blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

行き先のなかった旅

2011-04-29 20:56:40 | 旅行
春分もとうに過ぎ、外が明るくなるのが早い。
予報よりもいい天気に恵まれた今日は、夜明けあたりに目が覚めた。
いつもは土曜の日課である洗濯を済ませても時計の針はまだ6時だ。
しかし体は仕事の疲れが残っている。
二度寝を決め込んではみたものの、今日二度目の目覚めはまだ9時前だった。

何はなくともクルマに乗って出かけてみることにした。
近くのスーパーの駐車場には何ともハデハデしい207GTがいた。
よほどの好きモノと見え、OZレーシングの白ホイールとは気合の入り方がハンパではない。

特に行き先を定めず、まずはふるさとである魚津市へ。
ミラージュランドの観覧車の横を抜け、しんきろうロードと呼ばれる海沿いの道を行った。
気温は上がったが風が強く、本物の蜃気楼は望むべくもない。
海の近くにある「ありそドーム」の展望台に上がってみた。
エレベーターが無料なのに、しかも長らく魚津市民であったのに行っていなかったのが不思議だがとにかく今日初めて上がった。
見慣れた街並みをただ高い所から眺めるだけだが、心のどこかには魚津を忘れたくない自分がいることに気づかされる。

さらにクルマを東に向け、県境も越えて天下の瞼・親不知も突き抜けて、結局はJR北陸本線の筒石(つついし)という駅が目的地になった。
クルマでわざわざ田舎の、特急も停まらない小さな駅を見に行くなど一般の方には理解できないかもしれないが、鉄道好きには「トンネルの中にある駅」としてよく知られている。
駅舎には「ずい道日記」というノートが置かれていて、全国からやって来るファンがそれぞれの思いを書き連ねている。
小さな駅ながら見学客の対応と安全管理のために駅員さんが常駐している。
入場券を買い、ホームへの長い長い階段を下りていく。
陽の当たらない駅はこの季節でも寒い。
ひとしきり写真を撮ると、下りてきたばかりの階段を上がって駅舎に戻った。
かつて海岸近くを通っていた北陸本線を山側に移設する際、筒石駅は新しく作られる頚城(くびき)トンネルの中に作られることになったそうだ。
筒石の海岸線付近にはわずかにその痕跡と思われる建造物が残されていた。

その日の朝の思いつきながら、あまり散財もせずに有意義な小旅行ができた。
クルマもますます快調、最近はたまのワガママ程度でおおむね素直だ。
ひとりの休日が充実したものになっているのもひとえに彼(彼女?)のおかげだ。
多少のことは大目にみてあげて素敵な関係を続けていきたい。
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