もともとはタイ王国最後の楽園と云われるリペ島へいく予定であった。
BKK出張でこなさなければならないタスクに連休を引っ付けていつものバックパック旅を組み立てようと考えていた矢先にCHAIYANからの提案でリペ島に行かないかと誘われて海に行くなら釣りはできないかと考え、以前から所有していたSLJ用のモバイルロッドに加えて、オフショアキャスティング用の7.33ftのモバイルロッドを買い求めたのであった。
釣り道具があったので流石に今回バックパックでは旅立てなかったが、ゴロゴロのキャリアーにはPE1号と2号が巻かれてある4000番と6000番のスピニングリールとSLJ用のメタルジグとインリーフキャスティング用のプラグ等を用意してきた。
リペ島では適当にロングテイルボートに話をつけて少し沖に連れて行ってもらえればと思っていたのだが、今回雨によりリペ島をあきらめた今、果たして海でこの釣り道具を使えるのかは甚だ疑問であったが、予定通り関空からスワヌプーム空港経由でハジャイまで飛ぶフライトに乗りこんだのであった。
バンコクからCHAIYANが合流となる。
しかし彼とは歳が同じということもあってかとても親しくなった。勿論仕事でのつきあいからその関係は始まったのだが、彼ら兄弟家族らとクラビ旅行に招待してもらったり、チャンタブリーに連れて行ってもらったり、日本に来日した時は僕の出張に合わせて広島に飛んできて一緒に呑んだり、はたまた東京では横浜に留学する高校生の長女GYASMINを連れて小田原に行ってカマボコを作ったりととても仲良くさせてもらっているのだ。感謝である。
初日滞在のホテルは一泊2500円ほどのホテルをハジャイに予約しているのだが、その後のホテルは現地に入るまで抑えていないのであった。
まぁなるようになるであろう…
これくらいボンヤリした旅の方がワクワクするというものである。
話は変わるが、機内でたまたま観た邦画『 今夜、世界からこの恋が消えても 』は結構泣ける映画であった。
スワヌプーム空港にあるコラルVIPラウンジにてビアチャンを飲みながらカオマンガイとトムヤムシーフードを食べていたらCHAIYANがやってきた。
明日はハジャイでレンタカーを借りて観光をしようとCHAIYANは話す。そして明後日に単身で何らかの手段で釣りを楽しめないか考えようと思う。
ハジャイへのフライトが1時間ほど遅延である。タイでは当たり前の事なのだろうか。大昔、親友SAMMYが「タイ航空のTGというのはTomorrow Go! の略だ!」と話していた事をふと思い出した。
この夜はBKKのBALLの知り合いだというオープンカフェでオーナーと話しながら赤ワインを飲む。生演奏のBGMを聴きながら異国に来たという感が沸々としてくる。出してくれたフィッシュボールをアテに飲んだのだが、これにパクチーとナッツを細かく砕いたものを振りかけたものにシーフード用の緑のチリソースに付けて食べるとあまりに美味すぎたのであった。
ガイトートハジャイはハジャイ名物の鶏の唐揚げを玉葱と共に揚げたもの。翌朝、ホテル近郊にてバーミーとガイトートを食べる。ガイトートにはカオニャオ(餅米)がたまらなく美味い。
昨夜飲みながらAGODAを利用しキャンセルの効かない方法でホテルを1ヶ月間違えて11月で予約してしまったのでそのホテルに行き、事情を説明し僕の過ちを平謝りなんとかキャンセルさせてもらった。話せばわかるスマイルの国である。
その後、CHAIYANと2人で調べてなかなかこぎれいなホテルを探して予約。一泊5000円程。何かにつけてお金を出してもらっているので代わりにこの宿泊代は僕のAGODAでCHAIYANの部屋代も払う事にした。
ハジャイより東に20-30km、ソンクラー県のビーチへ辿り着くも期待していたボートは全くない。出来ればロングテイル船でも借りて少し沖に出たかったのだが出鼻を挫かれた。あまりにローカル過ぎたのだ。仕方なく竿を投げれる所を探して大きな湖が海と繋がる汽水域に浮かぶヨー島へ。
途中に立ち寄ったコーヒー店でオレンジ色のタイミルクティーを頼む。最近コレが好きなのだ。
ヨー島でランチをしてその辺りを探してなんとか湖に突き出した小さな小屋を翌日借りる事が出来た。そこはオバさんが管理しており聞けば3.4時間借りても50バーツ(約200円)と全くローカル価格なのであった。
この夜は街の女子大生が集まりウェイターをするようなかつてアキバに存在した様だがステージでは生演奏をする大きなレストランで飯を食った。ビアチャンが美味い。ハジャイの人々が集う店のようだ。
ハジャイはタイ第二の商業都市と云われるらしいが街は小さく建物も旧い建物が多くかなりローカル感が溢れている。僕の知る他のタイの街並みと異なるのはイスラム教徒が多いからであろうか、よく頭に布を巻く女性たちが街で見かけられる。言葉がわからないので感覚でしかないのだが街の人々はバンコクよりもぶっきらぼうというか優しくない印象である。
振り返るとハジャイに滞在中、僕は1人の日本人に会うこともなくまた日本語を耳にする事もなかった。
翌朝は僕の頼みでバクテーを朝食に摂ってからヨー島に向かった。
やはり水が濁っていて投げるプラグにも反応なし、また上に屋根があるので投げにくくて仕方がなかった。SLJ用のタックルには1番軽いメタルジグを着けてそこからリーダーで15センチほど話してフックをセットしてエビを付けて投げて放っておいた。
なかなか暑いのでキンキンに冷えたビールを頼み飲んだのだが湖畔からの風が大変心地良くて魚が釣れなくても最高の気分を味わう事が出来た。
魚はいるがとても小さいのであろう、エビの仕掛けには魚が突いているのはわかるのだがフックが大きすぎて乗らない。狙っていたアカメも結局はやってこなかった。
雨雲が近づく中、寺院を散策してきたCHAIYANが半日して帰ってきたので釣りを断念し帰りにガイトートでハジャイで有名な店で昼食兼晩飯としたのだが、その店はイスラムの方々が中心なのであろうかアルコールは一切置いていなかった。
この夜はホテルの近くにあるローカル色の強いライブハウスのように大きなパブで飲んでかなり酔っぱらった。ここも地元の人々がとても楽しそうにはしゃいでいた。
翌朝、バーミーを食べに行った後、ホテルに戻りチェックアウトをして予定していた夜のフライトより早い昼のフライトに変更してもらおうと空港に向かったのだがフライドの変更は出来ないとの事。仕方がないのでまたCHAIYANとハジャイの中心街に戻りショッピングモールやローカル市場を見て回った。そしてかなり正当でレベルの高いタイマッサージを2時間受けて腰や肩が完全に整ったのであった。
BKKに戻った翌日からの2日間は予定していたタスクをキチンとこなした。
滞在中、いつもながらSAMMY家族と晩メシを食いに行ったのだがSANDYもDEEDEEも元気そうで何よりであった。今週金曜日から家族で香港へ旅するらしい。
又、KRAISORN親子にスラウォンのマリオットホテルのルーフトップにある高級中華料理をご馳走になった。KRAISORN家族も来月長野から京都へと旅行との事。今や日本はタイ人の最高の観光地となっている。
BKKにてスーパーに向かい激辛のチリパウダーと今回痛く気に入った緑色のシーフード用チリソースの瓶とイーサンの肉用のチリソースの瓶を求めた。コレらにニンニクとパクチーの様な香菜のみじん切りとすだちやライムなど柑橘系の汁をを混ぜて使ってみようと思っている。
今回、ボートをチャーターして釣りをする事は出来なかったがモバイルロッドを日本から海外に初めて持ち込めたのはこれからの海外旅行での遊びの幅が拡がりそうである。先ずはもう少しキチンとボート情報を出国前に集めて次回からは事前予約をして向かおうと思う。
帰りのスワナプーム空港にて嫁に頼まれていたオーキッドがどこにも売っておらず買えなかったのだが2018年より空港内での販売を終了したようであった。仕方がないので代わりにドライマンゴーを3袋買って帰る事にする。
タイ王国万歳!
シーロム通りにあるヒンドゥー寺院。この辺りは30年近く何も変わらない風景である。