アマゾンで、電子音楽ダウンロードの、「陽水ライヴ・もどり道」を購入した。
井上陽水のこの楽曲群は、全く初めての購入だが、陽水は、ボソボソしゃべっていて、とても興味深い感じで、私に静かな声で真に迫って来る。
このライヴ、コンサートが、新宿厚生年金会館で、1973年の4月14日に開かれたというから、私の生まれて、まだ赤ちゃんの、生後8~9か月といった所である。その頃から、陽水は、こうして芸能界にて、頑張っていたのだと思うと、胸が熱くなる。同時代を生きていたのだと。
それにしても、彼のしゃべりは面白い。亡くなった父親の話やら、しかし、涙せずにはいられない、感動も併せ持つ。
彼の若い頃の、全盛時代の、活気あふれた、素晴らしい音源、楽曲、歌であり、非常に楽しませて頂いている。
井上陽水は、才能に恵まれたアーティストだ。しかし、元々は、父親の歯医者を継ぐために、何年も浪人を重ねて、やっと親元から離れて、ギター一本で独立して、好きな音楽の道の地平が開けた。陽水が歯医者になっていたならば、今日の井上陽水のあの有名な楽曲たちとのお目見えは、全くなかった。それが不思議な縁だとも言える。
人生、禍福はあざなえる縄の如し、であり、どこでどう転んで、その人が失敗したと思ったとしても、そこから立ち上がれば、何のことはない、実は成功していたといった、人生の機微、不思議さがあるのが、又、この人生なのだ。
こういった人を見ていると、こちらも襟を正したくなる程、その立派な人生に(途中、陽水は、麻薬使用事件等も起こすが)一応の合格点の人生だな、と思わせられて、私も陽水の生き方に憧れる。何といっても、その楽曲が素晴らしく、私はとりこになってしまう。
とにかく、紙数も尽きて来た。何度言っても、陽水の偉大さは、これは否定しようがない。井上陽水は、その音楽は、不滅の名曲群に彩られた、素晴らしいシンガーソングライター、アーティストであると、私などが言わなくても、もう世間では、定着した合言葉・フレーズのようなものだ。
この、ライヴ盤も、臨場感あふれた、素晴らしい、小空間で繰り広げられている、当時の新宿厚生年金会館にて行われた。私もその頃、関東の神奈川県出身であり、どこかで陽水とすれ違っていはしないのかな、との親近感も思いつつ、あれ程ビッグに上り詰めて行った陽水が、そんな訳ないよなあ、と思い直す。
この頃は、青年・井上陽水、といった感覚で、まだ幼さの残る感じの、純朴青年、の陽水であった。その曲の合間のMC、しゃべりが、このアルバムの持ち味がとっても気さくで大変宜しい。私は井上陽水の別の真実味、人となりを見た思いがしたダウンロード楽曲であった。
以上。よしなに。wainai