私は学生時代から、「地理」の授業が大好きであり、大の得意であった。
私は、子供の頃から、地図や地球儀に慣れ親しんだ。
特に、父は、子供の私に「地球儀」を買ってくれて、それを使って、その父の自由な時間からレクチャー、講義をたっぷりと受けた。
その時、それ以前は、三、四千円位の、それですら高価なものなのに、それでは小さくて、判りづらいからと、今度は、七、八千円も掛けて、私の為に、地球儀を買い求めてくれた。
その買い出しに行く日は、父にとっても上機嫌で、母には、こいつ(私)に地球儀を買ってやるんだ、と朝食の時から、得意然として、声も上ずっていた。
そして、当時、神奈川県川崎市中原区の、確か南武線のそばにあった、「ダイエー」で、父と私は歩いて出かけてゆき、無事にその「地球儀」を買ってもらった。
父にとって、地球儀とは、世界を見渡すに足る、大人としてのマナーを子供に教えてあげる、最良の道具であると思っていたようだ。実際、私はそれ以後、世界のニュースがテレビなどで報じられると、地球儀をくるくると回して、自在に世界観が身について行った。
そういう、私にとって、父や母が、今までは、私に必ず寄り添ってくれて、何不自由なく、私の教育に対しては、私が心配しなくていいように、私の為になって、教育費を多額であろうと惜しみなく投じてくれた。
これを、今になり、両親には、言葉にならぬ程の、感謝を捧げたく思う。
以上。よしなに。wainai