テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事56~先週の週間陽性率は5.6%と漸減、でも感染者は過去最多を更新中、まだまだ感染は拡大中です。

2020年12月21日 | コロナウイルス2020

なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事56~

先週の週間陽性率は5.6%と漸減、でも感染者は過去最多を更新中、まだまだ感染は拡大中です、

来週はもう年末、おだやかな正月は迎えられるのか?

(各日までの1週間の平均陽性率)
      陽性率     検査数  陽性者数
6月21日 0.5%  73911  435人
6月28日 1.3%  39103  526人
7月5日   2.6%  43392   1132人
7月12日 3.4%  57911 1980人
7月19日 3.8%  81922 3140人
7月26日 5.9%  80286 4742人
8月2日   6.0% 121121   7304人
8月9日   6.1% 164877  10094人
8月16日 4.5% 176032    7931人
8月23日 4.9%  143766    7033人
8月30日 4.4% 124531    5517人
9月  6日 3.0% 140951 4155人
9月13日 3.1% 121494 3799人
9月20日 2.8% 124451 3439人
9月27日 2.9% 108743 3033人
10月4日 1.7% 214882 3649人 ※ただし、検査数に異常値参入有、実質横ばい
10月11日  2.7% 132914 3573人
10月18日  2.8% 134620 3744人
10月25日  2.8% 139830 3878人
11月 1日   3.1% 147810 4612人
11月 8日   4.2% 140243 5940人
11月15日  5.5% 173776 9591人
11月22日  6.2% 217199 13502人
11月29日  6.1%  236143 14474人
12月6日 6.1%  251480 15445人
12月13日  5.9%  292670 17189人
12月20日  5.6% 330070 18593人
 ※厚労省発表日報から集計

12月20日(日)までの1週間の陽性率は5.6%とやや減少、

しかし、感染者数は過去最高の18、593人と感染拡大は止まっていません、

現状をどう見るべきなのか?

・感染拡大は一定のスピードで続いているが、ピークは低い
陽性率はやや下がりましたが、感染拡大は依然として一定のスピードで粛々と進んでいます、
なにか、COVIC-19の実力を見せつけられている感じです、
しかし、パンデミック(感染爆発)という比例級数的な感染拡大には至っていない、
何度も何度も書きますが、何らかの理由で東アジアの感染ピークは欧米に比べると相当低くセッティングされているようです、

・PCR検査態勢は整っている
感染者数が過去最高を更新しているのに陽性率が低下、これはPCR検査数の伸びが感染者の伸びを上回っているから、と見るのが妥当かと考えます、
つまり、クラスター・感染者周辺の濃厚接触者をしっかり追えている、と云うことかと考えます、
民間機関での自主的なPCR検査の増加も影響しているかもしれません、

そして、

・来週も陽性率は漸減すると予測します
もう少し速いペースで減少に転ずると予測していましたが、さすがに結構しぶといです、
春や夏の流行に比べてピークは高いし、期間も長い、
これは季節要因によるモノですね、もともと風邪系のウイルスですから、冬場は感染しやすくなるのは仕方ない、
マスク・手洗い・密の回避という基本行動を徹底するしかありません、

それでも、来週は陽性率がさらに減少すると予測します、
何度も流行を繰り返すという過去の疫病ウイルスの実績、ある程度でいったん感染を弱める力が働くようです、自然の摂理、でもまた流行ります、、、

飲食業への過酷な営業規制による効果もあると思います、

◆GOTOはいったん中止、飲食店への営業規制はどうなんだ?

GOTOはこの感染拡大を受けて正月明けまでいったん中止となりました、

この感染状況では止む無しと考えますが、

にしても、政府の説明の仕方は下手、

というか、なぜあんなややこしい言い回しで説明するのだろうか?理解できません、

西村さんは『予防的処置としてGOTOを中止する』と説明、分かりにくくなるだけの言葉選び、

また、野党も『GOTOはリスクが低いと云っていたじゃないか』と、揚げ足とりのような質問、

とても残念です、

独酌酔言的にはもっと明快に単純に考えています、

・感染リスクが一番高いのは飲み会・宴会
(医療機関や高齢者施設・学校などがそれに続く)

・新幹線、飛行機などでの感染リスクは低い

なので、飲食店への営業規制はある程度仕方ないと考えています、
(もちろん、店の死活問題でもあるので、そこは国がしっかり対策を考える必要があります)

GOTOトラベルも、移動自体にリスクが少ないので、当初は継続の予定だった、

なぜなら、春の緊急事態宣言時に、経済が完全に止まった場合の別のリスクが取り切れないことを、政府も私たちも身をもって思い知ったから、

でも、現実には旅先での飲み会・宴会はどうしてもあり得る、旅先では気も緩む、

感染機会の拡大に寄与する可能性は否定できない、

ここまで感染が拡大した以上、ここは根元から止めることも必要であると考えた、

だからGOTOはいったん中止します、

ということで矛盾のない説明が出来ます、

なのに、難しい言い回しや言葉選びをする、、、

感染拡大防止と経済活動の維持は二律背反、両立しません、

そこの難しい舵取りを判断するのが政治家の仕事、

堂々と説明すれば良いのに、予防的処置とか、菅さんの棒読み会見からも何も伝わってこない、

メルケル首相が感情をあらわにして、

『毎日500人以上の死者が出るという現状は到底受け入れられない』と再び厳しい外出・営業規制を打ち出しました、

あそこまで正直に云われると、国民もそれなりに納得できるのではないでしょうか?
(もちろん、国の支援策もセットでの話ですが)

問題は医療現場の逼迫

先週と状況は変わっていません、

現在の感染拡大レベルで日本の医療現場は崩壊寸前であるという現場の声が続々と上がってきています、
(もし、欧米並みの感染ピークが来たらどうなるのか?背筋が凍ります)

正直、日本の医療はもっと高度で充実しているのかと思っていました、

医師不足は以前から問題になっていたそうです、
(コロナのこと55参照)

医療現場の仕組み、劣悪な労働環境と報酬の低さは慢性的な問題みたいです、

ここについても国は抜本的な対策を打ち出して欲しいです、

次の新型ウイルス襲来までに新しい日本の医療体制の構築を目指す!だれか、政治家の方にこう公言してほしいです、

ワクチン開発でも日本の科学分野の劣化があらわに

12月20日(日)の『NHKスペシャル』が興味深かったです、

パンデミック 激動の世界 (6)「“科学立国” 再生への道」

国内でもいち早くワクチン開発に乗り出していましたが、

結果的には欧米の開発スピードにはまったく太刀打ち出来ていません、

今やっと第2相に入った感じ、

その間に欧米ではすでに接種が始まっています、

日本のスピードも異例の早さで進んでいるそうですが、

欧米のスピードはそれこそ“ワープスピード”なのです、

COVID-19関連の発表論文数、日本は16位、

中国や欧米に遠く及ばず、インドやブラジルにも後れを取っています、

未来を担う若手研究者の環境も劣悪です、

准教授・助教の多くが無給に近い状態で研究をしなければならない現実、

生活のため研究者の道を諦める人も多いそうです、

「NHKスペシャル」では、ワクチン開発現場を取材していました、

最も期待される会社(滋賀県長浜のあそこです)の現場はなんと3名で開発を進めていました、

うち一人は1年契約の非正規雇用、この方が現場作業のキーマン、、なんとまあ、、、

喫緊の課題、いまもっとも切実に求められているワクチン開発の現場が3人、、、

政府からのワクチン開発支援は日本で1社あたり100億円くらい、米国では2000億円、確度が上がれば追加の支援も、

支援金額の差も歴然ですが、

平時からの研究者育成土壌が時代遅れになってしまっているのは明らかです、

これもNHKの画面、

国立大学教員の期限付雇用(非正規雇用)が歯止め無く拡大しています、

国立大学改革(独立行政法人化)、民主党政権時の仕分け、安倍政権での長期に渡る不毛の巨額景気対策の影で、

日本の医療・科学分野の劣化は粛々と進んでいたわけです、

COVID-19の流行は、皮肉にもこういう日本の医療・科学の脆弱性をあらわにしてくれました、

目の前の感染拡大防止と共に、中長期的な国の有りよう、

日本国が進むべき道筋を示すリーダーの登場を切望します、



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