しゃちくんは野良猫ブログ

30年以上前になりますが自分探しのためにバイクで日本一周。
そして今、会社を畳んで田舎暮らしの準備中です。

砂防ダム

2009-06-28 07:37:18 | 日記
 もう数年間は山歩きからは遠ざかっています。

 材木屋の息子として生まれ育ったからと言って山に生えている木々の種類は全く知らない。ただ植林してある木々は桧と杉しかないので枝の張り出し方を見ては判断できる程度で、桧は北限が関東地方だから東北地方の山では桧を見る事はまず無いだろうし・・・

 余談だが茨城・栃木の桧はうちでも常時在庫もしてるが、赤みが少なく桧の香りもあまりしない、しかし値段がやすいので建築以外の用途では需要がある。

 登山口から2時間くらい入った山深い場所で突然現れるのが砂防ダムである。そこの場所までは林道なんか無いし歩いてしか来られないだろうから、ダムを造るための建設資材をどうやって運んだのだろう?といつも疑問に思ってしまう。
 
 地表の土が露出して石がゴロゴロ転がっているのを見ると、雨が降ればここは川になるのかな?川なら下の方まで続いているはずなのだがその辺だけが地面が剥き出しになっているし倒木が見られるのである。

 私は林業の勉強をしたわけではないので何とも言えませんが、手入れの行き届かない人工林は荒れ果てた上に簡単に崩落するみたいだ。もっと急斜面にも整然と植林された人工林はいっぱい見てきてるだけに、砂防ダム=放棄林のなれの果てと解釈しております。

 だいたい江戸川で材木屋をやってて現在の国内の杉の価格の低さを考えると、切り出した近くにトラックが入って行けない状況ではとても採算は合わないと思う。現在の2倍の価格でもどうだろう?テレビ東京でも林業の事を取り上げていましたが市場の価格から運賃、製材賃、伐採と逆算すると立木の価値は¥0となるそうで、そんな物に枝打ちなどの手間はかけられないのが現状だそうです。

 戦後の全国で行われた植林事業も見直しの時期になっている。もともと生えていた広葉樹は秋から冬にかけて葉を落として地面に積る。降った雨や雪は地面にしみ込み地下水となってじわじわと川やダム湖に水を運ぶ事でしょう。落ち葉の下には小動物が身を隠したり、木の実を食べるから鹿や熊も人里に下りて来る事もなくなるはずだ。

 広葉樹の森から流れた水は海も豊かにしてくれるそうです。手入れが出来ない森は国が接収して戦前の森の姿に戻してはどうだろうか?

 子供の頃からニュース等でも聞いている砂防会館。政治の舞台にもなっている建物だけど、あそこは全国にいっぱい作った砂防ダムの工事に流れる資金の一部が使われているのでしょう。箱もの行政なんて言葉があるくらいだから、砂防ダムを造る事には耳を貸しても放棄された針葉樹林を昔ながらの広葉樹の森に戻せ!なんて訴えたところで政治家は耳を貸さないでしょうね。

 内容に間違い等があればご指摘ください!訂正いたします。 
コメント
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