さすがはNHKが選んだ作品だけあって、面白かったです。
結局出てくる人はみんないい人になっちゃって、そのへんもNHK好みですね。
小春はまだ少年であり、バイオリンでは天才でも心は未熟。無鉄砲だけど、いろんな出来事や人との出会いによって少しづつ心も成長していく。その葛藤と、父親との愛情が実に切々と描かれた作品でした。演出も、俳優たちの演技もいいですね。
登場人物はみな個性豊かだけど、いるいるこういう人って感じです。
主役親子はおいといて、最初、北京で小春のバイオリンの先生になる江先生は、本流からズレてしまった偏屈おやじだけど、才能を見抜く目は確か。リーリーという美人だけど孤独な女性も、モデルとしてはもう年なので別の生き方を探さねばならなくて、都会の片隅でもがいている。最後の方で実の父親であることがわかるアーフェイは、何が本業かわからない話術の巧みさだけで生きているような中年男。これも都会にはいそうなキャラクター。
しかし、小春のかわいらしさと、バイオリンのうまさがなかったら、”作品”にはなりえない。
そういう微妙な均衡が絶妙にバランスされた作品だったと思います。
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