テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

独酌酔言:ビデオ映像で明快になったスポーツの判定、次はAI登場か?

2024年07月18日 | 世の中

大関陣がバタバタと連敗した7月場所が始まりました、

普段はそんなに興味は無いのですが、始まるとつい見てしまう大相撲、

不思議だなあ、大相撲とマラソンだけは、なぜか?ついついTVに釘付けになってしまいます、

さて、今場所もあったと思うのですが、大相撲の行事差し違え

大相撲の勝敗判定は行事の軍配に掛かっていますが、

行事も人の子、もちろん判定を間違う場合もあります、これが行司差し違え、

行事の最高位である立行司だけは脇差(小刀)帯刀しています、

これは刺し違えた場合、切腹する覚悟がある、という事を示している、との説があります、

怖いですね、ミスジャッジで切腹ですか、、、

でも、ご安心を、分かる範囲での歴史の中で、差し違えで切腹した行司さんはいないそうです、

スポーツには判定がつきもの、判定するには審判員が必要です、

例外として、自らを律する紳士のスポーツと言われるゴルフだけは、一応、審判は存在しない

自らがルールに則って競技を行わなければならないと規定されている、

という事になっているからですが、

プロの大会などでは、ルール通りに競技が遂行されていない場合に限り、

モノ申すレフリー(審判員)いるようです、

判定の精度を高めるために、この30年ほどで各スポーツに導入されたのが“ビデオ判定”です、

サッカーなら『ビデオ・アシスタント・レフリー』=VARとして耳に馴染みがあるのでは、

2022年FIFAワールドカップの“三笘の1ミリ”も、このシステムがあればこその奇跡でした、

これはビデオを見て判定を下す審判員がフィールド外に常にいる、という仕組みで、

主審からも、ビデオ審判員からも、ビデオでの判定を促すことが出来ますが、

最終の判定決定権は主審にあります、

ラグビにも同様の制度があり、

こちらの審判員は『テレビジョン マッチ オフィシャル』というそうです、

ラグビーではさらに、主審がイエローカードを出して、選手が一時退場になった場合、

一時退場時間内に、そのファウルがレッドカード(一発退場)に相当するかどうかをビデオ判定するルール(ファウルプレー レビュー オフィシャル)も導入、

ラグビーワールドカップでは、この制度が適用されるシーンを度々観ましたよね、

プロ野球なら『リクエスト』、これは見たことがある方が多いでしょうね、

外野のファウル・ホームランアウト・セーフや危険球・危険走塁の判定に使われま

ボール・ストライクハーフスイング、守備・走塁妨害などには適用されません

審判員は球場内の施設に入ってビデオ映像を見て判定を下しているようですが、

この映像は?TV中継の映像と同じなのでしょうか

それとも、主催者であるNPB(日本野球機構)が別に録画している映像があるのか

良く分かりませんが、本拠地球場はそういう設備が完備してそうですが、

地方球場などでの試合の場合、

その都度、独自にカメラを何台も稼働させなければならないので、

結構な負担になるような気がしますね、

どうなっているんでしょうね、

大相撲の場合は、なんとなくNHKの映像が判定に使われているような気がします、

NHKさん、潤沢な予算を背景にカメラを何台も置いているでしょうし、

NHKと相撲協会とは、独占放映という切っても切れない関係ですからね^^)

ビデオ判定が最初に使われだした、というか、TV中継で頻繁に見るようになった印象が強いのがテニスです、

テニスの場合は『チャレンジ』という仕組み、

選手が判定に不服な場合、1セットに3回失敗するまで『チャレンジ』を要求できます、

でも、今はね、TV中継で、ライン際の際どいボール着地跡はすぐに映像で流れるのが当たり前になっていますからね、

観ているほうはストレス無しです、

ちなみに、あの際どいボール着地跡を瞬時に映し出すシステムは、

「ホークアイ」(鷹の目)と呼ばれる軍事技術(ミサイル誘導システム)が使われており、

10台のカメラの映像から、瞬時にボールの軌道を計算して映像化しているそうです、

凄い、

この「ホークアイ」は、サッカーのVARにも活用されているそうです、

なにとぞ、平和利用のみに使っていただきたい技術です、

他にはバレーボールやバスケットボール、柔道、レスリングなどでも、ビデオ判定のルールがあるそうです、

あまり観た憶えは無いですが、きっと陰でしっかり活用されているんでしょうね、

スポーツの公正・公平さを高い確度で担保しようと始まったビデオ判定

現在はさらにサッカーのVARのように、すでにAIも参加しているようです、

“三笘の1ミリ”もAIによる判定だったそうです、

プロ野球のボール・ストライク判定にもAIが使えそうですよね、

相当な精度で判定できると思います、

もちろん、AI導入には賛否ありそうです、

ビデオ判定さえ、導入時には反対論を言う人がいました、

結構、ロマンチックなスポーツあるべき論とかね、

でも、いまやビデオ判定が無ければ

公正・公平な試合進行が出来ない競技がほとんどのような気がします、

AI導入にはもう一山、二山あるような気がしますが、

AIへの流れは止められないんじゃないかな、

クルマの衝突防止システムじゃないですが、そのうち必須になりそうな気がします、

その時に、ヒトがAIに支配されるという、

ハリウッドアクション映画的な懸念があるのもたしかです、

AIとの付き合い方はスポーツに限らず、

あらゆる生活や企業活動、政治活動、軍事活動の場面で、

その定義付けとルール決めが必須になってくると思います、

さて、ハリウッドアクション映画のような“ヒトvs AI”的な危機が訪れるのか?

可能性はあります、

それなら、スポーツへのAI活用が先陣を切ることで、

平和利用への道が開かれることを期待します、