SONY AM/FMラジオ ICF-P36を評価する
July 25, 2016, 1:41 am≫ Next: 先般の選挙、この所の暑さ≪ Previous: 野党統一時代の与党のあり方-福島1
ソニーのラジオ、ICF-P36。去年の10月に新発売し、今年になり値段もこなれてきて、二千円ちょっとで買った。実質、ICF-9の後継機種だ。
このラジオと、これより千円近く安いパナソニックのRF-P50Aの縦型のAM/FMラジオと迷ったが、以前、横型のRF-P150Aで感度がイマイチで県内のラジオしか聞けずにお払い箱になってしまったので、今回はラジオの高感度を期待して、ソニーのこの機種を少し割高だが買い求めた。
昼間でも東京NHK第一、 TBSラジオ、東北放送等が聞こえる。夜になれば電波が遠くに飛ぶので、これは期待できる。AMの感度はICF-9と同等かそれを上回る。FMも良い。ICF-51はジャックにイヤホンを半挿しにしないといけなかったが、このラジオは360度自由自在に動くアンテナだけで十分聞ける。ただ、ICF-51のようにイヤホンは奥まで半挿しには出来ない仕様。途中で音がイヤホン経由になる。けれどもイヤホンはモノラルでもステレオでも使える新機軸。
付属のイヤホンは同社で五百、六百円で売っている位の高級仕様。イヤホンにお金が掛かっている。ストラップ、電池もついてくる。
何よりデザインがいい。ソニーの新型ラジオであり、黒一色だがピアノのようにオシャレだ。表面のラジオチューニング周波数の書いてある活字体は、AMとFMで色合いが微妙に違っていて、その他電池フタは連結式で外れず、チューニングダイアルもICF-9と同じ右上にあり、エフキューの無骨で微妙なフォルムとは似ても似つかない、しかし、ダイアル、スイッチの位置でそれを踏襲しているのがわかる。
残念な点はICF-9もそうだったが重さはないが、持ち運べない事はないが据え置き型に近くかさばる点、エフキューよりもスピーカー使用時の電池持ちはそう変わらないが、イヤホン使用時はちょっと電池が持たない点。しかし、単三電池の割には軽く、Rの効いた丸みを帯びた本機は持って自慢したくなる程デザインが品が良く、未だに何百時間も持ち、DSPラジオやデジタル・ PLL表示の電池食いのラジオよりは断然有利に電池が持つ。この点は評価したい。
ソニー製のラジオには、未だに買って裏切られた事はないと断言できる。その点、世間の評価が高いが個体差なのか内部を改造し微調整をしないと使えないのかのパナのRF-P150Aは残念だ。
今回のこの機種が、音もネットでは音質が悪い等の意見も散見されるが、実際はAM/FM共にすこぶる良い。音がソニーらしく落ち着いていてこじんまりしている。ICF-9はAMは強電界の近距離近所の放送局の電波がビリビリして中々周波数を合わせるのに難儀したが、この機種はそんな事もなく、いつでもベストチューニングを維持できる。かといって遠距離受信も難なく軽くこなし、頼もしいラジオだ。大都市圏で始まったワイドFM、FM補完中継局にも対応し、今を共に生き続ける、今の時代の、古くて新しい革新技術の粋を集めたラジオと言える。