北のパラダイス

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不可思議な消費増税

2013年10月02日 | 消費税
ついに来年4月から8%にアップすることが決まった消費税。
これから増え続ける社会福祉対策の財源確保として消費増税は避けて通れない、と以前から考えてました。

しかしこのたびのやり方はどう考えても変ですね。
消費税アップで税収が5兆円増える代わりに、法人税の実効税率引き下げなど5兆円規模の経済対策を行なうとのこと。

5兆円の増税収のために対策として5兆円配るという、プラス・マイナス・ゼロの考え方です。

じゃあ、何のためにやるのか?
消費税収は社会保障にしか使わない、と明確に首相会見でも述べているのに...

実態は、国際公約を果たすため。
中味はなんでもいいからとにかくやらなきゃならない、ということでしょうか...?

私のところでも、お米の税込み価格を10月から5kgあたり100円値上げしました。
円安で燃料代や資材費が高騰したこともありますが、消費税アップ分も見込みました。

お米は今まで市販の物に比べ割安だったので、お客様から不満の声はまだ戴いてません。
しかし、他の商品、例えばもともとちょい割高なアイスクリームなどは、どうしようか迷ってしまいます。

アップ分は価格に転嫁しようか、税込み価格はそのままにして3%分は自分で持つかどうか...難しい判断です。

消費増税のデメリットを法人税率引き下げでカバーできるのは大企業だけで、うちのような零細企業には恩恵はほとんどないと考えられます。

価格に転嫁すれば売り上げは落ちるかもしれないし、転嫁しないで自分で負担すると利益は3%落ちることになります。

消費者は、当然、安価な商品に目が向く訳ですから、税込み価格はそのままにして売り上げ確保を目指すほうが良いのかもしれません。

しかし、もしかしたら税込み価格が上がっても売り上げは落ちないかもしれません。

私でさえこんなふうに悩む訳ですから、売り上げ高が十億円を超えるような中堅企業であれば、3%アップで3,000万円以上の消費税を今より余計に納めなければならない訳ですから、消費増税はまさに企業の死活問題といえるでしょう。

話は変わりますが、ヨーロッパ諸国の消費税が押し並べて高い(20%~25%)ことは以前のブログの中でも紹介しました。

全ての国が成功しているとはいえないでしょうが、デンマークのようにある程度成功している国では、国民が高い消費税を支払っても、それが最終的に国民に還元されているという実感があるので、国民はある程度納得しているのかもしれません。

国民が商品をたくさん買って、消費税をたくさん納める。
その結果、国民は無料で医療や教育、福祉を受けられる、そういう社会システムがある程度出来あがっている。
これが幸福度の高い国々の実態ではないでしょうか。

もし、日本にもこのようなシステムを構築することができれば、たくさん消費税を納めて、その結果、無料の医療・教育・福祉などを国民全体が享受することができます。

しかし、今の日本の考え方、やり方ではこのような社会システムを構築することは難しいでしょうね。
少しでも税金の支払いを少なくして、他の消費に向けようというのが、一般的な日本人の姿でしょうから...

でも、たくさん消費税を支払ったらその見返りも大きい、消費税をたくさん支払ったほうが得になる、ということになったら話は変わってくると思いませんか?

これを機に、日本が少しでもそのような社会になって行くことを願ってやみません。


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