今年も香港国際宝飾展にやってきた。
やってきたその夜、こちらに長く住む友人であるノブさんとフクイさんと飯を食った。
2年ぶりの再会である。
日本を離れ活躍する2人は、やはりイキイキしていた。ここ香港で僕の知らない世界に生きる2人の話は本当に面白かった。
2人がアレンジしてくれたSOHOにある四川料理の店で出される料理は辛かったが美味かった。なかなかオシャレな店だった。
その後、生ビールが10数種類はあるというビアバーで気持ちよくなるまで飲んだ。
翌朝、以前に訪れたことのある市場の最上階にある食堂にて「出前一丁」を頼む。
やはり香港の朝はコレを食べねばなるまい…
インスタントヌードルに肉と野菜あんかけをアレンジしてあり、なかなか美味い。これとレモンティーで25香港ドルであった。(380円くらい)
それを食べて展示会会場へ向かった。
ジュエリー業界というのは実はとても狭いのだ。新規に気にいったイタリアブランドのブースに飛び込み、そこの社長と話していると、長く知るスペインにある一流ジュエリーメーカーのオーナーがやってきて其々の知人であった事を知り親近感を覚えたりした。
遅めの午後、いつもの三六九飯店で青椒肉絲を頼む。鶏肉の青椒肉絲である。
ここはメニューに日本語が書かれているのでありがたい。そして安くて美味いのだ。
夜もコーズウェイベイから湾仔を歩き、ここで飯を食いホテルに帰ってきた。
翌朝も出前一丁とレモンティーの朝飯を食らい展示会会場へ。
今回もまた良い仕入が出来たと思う。しかし決して満足はしていない。もっともっと新しい物を探求しないとダメだと思う。
最終夜は海を渡ってローカルなエリア・旺角辺りをブラブラと放浪しつつ、滞在中に食べておきたいローストグースを一人前で頼んだ。
美味い!
やはり地元の食べ物には地元の酒が合うという僕の持論は間違っていないと思う。
中華には青島なのだ!
以前にここで書いたかもしれないが、僕にとって香港は仕事での旅先であり、プライベートを満喫出来る地ではない。
上手く表現出来ないが、自分の生活リズムとの何かがズレているのだ。
時計の秒針の間隔が少しだけズレて動いているような感じなのである。
街を歩いていても人々の歩く速度が僕のそれと異なり非常に歩きにくい。抜かそうとして歩いている前を塞がれたり、向かいから歩いてくる人をうまく避けれなかったり、歩いているだけで正直なところスゴくイライラしてしまうのだ。
人口密度が高すぎるからであろうか…。
これまでありとあらゆる街を放浪してきたが、そう感じるのはここ香港だけかもしれない。
地下鉄の長いエスカレーターのカタカタいう音も正直その急かし方が心地悪いし、信号機のそれもそうである。
狭いところに生きていくが為に上に上に伸びていくビル、ロンドンバスもそうである。
空港まで行く途中に積み上げられた貨物も見ているだけで見苦しい感じがしてしまうのだ。
店で出された皿や箸をお茶に漬けて消毒したりする風習も解せなかったりする。
全くもって落ち着かない。
まぁ人それぞれ好き嫌いがあるという事である。
帰路の空港ラウンジにて、久しぶりに食べる生野菜サラダ、オリーブオイルと塩とバルサミコをかけると美味い。久しぶりの感じ。
さてと比較的暖かい春の陽気の香港を今から離れ日本に帰る事にする。