なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事113~先週の陽性率は一気に5.4%まで上昇、想像以上のオミクロン株の感染力、あっという間に第6波のまっただ中に。
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【先週のまとめ】
先週の陽性率はなんと5.4%、
あっという間に第6波のまっただ中に突入、
重症化率が低いのは間違いなさそうですが、
大切なのは基本的な感染予防行動、
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◆1月3日~9日の陽性率は5.4%!感染爆発始まる!!
先週の陽性率は5.4%(先々週1.1%)と激増、感染爆発が始まりました、
陽性率が5%を超えるのは2021年9月第3週目以来16週間ぶりです、
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正直、先週の陽性率は3%台くらいと予測していましたが、
現実にはそれを大きく上回る5.4%!
この1週間の陽性者数は10倍近い2万7千人を超えました、
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オミクロン株の感染力は想像通り、いや想像以上の強烈な感染力です、
少なくとも今後4~6週間くらいは陽性率が上がり続けると考えます、
7日間毎の陽性者数の推移
(~12月5日) 766人
(~12月12日) 861人
(~12月19日) 1088人
(~12月26日) 1738人
(~1月2日) 2777人
(~1月9日) 2万3168人
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1月9日の都道府県別感染者数、
棒グラフで見るとこうなります、
沖縄県は凄まじいことになっています、
(NHKニュースサイトから転載)
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感染者に占めるオミクロン株の割合はまだハッキリとしませんが、
東京都で約40%超というニュース(1月6日)が流れていました、60%というニュースもあったと思います、
今後は90%程度がオミクロン株に置き換わっていくのではないかという専門家の発言もありました、
これは凶なのか?吉なのか?(後述)
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先週までの陽性率、
陽性率 検査数 新規陽性者数
2021年
3月21日 2.3% 375025 8765人 ※21日緊急事態宣言全面解除
3月28日 3.0% 364712 11211人
4月4日 4.1% 383080 16018人 ※大阪・兵庫・宮城にまん延防止措置等適用
4月11日 5.4% 381306 20536人
4月18日 5.8% 456329 26426人 ※大阪府、緊急事態宣言発出を政府に要請
4月25日 6.0% 539640 32585人 ※大阪東京他、4月25日~緊急事態宣言発出
5月 2日 6.4% 542061 34811人
5月9日 7.8% 457873 35802人 ※緊急事態宣言5月31日まで延長・地域拡大
5月16日 6.8% 658101 44961人 ※5月16日北海道、広島、岡山に非常事態宣言
5月23日 5.5% 659869 36286人 ※5月23日から沖縄に緊急事態宣言
5月30日 4.6% 589322 27400人 ※緊急事態宣言6月20日まで再延長
6月6日 3.1% 602455 18649人
6月13日 2.9% 467753 13499人
6月20日 2.5% 411848 10178人 ※6月20日沖縄以外の緊急事態宣言解除
6月27日 2.6% 405628 10457人 ※小池知事休養中
7月4日 2.6% 416705 10919人 ※都議選で自民党実質敗北
7月11日 3.4% 394418 13314人 ※東京12日より4回目の緊急事態宣言
7月18日 4.1% 474414 19742人
7月25日 7.0% 386623 27234人 ※東京五輪開幕
8月1日 10.5% 580346 61157人 ※8月2日より6都府県に緊急事態宣言
8月8日 14.1% 646433 90958人 ※五輪閉幕
8月15日 16.6% 672232 111601人 ※緊急事態宣言9月12日まで延長
8月22日 18.3% 814829 149057人 ※パラリンピック開幕
8月29日 16.8% 931891 156931人
9月5日 13.4% 915614 122628人 ※菅総理退陣決まる
9月12日 9.3% 805362 75093人
9月19日 5.8% 711092 41053人
9月26日 3.8% 499717 19240人 ※緊急事態宣言解除の見込み
10月3日 2.4% 492203 11699人 ※9月30日ですべての規制解除
10月10日 1.5% 411006 6311人
10月17日 1.0% 396772 3914人 ※陽性者数が激減
10月24日 0.7% 327349 2384人
10月31日 1.6% 368684 5918人
11月7日 0.4% 319680 1427人
11月14日 0.4% 361803 1283人
11月21日 0.3% 336036 1013人
11月28日 0.2% 310456 729人 ※オミクロン株が拡大!!
12月5日 0.2% 337907 766人 ※オミクロン株国内でも3例確認
12月12日 0.3% 337968 761人
12月19日 0.3% 336563 1088人 ※オミクロン株、国内で50例以上
12月26日 0.5% 324927 1738人 ※国内でオミクロン株市中感染始まる、モルヌピラビル国内承認
1月2日 1.1% 251123 2777人 ※第6波の入口か?
1月9日 5.4% 429162 2万3168人 ※第6波に突入 沖縄/広島/山口にまん延防止等重点措置が適用
(厚労省HP日報から算出)
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◆ワクチン追加接種(3回目)状況
この3連休も首相官邸はお休みのようです、
こんな状況なんだから、出来ればワクチン接種数だけでも更新して欲しいんだけど、、、
とりあえず、7日(金)現在のワクチン接種状況、
(首相官邸HPから転載)
医療従事者、介護従事者、高齢者を優先して薦められている3回目追加接種ですが、その実態はまだまだのようです、
この2週間(11日間)の3回目接種回数は28.4万回、
全接種回数/3回目接種
(12月21日~27日) 64万回/26.5万回
(12月28日~1月7日) 182万回/28.4万回 ※11日間の数字
全接種回数は増えていますが、3回目接種は実質減少、
年末年始の数字なのであまり参考にならないのですが、、、
来週以降の数字をしっかり見ていきたいと思います、
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1週間の接種回数
(8月15日まで) 1029万回
(8月22日まで) 840万回
(8月30日まで) 911万回
(9月6日まで) 827万回
(9月13日まで) 862万回
(9月17日まで) 557万回 ※14~17日の5日分のみ、連休のため発表が遅れています
(9月24日まで) 668万回 ※7日間の数字
(10月4日まで) 1089万回 ※8日間の数字
(10月11日まで) 718万回
(10月18日まで) 559万回 ※ややペースダウン
(10月25日まで) 486万回 ※ペースダウンは続きます
(11月1日まで) 424万回 ※さらに減速
(11月7日まで) 276万回
(11月15日まで) 229万回 ※11月15日までの8日間の数字
(11月21日まで) 166万回 ※6日間の数字
(11月29日まで) 89万回 ※8日間の数字
(12月6日まで) 71万回 ※7日間の数字
(12月13日まで) 55万回 ※7日間の数字
(12月20日まで) 53万回
(12月27日まで) 64万回 ※3回目接種増加
(1月3日まで) ※数値更新なし
(1月7日まで) 182万回 ※11日間の数字 年末年始なので参考値
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◆世界の接種回数
全接種回数では日本はトルコに抜かれて14番目、
国内の3回目接種はまだまだ、、、
(日経+英フィナンシャルタイムズHPから転載)
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◆年代別では、20代の感染者が増加
1月9日までの東京の年代別感染者数比率、
(NHKニュースサイトから転載)
20代の感染者増が顕著です、年末年始で3密の機会が多かったのか、、、
感染力が強いオミクロン株、とにかく今は接触機会を減らす事が重要、
感染予防の基本行動=マスク着用、手指の消毒、3密回避、
いつまで経ってもこの重要性は変りません、
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◆都道府県別の感染率
都道府県別:直近1週間の10万人当りの感染者数(1月2日の数字)、
(NHKニュースサイトから転載)
全都道府県で数字が出るようになりました、
やはり「まん延防止等重点措置」が適用された沖縄、広島、山口は感染爆発の状況、
とくに沖縄は凄まじい数字、
4番目以下のエリアも今後感染拡大が急速に進むと思われます、
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◆さて、この第6波をどのように乗り切るのか?
第5波までと比べると、いくつかの面で様相が変わってきていると考えます、
・ワクチン3回目接種が有効
『コロナのこと109』、『コロナのこと110』で書いていますが、
ワクチンを3回接種する事で、オミクロン株への感染も相当予防できるというデータが示されています、
3回目接種を推し進めることが重要であることは間違いなさそうです、
・第5波の教訓から病床確保が進んでいる
2021年夏の第5波では病床が逼迫、入院できないまま死亡されるという方が続出、
この反省を踏まえて各自治体での病床確保はある程度進んでいます、
十分かどうかは今後の流行拡大規模次第とはいえ、第5波のような状況を避けられる可能性は高くなっています
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まだ、あまり参考になる数値ではありませんが、1月9日現在の病床使用率は以下の通りです、
(比較的病床使用率が高いエリアのみ掲載)
東京 5%
群馬 10%
石川 13%
大阪 9%
兵庫 5%
京都 20%
滋賀 10%
愛知 5%
沖縄 20%
広島 18%
山口 23%
島根 11%
(NHKニュースサイトから転載)
・経口薬の実用化も間に合うかも
感染力が強いオミクロン株には『抗体カクテル』(身体に入ろうとするウイルスを撃退)はほとんど効果が無いようですが、
『モヌルピラビル』や『「パクスロビド」』(体内でのウイルス複製工場などを攻撃)などの経口薬はそれなりの効果が見込まれています、
『モヌルピラビル』はすでに国内の医療機関・調剤薬局で処方されている(2021年12月末~)
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・そして、重症化率が低いオミクロン株
2021年11月から流行しているオミクロン株、当初より“重症化率が低い”と云われてきましたが、
国内でのオミクロン株感染が増えてきたことで“重症化率が低い”ことが臨床的にも確認されつつあると考えます、
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東京都の感染者数と重症者数を観ると、
1月9日現在、
感染者数 664.9人 ※(7日間移動平均)=1週間で約4650人が感染
入院者数 724人
重症者数 4人 ※人工心肺装置ECMO装着者
たしかに第5波のデルタ株よりも入院率・重症化率は相当低い様に観えます、
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第5波最大のリスクは病床の逼迫=治療を受けられない感染者が多数出たことです、
その面からすると、第6波では病床確保進捗と重症化率の低さが相まって、もっとも大きいリスク=病床の逼迫は避けられるかもしれません、
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・しかし、もっとも重要なのはやはり感染予防の基本行動
エッセンシャルワーカーの感染、濃厚接触者認定による、医療現場の戦力不足が大きな問題になってきています、
重症化しないからと感染予防を怠ると、医療現場へそのシワ寄せが行きます、
感染者が必要な医療を受けられるようにするには、
やはり、すべての人々の感染予防の基本行動=マスク着用・手指の消毒・3密の回避がもっとも重要と考えます、
諸外国と比べて国内の感染者数が少ないのは、やはりこの基本行動が良く出来ているからではないかと思い始めています、
感染力の強いオミクロン株に対しても、まずは感染予防の基本行動の実行率がもっとも重要なのです、
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◆重症化率は低いがその実態はまだ不明、とにかく感染予防を続けましょう
国内で感染拡大が始まったばかりのオミクロン株、
重症化率が低いことはなんとなく分ってきましたが、その実態はまだまだ未解明です、
その素顔が分るのは数週間後、1月末頃にはもっといろいろなことが分ってくると思います、
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重症化しないので“感染しても大丈夫”という思いもあるとは思います、
これを機に『集団免疫』を獲得しよう!という考え方もあるとは思いますが、、、
オミクロン株の素顔が分るまでは“感染しても大丈夫”という考えは持たないようにしましょう、
無用の感染は上記「医療現場の逼迫」の原因にもなります、
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オミクロン株の後遺症はまだまだ未解明、風邪のように治れば良いですが、、、
これまでのコロナ感染を観ると、消化器系や味覚・嗅覚の後遺症が長引く後遺症も多く観られます、
たしかに、オミクロン株では消化器系、嗅覚・味覚障害は少ないようですが、まだその確認解明は成されていません、
オミクロン株ではどんな後遺症が残るのか?それはこれからの研究で解明されることです、
それまでは、とにかく感染しないこと、感染予防の基本行動をしっかり行なうことが重要です、
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第6波、感染拡大スピードが速い分、収束も早いかもしれません、
あと4週~6週間で減少に転じるのではないかと期待しています、
それまでは、しっかり感染予防の基本行動をとる、これが大切、
そして春には、今度こそコロナ禍収束への道しるべが見えることを祈っています、
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