好いたあんたのソバよりも ～あたしゃ信州信濃の蕎麦がよい～

夜の帳（とばり）が下りかけた、京都は花街の新町通りを歩いていると、粋な都々逸が聞こえてきた「信州信濃の新蕎麦よりも、あたしゃあなたのそばがよい」お稽古の合い間に雑談からでた一節だろうが、三味線の伴奏付きで聞いたものだから、ワシの頭の中は和蕎麦で一杯になってしまった。そう言えば家に信州蕎麦の乾麺があったのを思い出す。





蕎麦と言えば天ぷらがよく合うのだが、冷蔵庫を見ると出来るのは玉ネギ・さつま芋の天ぷらくらいで、急遽芋・玉ネギなどをかき揚げにして、セパレートでお蕎麦と離してセットしてみた。田舎の雰囲気は大事にして、炭水化物ばかりになるのも恐れずに大きなおむすびを２個つけてみた。



暖かいお出汁で食べるお蕎麦は、素早くやらないと伸びた感じになるのがイヤで、いつも冷やし蕎麦で食べていたが、今回は思い切って暖かい鰹出汁を思う存分きかせた掛け蕎麦を素早くすすってみた。



和蕎麦を思う存分にすすりたかったから生粋のかけ蕎麦で、余計なチャラチャラしたものは乗っけたくなかったのもあったのに、食べ始めると無意識に蕎麦の上にドカンと掻き揚げを乗っけていた。ワシの場合は「好いたあんたの傍よりも、あたしゃ信州信濃の蕎麦がよい」ってことでチントンシャン！

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