花歩る木

山と旅がすきです

映画 「散り椿」

2018-11-03 15:47:08 | 映画 演劇

2018年10月22日  映画 「散り椿」 を見てきました。
      今年のモントリオール世界映画祭で、審査員特別グランプリを受賞した映画です。
     
     原作は、「蜩の記」で直木賞を受賞した葉室麟。
     監督兼撮影は、木村大作。    音楽 加古隆
     主演 岡田准一

     舞台は江戸中期、主人公の武士・瓜生新兵衛(岡田)は、病に倒れた妻(麻生久美子)
     から旧友でかっての恋敵(西島秀俊) を助けてほしいと遺言を託される。

      
      
     「そなたの頼みを果たせたら、ほめてくれるか?」  「おほめいたしますとも」


      
      花弁を落とした椿の木の前で、岡田さんと西島さんが繰り広げる殺陣はまさに芸術

      「大切に思えるものに出会えれば、それだけで幸せだと思っております。」 

      瓜生新兵衛は、朴訥で不器用だが、凛とした生き様、そして愛する女性の
      ために命を賭けて闘う。 美しい愛の時代劇でした。

      日本の美しい風景、岡田准一のすばらしい殺陣、音楽も最高でした。
      オールロケーションの現場は富山、お城は彦根城、だそうですが、日本には
      美しい所がありますね。すべてが美しく、すばらしく、感動的でした。
      
      それなのに、なぜか観客が少ない。こんないい映画こそ見てほしいです。

 

       
            速水御舟  《名樹散椿》 1929年 山種美術館蔵

      椿は、花ごとポトリと落ちるものなのに、京都・地蔵院の五色八重散椿(ごしきやえちりつばき)
     は、白から紅まで様々な色の花が咲き、花弁が一片一片散っていく特徴があるそうです。
     3月中旬~4月初めが花の見頃だそうで、来年春に是非見に行きたいです。

     葉室麟は、この二曲一双の大画面の絵からインスピレーションを得て小説を書き上げたそうです。
     その銘画(重文)は、原作の表紙になっています。 残念ながら葉室さんは、昨年(2017年)
     享年66歳で亡くなられました。    エンドロールに 「葉室麟に捧ぐ」 と出ました。  

     今、山種美術館で「日本画の挑戦者たち」という企画展が行われていますが、この映画の
     上映を記念して、特別展示として10月16日より11月11日まで《名樹散椿》が展示されています。  

    

     


 



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