我が業界は成り手不足が深刻なためどこの会社と言わず圧倒的に年齢層が高い。
どこぞのインフルエンサーとやらが差別心丸出しで底辺などと吹聴するし、業界の構造から言ってよい待遇も期待できないから若い人はハナから寄り付かない。
いわゆる3K(きつい汚い危険)職場には本人の実像はともかく見た目が怖い人も少なくはないので、怖いのKを加えて今や我が業界は4Kと言っていい。
我が職場では高校を出て3年目くらいの社員もいるが彼だけが極端に若くてあとは40代以上であり、社会的に定義されるところの高齢者(65歳以上)も少なくない。
50代前半である私でもかなり若い方になってしまうからいかに高齢化した職場かお分かりいただけると思う。
そんな職場だから、今この時点で何らかの病気を抱え「闘病中」という人も少なくない。
大きな病気にかかれば誰しもが不安だし定期的に観察も必要になるから職場を空ける日も多い。
職場はたとえ何人欠けようと回さないわけにはいかないし何だかんだで回ってしまうものだが、当事者にすれば休みがちなのは気になるところだから出てきた日はかなり張り切って仕事をしようとする。
ただ、張り切るのはいいがどう見ても無理をしているように思えることが多くてかえって痛々しく見えてしまう。
我が社としては高齢傾向は今に始まった話ではないので事あるごとに「何はなくとも体優先」とはアナウンスされる。
職場はいちおうはお互いが仲間どうしであって、誰かに何かあれば人間としての心配は当然する。
ただし職業人としては、仕事をたびたび中座しなければいけないような状態では文字通り無理をしないで早めに帰ってもらって休んだ方がその後を考えればよほど周囲のためになる。
実際は当事者の無理が原因であっても、会社が不本意ながら労務管理上の何かを問われることになってしまえば会社の対外的なイメージさえ傷つけるかもしれない。
無理を押して仕事するなどいいことは何もないから、調子が悪ければすぐに仕事の手を止めて休めばよい。
休むべき時には休むのも仕事のうちである。
私は今の現場に来てから皆勤賞と言いたいところだがそうではない。
たった一日だけだが「今日行ってはダメだ」と思って休んだ日がある。
体調がとても悪いというわけではなかったものの今から思えばずいぶんと新入りならではのストレスがたまっていた時期があった。
行く気にならないから休んだというのは身勝手に思われるかもしれないが、その時分のストレスもあって本当に「今日行ったら壊れる、ダメになる」と思ったから休んだ。
結果的にはその日に思い切って休んだおかげで翌日以降少し元気が出て、その延長で今日まで来ることができたと言っていい。
誰しもみな生身の人間、分かりやすい病気やケガはもとより突然の「ガス欠」だってありうる。
しょっちゅうガス欠を起こしてきた人間だからこそ、ダメな時には思い切って休むことを推奨して今日の投稿を閉じたい。