国内の感染予防基本行動実行率は高い
いつまで経っても重要な感染予防のために基本行動=マスク着用、手指の消毒・3密の回避
国内でのこの基本行動実行率の高さは世界一ではないでしょうか?
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このように第5波に比べると、それなりの武器が揃ってきたこの時期、
オミクロン株にどう対応するのか?
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◆重症化率が低いオミクロン株、各国の対応は?
感染力が強いオミクロン株が先行して感染爆発を起こした南アフリカでは、
すでに感染者増加がピークアウトし始め、
『多くの人が免疫を獲得』したかもしれないというニュースも流れています、
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また、オミクロン株は感染爆発発生からピークアウトまでのタームが短いのではないかという期待もあります、
(実はワタシもそうではないかと睨んでいます)
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重症化しにくいのであれば、オミクロン株を『集団免疫獲得』の機会と捉え、
医療体制を整えた上で、強い行動規制・経済活動規制は行なわずに進んでいけば良いのではないかと考えたくなるのが人情です、
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実際、英国やフランスでは1日の感染者数が英国20万人(直近では8万人にピークアウト)、フランス30万にも関わらず、行動規制を緩和、経済活動優先の政策を検討しています、
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さて、オミクロン株は“風邪の1種”とまで割り切って経済活動を優先させるのが正しいのか?
感染爆発が収まるまで石橋を叩いて渡るのか?
日本のコロナ対策の分かれ目、分水嶺です、
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とりあえず国内では、1月17日には1都10県に“まん延防止等重点措置”の適用が検討されています、
まずは慎重に見極めるということでしょう、
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◆それでも基本対策をしっかり、対抗策を推進、そして収束時期を見極める
国内で感染拡大が始まったばかりのオミクロン株、
重症化率が低いことはほぼ確定、
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しかし、まだまだ分らないことはたくさんあります、
この後何かの弾みで症状が一転する可能性もあります、
後遺症として何が残るのか?まだ分っていません、
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少なくともあと数週間は疫学的な考証を続けていかなければならないでしょう、
それまでは、3回目接種、病床医療従事者の確保、経口薬の推進、感染予防基本行動の励行を続けることになります、
そのうえで、どの時期に舵を切るのか?
これは首相のお仕事です、
難しい判断ですが、それをするのが一国の長、ぜひ国民を正しい道に導いてほしいものです、
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◆しかし、一番の危惧は、、、最強の変異株の出現です
しかし、今一番の危惧は、、、
オミクロン株の次の手強い変異種が出てくるのか?
それともやはり、オミクロン株はコロナ禍収束のメッセンジャーだったのか?
ということです、
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もし、もしですよ、
『感染力が強く、重症化しやすい』完全無欠の最強進化ウイルスが出現したら、また数年は闘いが続くことになります、
ホントに、ホントにこれは勘弁して欲しい、
もう、これ以上の強敵が出現しないことを心から祈ります、
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