評論、批判するのはやさしいけれど、実際にヤルのは大変だ。
だから、私は評論家やジャーナリストが嫌い。
本当にデキル人が評論するならそれは許せる。
だから、私ができるとしたら、料理と企画の評論くらいだ。
ただ、料理も企画も予算という枠があるから、その中で最善を尽くしているかという視点で見たときに、駄目と言えるケースは少ない。
角度を変えて、新しい試みがされた場合の評価。これも難しい。
新しい試みに対する評価は、大きく分けて2方向だ。
?チャレンジに対する賞賛
?それまでの常道・常識を良しとした上での批判
(それまでの常識には、もちろん過去の経験をふまえて洗練されてきた歴史というものがある)
今はインターネットの発達によって、専門の評論家の意見もさることながら、自分と同じ一個人、一消費者の感想を手軽に確認することができる。それも怖くて、その人の人となりや生活、知的レベル、価値観などによって、感じるところは千差万別だからだ。しかし、ブログに書かれた感想は伝染する傾向が強いように思う。行列ができる店と似ている。
あの店のあれが美味しいとかいう評価は、それこそ、自分で出来もしないし、たいして舌も肥えていない人が評価している場合がほとんどなので、ひどいものが多い。
まあ、その人がおいしいと感じて幸せならそれでいいんだけど。
さて、新しい試みだが、これには失敗がつきものだ。でも失敗を恐れずにチャレンジすることは大切なこと。失敗は、次の成功へ、新しいものを生む活力になる。
先に書いた「オンエアー」というドラマ。まだ2話までしか見ていないが、定石的なルールをふまえつつも、視聴率優先のドラマづくりに批判的な切り口をまじえて展開していく模様で、その辺は少し新しい試みなんだろう。一方「彼らが~」は一足飛びに新しくしてしまった。結果、視聴率はさんざん。
よく、マーケティングの世界では、「半歩前」ということが言われる。少し背伸びすれば手が届く半歩前を提示してやるとヒットするけれど、一歩も二歩も前になると、一部の人しかついて行けない。
それは真理であるが、半歩前は確実なヒットのための安全策であり、大ヒットは望めない。大ヒットは、意外性・独自性の上にしか成立しない。
だからこそ、新しい試みはやめられない。
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