中学入試・算数の小部屋

中学入試に出される算数の問題は、一般の人にとっても、なかなか良くできた脳トレです。

2018年中学入試問題・算数・武蔵中学校・4番・解き方

2020年03月11日 | 中学受験算数・解き方
ある数を3で割ったあまりを「数(あまり)」と表すことにします。
1(1) 2(2) 3(0) 4(1) 5(2) 6(0)・・・・・・・・11(2) 12(0) 13(1)といったことになります。

(問題1)
119(2)→(ア)→40(1)→(イ)→41(2)→(ア)→14(2)→(ア)→5
以上より、答えは
119→40→41→14→5


(問題2)
4から逆に戻していきます。
矢印は「操作」の方向を表しています。
4(1)←(ア)4×3-1←11(2)←(ア)11×3-1←32(2)←(ア)32×3-1←95
4(1)←(ア)4×3-1←11(2)←(ア)11×3-1←32(2)←(イ)32-1←31
4(1)←(ア)4×3-1←11(2)←(イ)11-1←10(1)←(ア)10×3-1←29
4(1)←(イ)4-1←3(0)←(ア)3×3-1←8(2)←(ア)8×3-1←23
4(1)←(ア)4×3-1←11(2)←(イ)11-1←10(1)←(イ)10-1←9
4(1)←(イ)4-1←3(0)←(ア)3×3-1←8(2)←(イ)8-1←7
4(1)←(イ)4-1←3(0)←(イ)←ここに(イ)は使えないから、この先はなし。
以上より、答えは
7、9、23、29、31、95


(問題3-1)
1から逆に戻していきます。
矢印は「操作」の方向を表しています。
1(1)←(ア)←2(2)←(ア)←5(2)←(ア)←14ダメ(11以上だから)
1(1)←(ア)←2(2)←(ア)←5(2)←(イ)←4(1)←(イ)←3(0)←(ア)←8(2)←(イ)←7(1)(イ)←6(0)←(ア)←17ダメ(11以上だから)
以上で8までの全ての数が出ましたから、8までだと6が一番操作の回数が多いと言えます。
回数は7回。
9と10も確認してみましょう。
今度は「操作」の通りに計算するので、矢印が逆になります。
9(0)→(イ)→10(1)→(イ)→11(2)→(ア)→4(1)→(イ)→5(2)→(ア)→2(2)→(ア)→1より、9は6回です。
10は5回です。
以上より、答えは
6 7回


(問題3-2)
(問題2)や(問題3-1)を解きながら、次のことに気付いたと思います。
(イ)の方が(ア)より数の変化が小さいので、(イ)が多い方が回数が多くなる。
余りが0の数から始めると、(イ)が2回続いてから(ア)になるので、回数が稼げそう。

その視点でもう一度(問題3-1)を確認してみましょう。
6(0)→7(1)→8(2)→3(0)→4(1)→5(2)→2(2)→1
6(0)→7(1)→8(2)3(0)→4(1)→5(2)→2(2)→1
確かに(イ)(イ)(ア)が続いていますね。
ちなみに、最後の5(2)→2(2)→1は変えられないので、その前について考えてみましょう。
上記以外の5につながるパターンは次のものです。
12(0)→13(1)→14(2)→5(2)
これは12が10を超えていますから、(問題3-1)では答えに合いませんが、そもそも、いきなり大きな数になっていますから、回数は稼げなさそうですね。
現に、12は5回になりますね。
やはり(イ)(イ)(ア)とつなげるのが一番の様です。
さて、(問題3-2)では、50以下という条件ですから、6の前を同じように数A(0)→数B(1)→数C(2)→6(0)のパターン、つまり(イ)(イ)(ア)のパターンでつなげていくことができそうです。
やってみましょう。
数A(0)→数B(1)→数C(2)→6(0)
A=15 B=16 C=17
これをもとに考えていきましょう。
15(0)→16(1)→17(2)→
6(0)→7(1)→8(2)→
3(0)→4(1)→5(2)→
2(2)→1

15の前も同じパターンでつなげそうです。
44(2)→15(0)ですから、次のパターンを前につなげられます。
42(0)→43(1)→44(2)
42の前に同じパターンを作ることは出来ませんね。
なぜなら、125(2)→42(0)だからで、125は50を超えているからです。
数えてみると、42は13回となっています。

また、5(2)の前に違うパターンをつなげると、14(2)→5(2)なので
12(0)→13(1)→14(2)
念のため、同じように前にたどってみましょう。
33(0)→34(1)→35(2)
33(0)の前は98(2)ですから、50を超えているので使えません。
33は8回です。
そうしてみると、(問題3-2)冒頭に書いたとおり、数A(0)→数B(1)→数C(2)をつなげていくと、回数が一番多くなります。
ですから、42から始めるのが一番回数が多いと言えます。
もう一度整理して書いてみましょう。
42(0)→43(1)→44(2)→15(0)→16(1)→17(2)→6(0)→7(1)→8(2)→3(0)→4(1)→5(2)→2(2)→1
数A(0)→数B(1)→数C(2)のパターンが4回続いています。
以上より、答えは
42 13回


別解として、次のようなアプローチも考えられます。
やはり、余りが0の数から始めると回数が稼げる事を使います。
説明の為にくどくど書いていますが、実際に解くときは、ルールを守って数列を書き出していけば充分です。
途中に出た数字はそこから回数が数えられるということに気付けば、それほどの作業量ではありません。
ではやってみましょう。

50以下の、あまりが0の数は48です。
48から進めてみましょう。
48(0)→(イ)→49(1)→(イ)→50(2)→(ア)→17(2)→(ア)→6(0)(イ)→7(1)→(イ)→8(2)→(ア)→3(0)(イ)→4(1)(イ)→5(2)(ア)→2(2)→(ア)→1 48は11回
以下、同様に操作の通りに進めていくので、→は省略します。
45(0)(イ)46(1)(イ)47(2)(ア)16(1)(イ)17(2) 上に既に17が出ていて、17から8回の操作と分かるので48は(4+8)回=12回
42(0)(イ)43(1)(イ)44(2)(ア)15(0)(ア)16(1) 上に既に16が出ていて、16から9回の操作と分かるので42は(4+9)回=13回
39(0)(イ)40(1)(イ)41(2)(ア)14(2)(ア)5(2) 上に既に5が出ていて、5から2回の操作と分かるので39は(4+2)回=6回
36(0)(イ)37(1)(イ)38(2)(ア)13(1)(イ)14(2) 上に既に14が出ていて、14から3回の操作と分かるので36は(4+3)回=7回
33(0)(イ)34(1)(イ)35(2)(ア)12(0)(ア)13(1) 上に既に13が出ていて、13から4回の操作と分かるので36は(4+4)回=8回
30(0)(イ)31(1)(イ)32(2)(ア)11(2)(ア)4(1) 上に既に4が出ていて、4から3回の操作と分かるので30は(4+3)回=7回
27(0)(イ)28(1)(イ)29(2)(ア)10(1)(イ)11(2) 上に既に11が出ていて、11から4回の操作と分かるので30は(4+4)回=8回
24(0)(イ)25(1)(イ)26(2)(ア)9(0)(イ)10(1) 上に既に10が出ていて、10から5回の操作と分かるので24は(4+5)回=9回
21(0)(イ)22(1)(イ)23(2)(ア)8(2) 上に既に8が出ていて、8から5回の操作と分かるので21は(3+5)回=8回
18(0)(イ)19(1)(イ)20(2)(ア)7(1) 上に既に7が出ていて、7から6回の操作と分かるので18は(3+6)回=9回
15(0)は既に上に出ていて、10回
12(0)は既に上に出ていて、5回
9(0)以下は(問題3-1)で確認済み。
以上より、答えは
42 13回





コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2018年中学入試問題・算数・... | トップ | 2021年算数・中学入試問題・... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

中学受験算数・解き方」カテゴリの最新記事